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雨の演出がドラマを生む!サントリーやリクルートなど注目CM

雨の演出がドラマを生む!サントリーやリクルートなど注目CM

画像引用:https://kyodonewsprwire.jp/release/202403288673

こんにちは!ZOORELを運営する映像制作会社エレファントストーンです。

「思い出はいつの日も雨」とサザンオールスターズの有名な歌詞がありますが、今年もまた梅雨の季節がやってきます。

濡れる、髪型が崩れる、傘で手がふさがる…と、気分がどんよりしがちな雨。しかし、そんな雨をうまく利用して、最終的にポジティブなイメージを作り出しているプロモーションも存在します。そこで今回は雨を活かしたCMを紹介していきます。

どんよりを吹き飛ばせ!雨を活かしたCM

1. とんかつ「松のや」CM 『雨に叫ぶ』篇 15秒

4月に公開されたのが、雨の日に叫ぶという強烈なシーンが印象的なとんかつ「松のや」のCMです。

500店舗達成記念キャンペーンとして、500円でとんかつが食べられるというインパクトのある内容で、短いながらもワンフレーズで私たちに「とんかつが食べたい」と思わせる力があると感じます。

ライバルの「かつや」が感謝祭と称して時折500円セールを実施していたため、その競合として同様のサービスを始めましたが、現在では「かつや」の500円セールは行われておらず、類似した別のサービスに切り替えています。「松のや」の勢いを感じさせるCMになっています。

2. サントリー生ビール『雨上がる』篇 60秒

『雨上がる』篇として昨年2024年4月に公開されたのが、サントリー生ビールのCMです。

このCMでは、冒頭雨がネガティブなイメージとして描かれています。雨の中や室内、アウトドアで曇った表情のさまざまな男女が登場し、重たい空気感が伝わってきます。しかし、雨が上がるとともに彼らの表情は晴れやかになり、ポジティブなイメージへと変化します。最後は「お疲れ様」の生ビールで締めくくり、雨の持つネガティブな印象をうまく活用した演出になっています。

また、BGMにはアイナ・ジ・エンドの「川の流れのように」が使われており、しっとりとした雰囲気を引き立てています。さらに、『ルパン三世』から峰不二子がゲスト出演し、アニメと実写が切り替わりながら融合した印象的なCMに仕上がっています。

3. お〜いお茶×大谷翔平「いつの日も、僕のそばには お茶がある。」篇 Ver.FULL(30秒)

「お〜いお茶」の最新CMでは、メジャーリーガーの大谷翔平選手を起用しています。ロサンゼルスで車を運転する大谷選手に、突然雨が降りかかるシーンから始まり、「この世界に晴れの日や雨の日があるように…」と、天気とプレーの調子を重ね合わせた演出が印象的です。

世界的なスターである大谷選手の人生にも、当然“晴れの日”や“雨の日”のような変化があります。しかし、どんな日であっても「お〜いお茶」を飲むことだけは変えず、気持ちを切り替えていく彼の日常を描いた、メッセージ性の強い物語となっています。

「いつの日も僕のそばにはお茶がある」――そんな普遍的な存在であるお茶だからこそ、選びたくなる、身近で温かみのあるCMに仕上がっています。また、このCMのナレーションは大谷選手本人が担当している点も話題となっています。

4. 【リクルート/新卒採用】コンセプトムービー『Follow your heart “躍れ。どしゃぶりの機会のなかで。”』

新卒採用のコンセプトムービーで土砂降りの雨を効果的に使ったのがリクルートです。モノクロ映像で構成され、言葉を軸にメッセージを届けています。「どしゃぶりの機会のなかで。好奇心のまま駆け出す人がいい。」というフレーズが印象的です。

土砂降りの中でも笑顔で、傘をささずに前へ進む姿が映し出され、雨のネガティブなイメージを逆手に取っています。最後は「異能よ集まれ」と力強く締めくくり、新たな才能を呼びかけるメッセージとなっています。

まとめ

このように、雨はネガティブなイメージを持たれがちですが、だからこそそのイメージを逆手に取り、ポジティブへと転換することで、一気にマイナスからプラスの印象へと変えることができます。
その結果、強いインパクトを持つCMが多く生まれていることがわかりますね。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

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