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電車業界随一の幅広いアプローチ!小田急の魅力とは?

電車業界随一の幅広いアプローチ!小田急の魅力とは?

首都圏の私鉄は気が付かないうちに各社『YouTube』で自分たちの情報を流すようになっています。しかし、その取り組みはまだ発展途上で、京王電鉄のチャンネル登録者数が4,230人、東急が7,530人、観光や動物園などグループ全体のチャンネルにしている京急グループが1.3万人。そうした中で、8,390人と他よりも一歩進んでいるのが小田急電鉄です。

「Go to トラベル」とはいっても越県せずに小さな旅行を楽しもうという人々も多い中、小田急の取り組みは見どころが多いので紹介していきます。

東京から観光地をつなぐ小田急

そもそも小田急は他の私鉄が東京や横浜から郊外の住宅地へ沿線を伸ばしているのに対して、小田原、片瀬江ノ島、そして箱根と観光地にまで延伸しており、それらを素早くつなぐ特急電車ロマンスカーも運行されています。

(最近は通勤通学用で一部あるが)京王線や東急がそうした特別な車両がなかったのに対して、旧称「週末温泉急行」のロマンスカーはまさに現代にぴったりといえるのではないでしょうか?

出典:https://www.youtube.com/watch?v=7mzOQNQfeq8

「お客さまに最高の旅を。」と称したロマンスカーのコンセプトムービーは13万回以上再生されています。

小田急✖ぴあで沿線を掘り起こし

また、東京・神奈川の人気地域に駅があることも重要なポイントです。下北沢・成城学園前・新百合ヶ丘・町田・相模大野などです。

小田急電鉄では「ぴあ」と組んで特別サッシ「小田急ぴあ」を無料配布しています。川崎から始まり、町田、海老名、秦野……と刊行され、最新は3月に発行された下北沢となっています。

下北沢ぴあを読む

これがフリーの冊子とは思えない出来で、下北線路街、街歩きグルメ、テイクアウトなどとボリュームが満載。沿線地域の魅力を取り上げることに成功しています。

工事によって大きく街の導線が変わってきている下北沢ですが、小田急線の駅はその進境が著しいものも少なくありません。私が子供の頃、湘南台や多摩センターには各駅停車しかとまりませんでした。しかし、いつしか多摩急行ができ、湘南台は街並みが別の街のように発展、地下鉄も通り急行が止まる駅へと格上げしています。このように街の発展が望めるのも小田急らしいポイントかもしれません。

SNSと映像をフル活用

2020年7-8月には『Instagram』を通じて、ユーザー側から小田急線沿線の魅力を表すような「風景」「街並み」「アクティビティの紹介」といった写真を集めました。参加者は抽選で3名様に小田急百貨店商品券10,000円分、10名様に日帰り温泉施設・箱根湯寮入浴券(ペア)がプレゼントされました。

「My Favorite Odakyu」をテーマにしたこのアイデアは一本のPR動画にまとめられる予定で、「秋公開予定」となっています。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=IWJIuOtfIM8

その代わり?といってはなんですが先週公開された小田急沿線を観光する「#feel free trip」キャンペーンのプロモーション映像を紹介します。小田急沿線のおでかけスポット「生田緑地」と「江の島」の魅力を伝えています。

外国人旅行者の掘り起こしにも成功

小田急の動画の中で一番バズったのは実は日本人向けの動画でも鉄道ファン向けの動画でもありません。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=KuGUSatUdNU

「Welcome to JAPAN. Tourism movie (Odakyu Limited Express “Romancecar”)」と称した外国人旅行者へのプロモーションは14万回再生を記録。「ラブリー」「ビューティフル」「魂(スピリット)とはなんだ?」といった外国の方の好意的な反応が見られます。

電車の会社が「外国人」をターゲットにした動画をあげているのは珍しい事例で、それも観光地と首都圏をつなぐ小田急ならではの需要といえるでしょう。

このように多角的に動画・映像をうまく利用しているのが小田急電鉄です。私も子供のころから沿線に住んでいて日ごろから使ってきました。無意識にオシャレな電車感を感じる路線のひとつでしたが、大人になって分析してみるとその裏にはブランディング、マーケティングの頑張りが感じられて関心しっぱなしです。

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また、当サイトを運営しているエレファントストーンは 、地域のありのままの姿を映像にするサービス「フィルさと」のWEBサイトを運営しております。制作日誌や地方PR動画やインバウンド向けの映像などの制作実績もご紹介しているのでよかったら遊びにきてくださいね。

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この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

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