MARKETING
動画の企画を作成するための基礎知識
こんにちは。エレファントストーンの渡辺です。
昨今、プロモーション動画や教育動画などさまざまな施策で動画を活用される企業が増えています。動画は一度に伝えられる情報量が多いため、相手に伝わりやすく、興味を引くことができます。
しかし、「会社で動画を使うけど、何から始めたらいいかわからない」「動画を使う施策の企画書を作らないといけないが、どう作るのかわからない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際に、当サイトを運営するエレファントストーンでもそうしたお声をよく耳にします。
そこで、本記事では動画の企画書を作成する際の基礎知識をご紹介致します。内製する方も制作会社に依頼する方も、企画書作成の際に必要なことをご理解いただける内容になっております。ぜひご参考にしてみて下さい。
企画書の必要性
動画作成時の企画書とは、企画の方向性や、目標を達成するための計画をまとめたものです。企画書はチーム内で動画のイメージを共有するために必要です。
制作会社に依頼するのであれば、企画書作成の工程全てを担当するわけではありませんが、自社の上司や経営層を納得させる内容が求められます。そのため、動画の方向性や内容だけでなく、スケジュールや予算感、期待できる効果を記載する必要があります。
企画書に必要な項目
- 要件整理:制作する映像の種類、目的、予算、ターゲットや用途をまとめましょう。社内で決めておくべき要件に関しては次の項で具体的にご説明いたします。
- 企画の概要
- コンセプト
- 映像の企画案
- 構成案
- 動画によって期待できる効果
- 制作スケジュール
動画の企画を作るときにはじめに考えるべきこと
動画の企画を作成するためには、動画の活用シーンや届けたいターゲットなど、いくつかの押さえるべきポイントがあります。ポイントを明確にすることで、より効果的かつクオリティの高い動画を制作することができます。
ここではZOORELを運営するエレファントストーンが企画を作成する際にお客様にヒアリングしている内容を中心に、社内で決めなければならない要件と決める際のポイントをご紹介します。自社内での制作をお考えの方も、企画書を作る際にご参考にしてみて下さいね。
1.目的を決める
初めに目的を明確にすることで、その目的に対して実現性の高い動画に繋げることができます。目的を明確にするために、動画を作ろうと思ったきっかけや背景を整理してみましょう。
「動画の活用シーンや用途は?」「今回の動画を活用して成し遂げたいゴールは?」といった切り口で思いつくものから考えていけば、その一つ一つが目的になります。
このとき、活用用途が複数ある場合は、活用用途別に目的を掘り出しましょう。また、しっかりと活用用途の優先順位をつけ、メインの目的を明確にしましょう。
2.ターゲットのペルソナを設定する
動画を活用する際は、必ずその動画を届けるターゲットが存在します。ターゲットの属性や行動特性によって、動画の仕様も大きく変わってきます。ターゲットとなるユーザーの年齢や職業、エリアなどの特定の人物としてプロフィール化=ペルソナを作ることで、よりターゲットに届く効果的な動画を作ることができます。
3.動画で届けたい情報を整理する
「目的」と「ターゲット」を明確にし、大体の動画の枠組みが出来上がってきました。次はその動画の内容を考えていく段階に入ります。設定したターゲットにどんな情報を届けたいのかを整理しましょう。ターゲットがその動画を視聴するシーンを想像し、最初に整理した目的達成のために伝えるべき情報や想いはなんなのか、しっかりと準備しましょう。
3-1.最も伝えたいメッセージを明確化する
動画は一度にたくさんの情報を伝達できるため、伝えるべきポイントを明確にしないと、逆に伝えたいことが伝わらず、間違ったイメージを与えてしまうことにも繋がります。今回の動画で視聴者に一体どんなことを伝えたいのかをしっかり決めておきましょう。
3-2.エビデンスを用意する
伝えたいメッセージの根拠となるエビデンスを用意しましょう。メッセージの裏付けとなる情報を盛り込むことで、より伝えたいメッセージを正確に相手に伝えることが可能になります。
4.トーン&マナーを考える
ここまできたら、もうどんな動画を作りたいか頭の中でイメージができているのではないでしょうか?そのイメージを形にするための、動画の見た目の方向性を決めてきましょう。といっても、イメージしたものを第三者に伝えることは簡単なことではありません。一番的確にそのイメージを伝えるには、参考となる動画や写真を用意することが大切です。参考動画が見つからなくても、イメージに近いWebサイトや写真、イラストなどでも十分イメージは伝えられます。
また、動画を作る上で、避けてほしい要素や表現を考えることで、より作りたいイメージに近づけることができます。使いたくないカラーや業界慣習的に注意したい表現など、NGなことも用意しておきましょう。
5.尺・納期を決める
5-1.尺の設定
利用シーンを想像して、適正な動画の長さを設定しましょう。広告用ならどの広告を利用するのか、イベントで使う動画なら、イベントのプログラムのどの枠で使うのかなどで適正な長さは変わってきます。
5-2.納期の設定
動画の制作はその用途や内容にもよりますが、だいたい3ヶ月をみておくといいでしょう。もちろん、撮影するロケーションが多かったり長尺ものだったり、より長い制作期間を要するものもあります。逆に、撮影なしや高度なアニメーションを要しないものなどは、もっと短い期間での制作も可能です。
自分がイメージしている理想の動画を制作するには、適切な制作期間を確保できるかも大きなポイントになります。そのために、まずは今自分がイメージしている動画がどれくらいの制作期間を要するのか、ひとまず相談してみることです。「まだ決裁がおりるかわからない」「上司の許可をもらっていない」、そんな状況でも大丈夫です。お気軽に制作会社に相談してみましょう。
6.予算を決める
動画づくりにおいて、一般的な費用相場を決めるのは難しいです。
なぜかというと、お客様が希望される映像の目的や種類、クオリティ、そして制作側の業態やポリシーに応じて、見積もり金額は一桁も二桁も変わるからです。
「制作費用を安くおさえたい!」それは誰しも思うことです。
ただ制作費用を安く見積もりすぎるのは注意が必要です。制作費用は、制作の過程に発生する様々な人件費と諸経費で決まります。高ければ高いなりの、安ければ安いなりの理由があります。制作費用を安くおさえたいばかりに、本来制作したいイメージに出来上がらなかったり、設定した目的を達成できないなんてこともあります。
そんな事態を回避するためには、大きな幅でも良いので予算感を設定することです。感覚で大丈夫です。なんとなく50万〜100万くらい。それを伝えていただければ、50万円のプランと100万円のプランで制作できる動画のご提案が可能になります。予算の中で、どういった動画にしていきたいかを制作会社と一緒に考えましょう。
もっと費用について知りたいという方は、こちらの記事で費用別の制作事例などもあわせてご紹介しておりますので、ご参考にしてみてください。
動画の企画を作るステップ
ここからは実際にエレファントストーンが企画を作る際のステップをご紹介します。自社内での動画作成をお考えの方も、社内プレゼンのために企画書を作る際などにご参考にしてみて下さい。
1.要件整理
まず、社内要件を整理します。
動画作成の目的、ターゲット、どの媒体を使うのかなど、制作の前提となる情報を整理しましょう。社内要件の整理は、後の企画書を読むにあたって、理解がスムーズに進むためのヒントとなるページです。そのため、要件整理の内容で疑問点が生じると、読み手は疑問が残ったまま先に進まなければいけません。読み手の動画作成に対する認識を揃えるためにも、わかりやすくシンプルにまとめましょう。
2.参考動画を探す
競合他社がどのような動画を使っているのか、探します。ここでは、他社の動画を参考にするのではなく、他社の動画の内容や活用方法を見て、自分たちはどうアプローチしていくのかを考えます。どんなサービスや商品にも他者と違った魅力があるはずです。その魅力をどう動画で打ち出していくのか、動画の内容や手法を考える際の参考にしましょう。
3.コンセプトを決める
動画で伝えるメッセージを決めます。ターゲットや動画のゴールから逆算して、動画で伝えるべき最適なメッセージを考えましょう。コンセプトは、1つの動画につき1つに絞りましょう。コンセプトは動画の軸となるため、制作に関わる誰もがわかりやすい一言にまとめるのがポイントです。
4.企画案を考える
ここまで考えれば、あとは具体的な動画のストーリーを考えるのみです。ここの工程では、動画の企画案を考え、絵コンテに落とし込んでいきます。絵コンテとは、実際の映像の元となる具体的な構成や、セリフなどを記載したものです。これをもとに撮影・編集を進めていきます。動画の大まかな内容や流れが社内のメンバーや制作スタッフ伝わるようにまとめましょう。
5.制作スケジュール
最後に、制作スケジュールを具体的に提示しましょう。制作会社に相談しないと実際のスケジュールはわからないかと思いますが、いつまでに動画を完成させ、活用していくのか、そこから逆算した大まかな制作スケジュールでOKです。社内のメンバーが今後どんなスケジュールで動いていくのかをまとめましょう。
動画づくりの流れについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてチェックしてみてくださいね。
企画書に説得力を持たせるポイント
ここまでお話しした企画書作成のステップにプラスして、社内で動画の企画についてプレゼンをする際に説得力をもたせるためのポイントを紹介します。
自社の分析をする
自社についてしっかりと分析した上で考案されたアイデアには説得力があります。
製品やサービスについてや自社の立ち位置、業界の状況などを分析し、解決すべき課題や目指すべき目標はを企画書に落とし込みましょう。映像で何を映すべきか、見えてくるはずです。
視聴者目線で考える
自分たちの伝えたいことばかりを詰め込んだ動画は、必ずしも視聴者に響くとは限りません。視聴者が必要としている情報や、解決したい悩みを分析する事で、視聴者にとってその製品やサービスを使うことのベネフィットが見えてきます。視聴者目線で、どういうPRだったら行動してしまうのか考えてみましょう。
まとめ
制作時の企画書の作り方についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
この記事で「企画書作成のイメージが湧いてきた!」と思っていただけたら幸いです。もし「自社の分析や、動画内容の企画を自分たちでやるのは難しそう…」と感じるようであれば、制作会社に依頼するのも1つの手です。
なお、エレファントストーンはお客様の想いを形にし、人々が誇りに思えるようなきっかけを創っていくことをミッションに、映像づくりをしております。制作に入る前に映像を作ることの目的やターゲット、活用方法をヒアリングし、最適なコンセプトの映像企画をご提案致します。また、企業や商品、サービスについて徹底的にリサーチし、お客様ですら気付かない魅力を掘り起こし、映像に落とし込みます。
外部チームに依頼しようとお考えでしたら、ぜひ弊社ホームページも見てみてください。もちろん、ご相談は無料ですのでお気軽にお問い合わせもいただけると嬉しいです。
映像制作のエレファントストーンが運営する本メディアZOORELは、映像やクリエイティブにまつわるトレンドやノウハウを発信しています。最新情報は以下のメールマガジンにて更新中。お気軽にご登録ください!