TOPIC

フリーランスの映像クリエイターになる方法

フリーランスの映像クリエイターになる方法

「フリーランスの映像クリエイターになりたいけど、生活していけるのだろうか?」

フリーランスで活動するべきか、会社に所属するべきか悩んでいる方は沢山いらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、フリーランスの映像クリエイターとして活躍するために必要なスキルや身につけ方をご紹介致します。フリーランスでの活動を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

フリーランスになるメリット・デメリット

フリーランスは一般的に会社や団体などに所属せず、仕事に応じて自由に契約する働き方のことを指します。組織やチームに縛られずに働くことができるため、時間的・精神的・物理的に自由であることがフリーランスの特徴です。

ここでは、フリーランスになることのメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット

フリーランスの大きなメリットの一つとして、仕事を自分で選ぶことができることが挙げられます。依頼された仕事から、仕事量や自分の好みに合わせて仕事を受けることができます。また、好きな時間に好きな場所で働くことも可能です。

さらに、個人として仕事を受けるため、制作した映像や自分の働きが会社としてではなく個人として評価・信頼を得ることができます。

デメリット

一方で仕事を受けるかの選択権が自分にあるため、仕事の受注量によっては収入が不安定になってしまうこともあります。

また、映像クリエイターは名乗れば誰でもなることができる職業ですが、名乗るだけでは仕事を獲得することができません。実績や経験がない場合、仕事が全くないという状況になってしまうことも考えられます。

未経験の状態でフリーランスの映像クリエイターになる場合、新人教育や研修制度がある会社員と比べて、スキルアップするには工夫や努力が必要かもしれません。フリーランスになる際は、最低限仕事を受けることができるレベルまで経験とスキルを身につけておくと良いでしょう。

それでは、フリーランスの映像クリエイターとして仕事を受けるためにどのようなスキルを身につけたら良いのでしょうか。

フリーランスの映像クリエイターになるために必要なスキル

一般的に、映像クリエイターは映像制作の企画や撮影、編集までを総合的に手がける職業のことを指します。映像クリエイターを名乗るのであれば、映像制作の全工程を横断したスキルを持っているに越したことはありません。編集者やカメラマンなど一つの工程に特化するという選択肢もありますが、ここでは映像クリエイターになるために身につけておくべきスキルをご説明致します。

制作スキル

映像クリエイターとして活動していく上で、撮影と編集のスキルは必須です。映像制作全体の流れを全て把握して、自分一人でなんなくこなせるレベルが求められます。低予算の案件の場合はロケハンや撮影〜編集までを一人でこなす必要があります。また、カメラマンや編集者など他のクリエイターとチームとなって制作する際は、クライアントの要望通りの映像になるように、クライアントとクリエイターの橋渡し役として指示出しをする必要があります。制作会社でいうと、アシスタントを卒業してメインで担当できるような3〜5年目レベルが求められます。

企画スキル

フリーランスの映像クリエイターになると、自分で企画を作り提案する機会が多いです。そのため、目的やターゲットからどんなコンセプトの映像を制作するのかを企画する力も身につけておくと良いでしょう。

企画と制作を別々のクリエイターに依頼するのは、窓口が二つになってしまいクライアントにも負担がかかります。一つの窓口で全ての工程を完結させたいというのが本音です。クライアントの映像を作る目的をしっかり聞いて、それを達成するための構成を企画する力を身につけることで、受注できる案件の幅が広がるでしょう。

動画制作の企画についてさらに知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

動画の企画を作成するための基礎知識

営業スキル

継続的に売り上げを上げるには、営業スキルも必要になります。

会社員と違い、営業が仕事を持ってきてくれるわけではありません。仕事を獲得するために営業に行ったり、案件を獲得する流れを自分自身で作る必要があります。

自分のできることをアピールすることも大切ですが、それよりも重要なのはクライアントの課題解決を提案することです。「映像を作りたい」という依頼の裏には「商品の認知度を高めたい」や「ブランドイメージを刷新したい」といった課題があります。クライアントにとって映像というのはあくまで課題を解決するための手段の一つです。相手がどういった課題を抱えていて、その課題を解決する手段として映像を提案できる力を持つことで、仕事の獲得に繋がるでしょう。

具体的な営業方法としては下記が挙げられます。

  • 企業に直接かける営業
  • HPやSNSでの情報発信
  • 映像制作会社に業務委託としてかける営業
  • 知人からの紹介

これらの中から自分に合った方法で営業をかけていくと良いでしょう。

対人スキル

映像制作は仕事を受ける時点から納品までに多くの人が関わります。クライアントはもちろん、他のクリエイターとチームを組むこともあります。名指しで仕事をもらうには信頼関係を築くことが非常に重要になってきます。ZOORELを運営する映像制作会社エレファントストーンでもクライアントから重要視されているポイントです。

報連相をきちんとするか、納期を守るか、挨拶をできるかなど、基本的なことのように聞こえますが、仕事を進めていく中で信頼を構築するために求められるスキルです。経験が少ないという人こそ、マナーを守って信頼関係を築くことが大事になります。

フリーランスの映像クリエイターになるには

フリーランスは活動を始める時点のスキルと経験が請け負う仕事の大きさと収入に直結しやすいです。そのため、未経験の場合いきなり有名企業の案件や数百万円の案件を請け負うのは難しいこともあります。

大型の案件を獲得していきたいという方は、フリーランスになる時点でしっかりとスキルを身に付けておくと良いでしょう。

ここでは、フリーランスのクリエイターになるにはどのような方法があるのかご紹介いたします。

 制作会社に勤務して経験を積んでから独立する

制作会社では実際の案件を通して技術を身につけることができます。とはいえ、最初は先輩のアシスタント業務から始まる会社がほとんどです。アシスタントとして業務を任される段階から、自分がメインで案件を回せる段階になるまで3〜5年かかる方が多いです。自分でメインの担当者になれるところまで成長すると、制作がどう進行していくのかお金がどのように動くのか制作の全体像を掴むことができます。その後にフリーランスになることで、会社員時代と同じ規模感の案件を受注できる人もいるようです。

スクールに通う

「違う業界からフリーランスの映像クリエイターを目指すため、短期間で実践的に学びたい」という方はスクールに通うのも一つの手です。スクールでは教員の元で基礎的なスキルから丁寧に学ぶことができます。現役のクリエイターが講師として在籍していたり、実際に企業から課題をもらって映像を制作したりと実践的な学びを得ることもできます。

近年は多種多様なスクールがあるため、自分の目的に合わせて入校しましょう。

  • 専門学校、映像系大学:時間をかけてじっくり学べ、キャリア支援も充実している
  • 民間の短期講座:短期間で集中的に実践的な映像スキルを身につけることができる
  • オンラインスクール:編集やアニメーションなど、自分に必要なスキルのみ選択して受講することができる

スクールを卒業後すぐにフリーランスになるのが不安な方もいらっしゃると思います。そういった方は卒業後、制作会社に勤務することも考えると良いでしょう。ただ、「やっぱりフリーランスでやっていきたい」という方は、卒業後も案件紹介のサポートが充実しているスクールに入校すると良いでしょう。

独学でスキルを習得する

もちろん独学でフリーランスになることも可能です。

独学は自分の状況に合わせてお金と時間をかけることができます。自分のペースでフリーランスを目指したいという方におすすめです。学校や会社に通いながらゆっくりと勉強することもできますし、短期間で集中的に勉強するといったことも可能です。

ただ、独学の場合は「どう勉強したらいいんだろう」と迷ってしまった際も自分で解決しなくてはいけません。独学でスキルを習得する場合は、機材やソフトを揃えた上でYouTubeでチュートリアルを見ながら学ぶと良いでしょう。

決まったカリキュラムがない分、スキルを身につけるのに時間がかかってしまうこともあるでしょう。早くフリーランスになりたいのであれば、制作会社に勤務して経験とスキルを同時に習得するのがおすすめです。

フリーランスの映像クリエイターの収入例

さまざまなスキルを要する映像クリエイターですが、実際の収入はどのくらいなのでしょうか。ここではフリーランスの映像クリエイターがクラウドソーシング経由で映像制作(企画、撮影、編集)1本10万円でクライアントから受注する状況を想定しました。仮に同じ案件を月に2本受注した場合、クリエイターが1ヶ月で得る収入は20万円です。

クライアントから映像クリエイターに支払われた報酬から、制作に必要な経費と健康保険料、国民年金、所得税、住民税などを差し引いた金額が「手取り」として手元に残ります。控除される金額は、概算で収入の15%~25%です。収入総額や扶養家族の有無で差が生まれます。

映像制作の受注~納品によって得た収入が20万円の場合、経費を除きおおむね15万円が手元に残ります。映像制作にかかる経費が仮に4万円を経費と計上すると手取りは11万円です。

企画から参加する場合は給与が入るのは納品後であるため、3ヶ月以上後になることもあります。また、レギュラーの仕事がない限り、常に仕事を取らないとその月の収入がほぼ0円ということがあってもおかしくありません。上記はあくまでも一例ですが、同じ期間に並行して複数の案件を進行していく必要があります。

また、直接企業から仕事を請ける場合「映像制作会社よりフリーランスの方が金額が安いから」という理由でフリーランスに依頼するクライアントも多くいます。中には映像制作の経験がなく、制作にかかる工数や業務内容を把握していない方もいらっしゃいます。要望通りの映像を作るのにどのような「工程」がありどれだけの「工数」がかかるのかを認識してもらえるようにコミュニケーションを取りましょう。その上でお互いが納得のいく適正な報酬を決定するのがおすすめです。

まとめ

今回は、フリーランスの映像クリエイターになる方法や必要なスキルをご紹介致しました。

「フリーランスで生活していくのは難しい」と感じた方もいらっしゃると思います。

映像制作はその人の実績やスキルによって単価が大きく変動します。高単価の仕事を受けることで、年収をアップさせることができます。会社に所属するよりも稼いでいるという方がいるのも事実です。ただし、スキルとそれを証明するための経験がないと高単価の仕事を受けることは難しいこともあるでしょう。高収入を得るためにも、フリーランスとして活動を始めるまでに今回ご紹介したスキルを参考にしてみて下さい。

フリーランスになるかどうかをお考えの際は、ぜひ慎重に検討してくださいね。

「フリーランスになりたいけど、誰かに相談したい」という方がいらっしゃいましたら、一度エレファントストーンにご相談ください。

この記事を書いた人

渡辺知里
エレファントストーンの経営戦略室 ブランドマネジメント課所属

渡辺知里の書いた記事一覧へ

タグ

RELATED ARTICLES 関連記事