HOW TO・TIPS

インターネットでライブ配信をするための準備と方法

インターネットでライブ配信をするための準備と方法

近年、Webセミナーや株主総会、社内イベント、音楽イベントなど様々なシーンでライブ配信が実施されるようになりました。5Gの普及により、ラグを気にせずに動画を視聴しやすくなったため、一般企業においてもエンドユーザーへの情報発信として、ライブ配信を取り入れるケースが増加しています。

以前は対面で行っていた新卒採用の会社説明会をウェビナー形式で実施したいと考えている企業の方や、自社のPRイベントを対面形式からライブ配信形式に切り替えたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

当メディアを運営するエレファントストーンでも、映像制作のご依頼に加え、「新卒採用向けのウェビナーの配信をしたい」「不動産の物件の様子をライブ配信で伝えたい」など、ライブ配信に関する企業様からのお問い合わせが増えています。

そこで本記事では、「ライブ配信を検討してみたい」という方に向けて、ライブ配信をする方法やポイント、配信サービスごとの違いについてご紹介します。

インターネットライブ配信とは

インターネットライブ配信とは、インターネットを利用してリアルタイムで動画を配信することです。オンライン配信やウェブ配信、ライブ配信などと呼ばれることもあります。

パソコンやスマートフォン、タブレットなどのSNSや動画配信プラットフォームを経由して、視聴者がどこにいてもリアルタイムで映像や音声を届けます。インターネットライブ配信の活用事例としては以下が挙げられます。

【社外向け】
・株主総会やIRイベント
・オンラインイベント
・ウェブセミナー
・採用、会社説明会
・講演会
・商品紹介ライブ(SNS)

【社内向け】
・社内イベント
・社員総会
・表彰式
・周年記念行事
・社内研修
・キックオフイベント

上記のように社外向け、社内向けを問わずインターネットライブ配信の活用シーンは多岐にわたります。

インターネットライブ配信の最大の特徴は、配信者と視聴者との双方向のコミュニケーションが可能という点にあります。プラットフォームの性質により細かな違いはあるものの、ライブ配信中は視聴者がテキストチャットでコメントや質問を送ったり、リアクションを送信したりすることができます。

例えば、就活生に向けた会社説明会をウェビナー形式でライブ配信した場合、チャット欄で質問を募集しておけば学生からの質問に対してリアルタイムで答えることが可能です。視聴者にとっては気になることや分からないことをすぐに解決できるというメリットが、配信者にとっては視聴者の反応を確認しやすいというメリットがあるでしょう。

ライブ配信をする前に決めておくべきこと

ライブ配信をご検討の方は、事前に以下のポイントを確認しておきましょう。

・ライブ配信実施の目的
・ライブ配信を通じて提供できる価値
・ライブ配信の予算
・配信時の録画の有無

事前に必要な情報を整理しておくことが、プロジェクト失敗のリスクを減らすことに繋がります。準備を疎かにしたままライブ配信を進めると、視聴者に意図していなかった印象を与えてしまったり、ライブ配信の目的を見失って成果が得られなかったりします。ターゲットへの訴求としてライブ配信が適切かを見極めるためにも、事前に上記を検討しておくことが重要です。

ライブ配信実施の目的

まず、「ライブをみた視聴者にどんなアクションを起こして欲しいのか?」を考えて、ライブ配信実施の目的を明確にしましょう。目的によっては、ライブ配信ではなく情報を整理・編集してから配信できる収録配信の方が適切なケースもあるためです。

実際に、ライブ配信の目的としては「商品やサービスに対する不安や疑問をリアルタイムで解消して理解を深めてもらいたい、購入に繋げたい」あるいは「社員の熱量をライブで伝えてインナー/アウターブランディングにも繋げたい」などが想定できます。

ただ、そもそも「ライブ配信ならではの価値提供をしたい」という点を目的としていない場合は、録画配信などの方法も検討するべきでしょう。ライブ配信では予期せぬトラブルや失敗が起こる可能性があります

特に大々的に社外に情報を発信する新ブランドの発表の場面などの際には注意が必要です。「なぜライブ配信をするべきなのか」「配信内容は適切か」「通信が安定しているか」を念入りに確認する必要があるでしょう。

事前に収録した動画を配信したいという方については、セミナー動画を制作する際のポイントをご紹介している以下の記事もあわせてチェックしてみてください。

関連記事:セミナー動画を作る上で押さえておきたい6つのポイント

さらに、収録配信と比較してライブ配信には集客も必要となります。リアルタイムで情報を発信するという特性上、ターゲットとする視聴者に見てもらうためには事前に配信に関する告知をして一定数の視聴者を集めておく必要があるためです。

そのための作業工数が追加でかかるため、ライブ配信の特徴を理解した上で、「なぜライブ配信をしたいのか?」「録画した動画を配信する以上のメリットはあるのか?」「どんなターゲットへ何を訴求したいのか?」「配信後、視聴者にどんな意識・行動変化を起こしてもらいたいか?」などを考えておくと良いでしょう。

ライブ配信を通じて提供できる価値

ライブ配信を通して、視聴者にどんな価値を提供できそうか考えましょう。いくらライブ配信を実施しても、ターゲットとする視聴者に「ライブ配信である必要がない」と判断されてしまえば元も子もありません。

ライブ配信だからこそ提供できる大きな価値としては、リアルタイムでの質疑応答ができるという点が挙げられます。ライブ配信では基本的に双方向のコミュニケーションが可能なため、「疑問に思ったことを質問すれば、その場で回答をもらえる」という視聴者にとってのメリットが生まれやすいです。

そのため、洋服などのサイズ感や着心地などに対しての疑問が生まれやすい商品紹介や、新卒採用向けセミナーなどの社員の雰囲気や大切にしている価値観などに対しての疑問が生まれやすい会社説明会には適しているでしょう。

具体的に、株式会社ユナイテッドアローズは、購買者の不安解消を目的とした洋服の商品紹介のライブ配信を実施しています。ライブ配信は、等身大のスタッフが登場しながら、視聴者から寄せられた質問にリアルタイムで回答する形で展開しており、ネット通販サイトだけでは分かりにくい実際の着用感や体型にあわせたサイズ感まで分かりやすく伝えています。

出演者と視聴者の距離が離れていても、インタラクティブなコミュニケーションをとれるという価値をしっかり提供しています。このように、ライブ配信を通じて「どんな価値を提供できそうか」を考え、事前に「ターゲットが配信を視聴する理由は何か?」を検討した上で配信内容を決定しましょう。

ライブ配信の予算

ライブ配信を行う場合の予算は事前に決めておきましょう。どのくらいの費用をかけられるかに応じて、ライブ配信の規模やクオリティが変動するためです。

以下で具体的にご紹介しますが、お手持ちのパソコンやスマートフォンでライブ配信を行う場合は機材費はかかりません。一方で、機材を一式レンタルする場合は1泊2日で1万5,000円程、全て自社で購入する場合は25万円程かかるでしょう。

制作会社に依頼する場合は、当日のライブ進行に必要な人件費も含めて30〜50万円程がかかると想定できます。また、当日に必要なスタッフの人数については配信の規模にもよりますが出演者1人以上、機材スタッフ2人以上と考えておくと良いでしょう。

具体的に、ライブ配信にお金をかけられない場合は、お手持ちのパソコンやスマートフォン1つで実施することが可能です。配信のスケールやクオリティを問わない予算を抑えた小規模なライブ配信は、動画を視聴したり配信したりできる程度のスペックのパソコン1台、スマートフォン1台、出演者1人以上、機材を操作する人1〜2人以上を用意すれば実施できるでしょう。

一方で、画質や音質のクオリティにこだわりたい場合や、よりオフィシャルな雰囲気でライブ配信を行いたい場合などは、マイクや照明などの機材を用意するのをおすすめします。その場合は機材費がかかるため、必要な費用が大きくなります。とはいえ、ライブ配信に必要な機材を一式揃えるにはかなりの費用がかかるため、「初めてライブ配信をやってみる」「試しにライブ配信をやってみたい」などの場合はまずは機材一式をレンタルしてみるのをおすすめします。

例えば、株式会社エイペックスではライブ配信機材一式を1泊2日で1万2,200円でレンタルすることが可能です。(2022年9月時点)
ATEM Mini Pro 高画質Live配信セット

機材を購入する場合にかかる費用の詳細については後述しますが、想定される機材とその費用感は以下のとおりです。

▼おすすめの機材と機材を用意するためにかかるコスト(費用の相場)

通信トラブルなどによるライブ配信の失敗を防ぐために制作会社に配信の依頼をする場合は、機材費に加えて人件費がかかるため、追加の予算が必要となるでしょう。

制作会社に依頼する場合は、人件費と機材費を含めて30〜50万円がかかると考えておくと良いです。オフィシャルな雰囲気でワンランク上の配信をしたい場合やテロップなどをつけてテレビ番組のようなイメージで配信をしたい場合は制作会社に依頼するのが適しています。

具体的には、制作会社に依頼した場合はライブ配信当日の登壇者の人数に応じて制作会社からスタッフを派遣する形になると想定できます。例えば、登壇者が2人の場合は制作会社から2人、登壇者が3人の場合は制作会社から3人程が配置されるイメージです。制作会社のスタッフは、お客様のイメージ通りに配信を進行するための配信オペレーターの役割や音声、カメラを操作する役割をそれぞれ担います。

かけられる金額によってライブ配信のクオリティや規模が変化するため、配信の準備をする際は事前に予算を決めて、クオリティにこだわりたい部分に対しての優先順位をつけておくのをおすすめします。制作会社などに依頼したい時も、先に払える金額を明確にしておくことで、その金額にあわせたプランを用意してくれるでしょう。「ライブ配信時におすすめの機材」や「どんな場合に制作会社に依頼するべきか」については後ほど詳しくご紹介します。

配信時の録画の有無

ライブ配信時の映像の録画の有無についても事前に検討しておきましょう。映像を録画して再度配信すれば、中継を視聴できなかったターゲット層への訴求が可能です。例えば、株式会社ワンキャリアは、各企業の会社説明会を就活生向けにライブ配信したものを録画し、YouTube上に再度配信しています。

【24卒向け】アマゾンジャパン|WEB会社説明会 〜40分で企業研究〜|2022年8月ONE CAREER LIVE

ライブ配信の録画版を再度利用したいと考えている場合は「動画は編集するのかそのまま使用するのか」、動画を編集する場合は「自社内でできるのか」「編集だけプロに任せるのか」「配信から編集までプロに依頼するのか」なども同時に考えておくのがおすすめです。

ライブ配信をする際におすすめな機材と環境

先述したように、前提としてライブ配信は、動画を視聴したり配信したりできる程度のスペックのパソコン1台、またはスマートフォン1台があれば実施可能です。特にiPhoneは音質が良く、肌が鮮やかにみえるほど画質のクオリティも高いため、予算を抑えて配信したい時にはぴったりでしょう。ただ、撮影可能範囲が小さいためテレビ番組のような雰囲気で配信する規模の大きなライブには不向きです。SNSなどでショップ店員が直接配信するアパレルブランドの商品紹介などには適しているでしょう。

以下でご紹介する機材は、より公式的な雰囲気でライブ配信を実施したい新商品発表会の場面やカンファレンスなどの対外的なセミナーの際に使用するのがおすすめです。

そのため、ここからは配信のクオリティにこだわりたい場合を前提とした上でのおすすめの機材をご紹介します。パソコンやスマートフォン、タブレットに内蔵されているカメラは、映せる画角が狭く映像が暗くなりがちですが、機材を揃えてクオリティにこだわると、画質や画角が安定したりナチュラルな明るさで配信できたりします。

まず、ライブ配信をするためにおすすめしたい機材としては、主に以下が挙げられます。

▼おすすめの機材と機材を用意するためにかかるコスト(費用の相場)

一定のクオリティを担保してライブ配信を行いたい場合、上記程度の費用感の機材を準備しておくと良いですが、機材にかけられる予算が限られている場合は、クオリティにこだわりたい部分に対しての優先順位をつけながら準備を進めましょう。

具体的に何にこだわれば良いのか分からないという方は、マイクにこだわるのをおすすめします。動画の画より音声の方が視聴者の印象に残りやすく、室内の音が響いたり雑音を拾ってしまったりすると視聴者に悪い印象を与える可能性があるためです。予算のかけ方に迷った場合は、カメラよりマイクにお金をかけると良いでしょう。

また、先述した様にそれぞれの機材一式を揃えたいという場合にはかなりの費用がかかります。そのため、初めてのライブ配信の場合やライブ配信を試したい場合など、慣れていない方には機材をレンタルするのをおすすめします。

例えば、株式会社エイペックスではビデオカメラ、小型三脚、ビデオスイッチャー・ビデオコンバーター、小型モニター、HDMIケーブル、LEDリングライトなどのライブ配信機材一式を1泊2日で12,200円でレンタルすることが可能です。(2022年9月時点)
ATEM Mini Pro 高画質Live配信セット

ここから、ライブ配信の際におすすめな環境や機材を詳しくご紹介します。

インターネット回線

快適にライブ配信を行うためには、インターネット環境を整える必要があります。そもそも、インターネット回線が無ければライブ配信を行うことができません。ライブ配信時にこのインターネット回線の速度が遅いと、以下のようなデメリットが生じます。

・映像の動きと音声がズレる
・映像がブレたり止まったりする
・映像と音声がの両方が止まる

皆さまも、リモート会議などで音声は流れているのに映像だけが止まってしまったり、映像も音声も止まってしまったりした経験があるのではないでしょうか。生放送中に上記のようなトラブルが起こることを避けるためにも、ライブ配信時は、通信速度が速く安定している回線を選ぶと良いでしょう。インターネット回線には主に以下の種類があります。

有線(固定回線)
・光回線
・ADSL回線
・CATV回線

無線(モバイル回線)
・WiMAX
・ポケットWi-Fi
・クラウドSIM

ライブ配信を行う際には、ビデオカメラでもスマートフォンでも通信速度が速く安定している光回線、またはADSL回線がおすすめです。自宅でも外出先でもインターネット接続が可能となる無線のポケットWi-Fiも人気がありますが、有線の光回線と比較して通信速度が遅く外的環境の影響を受けやすいため、ライブ配信には不向きでしょう。通常のスマートフォンで契約している回線でも配信することは可能ですが、周囲の環境によっては映像がカクカクしたり、映像と音声にラグが発生したりしやすいです。とはいえ、音声のみの配信や、低画質でも問題ない場合には対応可能です。

ハンドマイク

ライブ配信を行う際は、ハンドマイクを用意すると良いでしょう。5,000円程度のものであれば、比較的音声を綺麗に拾うことができます。

ハンドマイクと比較して、パソコンやスマートフォン、タブレットに内蔵されているマイクや机に置くタイプのマイクは配信環境に左右されやすく、周囲の人の多さや部屋の大きさなどによっては音声が響いたり、雑音が入ってしまったりする可能性があります。そのため、ハンドマイクと比較してライブ配信には不向きです。

ハンドマイクを利用すると、格段に音質が向上するので、視聴者に不快感を与えずにライブ配信を実施することができるでしょう。

ハンドマイク TOA株式会社

ウェブカメラまたはビデオカメラ

ライブ配信時の画質にもこだわりたい場合は、外部カメラを用意すると良いでしょう。パソコンやスマートフォン、タブレットに内蔵されているカメラは、映せる画角が狭く映像が暗くなりがちなため、テキストや図が入った資料を撮影するのには不向きです。また、カメラの位置を調整できないため、視聴者を見下ろしているような印象を与えてしまう可能性もあります。そのため、ウェブセミナーやオンラインイベントを配信したい場合は外部カメラを利用するのがおすすめです。ライブ配信時に利用しやすいカメラは、以下の2つです。

・ウェブカメラ
・ビデオカメラ

ウェブカメラ 株式会社ロジクール

ビデオカメラ 株式会社JVCケンウッド

ご自身でライブ配信を行いたい場合は、ウェブカメラを利用するのがおすすめです。ウェブカメラとはインターネット経由でリアルタイムの映像を配信できるカメラのことです。パソコンの付属品として利用されることが多く、画角の調整やブレ補正、縦型撮影に対応しているものもあります。種類は様々ですが、ライブ配信用で購入する際は、登壇者の表情をはっきりと映してくれるフルHD画質に対応した高画質タイプのものを選ぶと良いでしょう。

パソコンの内蔵カメラを使うと視聴者を見下ろす印象になってしまうことがありますが、ウェブカメラをパソコンの上部に付けて撮影すると画角が変化するため、視聴者とフラットなコミュニケーションをとりたい場合に適しています。

また、ビデオカメラを利用すればパソコンの内蔵カメラやウェブカメラと比較して高画質な映像を配信することが可能です。鮮明な画質を担保するには、4万円〜10万円ほどのハンディカメラを用意すると良いです。ズーム機能などを利用すれば広範囲の映像をカメラに収めることができるため、大規模な会場でのセミナーや人の動きが多いイベントなどをライブ配信したい場合におすすめです。

ただ、ライブ配信時にビデオカメラを利用したい場合は、ビデオカメラの種類を選択する際に注意が必要です。通常のビデオカメラは、インターネットに接続されているパソコンとカメラを繋ぐことで、すぐにライブ配信を開始することが可能なライブストリーミング機能が搭載されていません。そのため、ビデオカメラとパソコンの間に「キャプチャーボード」という機器を接続する必要があります。

キャプチャーボード 株式会社アイ・オー・データ機器

具体的にキャプチャーボードとは、ビデオカメラやスマートフォンで収録した音声と映像をパソコンに表示させるデバイスです。キャプチャーボードがないと、ライブストリーミング機能を搭載していないビデオカメラで撮影した映像をパソコンに移す方法がなくなり、せっかく撮影したものも配信できなくなってしまいます。

とはいえ、ライブストリーミング機能を搭載しているビデオカメラを利用すればキャプチャーボードは不要になるため、キャプチャーボードの操作をしたことがない場合や操作に不安がある場合は、ライブストリーミング機能を搭載しているビデオカメラを用意しておくと良いでしょう。

また、自社でライブ配信を行う際に使用される方は少ないと想定できますが、機材についての知識がある人が自社内にいる場合や、よりこだわったライブ配信を行いたいという場合は、「スイッチャー」と呼ばれるデバイスを使用します。

スイッチャー ブラックマジックデザイン株式会社

スイッチャーとは、複数のカメラの映像をワンタッチで切り替えるための機材です。複数の角度からライブを撮影し、テレビ番組のように画面を切り替えながら配信を進めていきたい場合に使用します。こちらは制作会社にライブ配信を依頼する場合に活用されることが多いです。操作方法が複雑なため、自社内でライブ配信を完結させたい場合に準備する必要は無いでしょう。

照明

ライブ配信を行う際は、照明器具も用意しておくと良いでしょう。部屋の電灯では明るさが足りず、人物が暗く映ってしまったり表情が見えにくかったりするためです。照明を使うことで出演者や背景を綺麗に映すことが可能になるため、視聴者に訴求しやすくなるでしょう。5,000円〜10,000円ほどのスタンド照明を利用すれば、自然な明るさを演出することが可能です。

また、照明を使えば配信時間を問わず明るく撮影できるため、夜間の配信にも適しています。

スタンド照明 FOSITAN

また、個人でライブ配信をする場合によく使われるのはリングライトです。被写体に満遍なく光が当たり、顔全体を明るく見せてくれます。リングライトは、卓上に設置する三脚タイプや、パソコンやスマートフォン、タブレットに固定して使用するクリップタイプなどに分かれています。

配信スペースが広い場合は三脚タイプがおすすめですが、配信スペースが狭くコンパクトなものが良いという場合はクリップタイプが適しているでしょう。約2,000〜3,000円ほどで購入可能です。リングライトを購入する前には、一度配信するスペースをどのくらいとれそうか考えておくのをおすすめします。

リングライト OhaYoo

パソコンまたはスマートフォン(タブレット)

パソコンやスマートフォン、タブレットは、ビデオカメラからの映像データを電波にのせるために使用します。YouTubeやZoomでセミナーなどを配信する場合は、パソコンなどの媒体を通してビデオカメラで撮影した映像や音声を届けるため、必ず準備しておきましょう。

リモート会議などを長時間行ってパソコンが熱くなってしまったという経験がある方もいるかと思いますが、ライブ配信時は媒体に負荷がかかるため、スペックの低すぎるものの利用は避けた方が良いです。計算機能のみをもったパソコンなどではなく、最低限動画を再生したりアプリを立ち上げたりすることができる程度のスペックをもった15万円相当のパソコンを用意するのをおすすめします。

プラットフォームの決定・アカウント登録

ライブ配信を行うための機材を揃えたら、配信プラットフォームを決めましょう。ライブ配信プラットフォームとしてはYouTubeやZoomなどが挙げられます。(詳しくは後ほどご紹介します。)

プラットフォームによって金額や機能は様々なため、利用目的に合わせて最適なものを選びましょう。また、配信プラットフォームが決まったら、事前にアカウントの登録を済ませておくのをおすすめします。当日までに操作方法を学んでおくことで、本番で慌てずに配信に臨むことができるでしょう。

動画配信プラットフォームごとの違い

ここではライブ配信に必要なプラットフォームについてご説明いたします。ライブ配信のプラットフォームには様々な種類があり、その特徴も多種多様です。プラットフォームを選ぶ際のポイントとしては以下が挙げられます。

・同時に配信を視聴できる人数
・映像の画質と音質
・費用
・配信してから視聴者に映像と音声が届く時間

その他にも、コメント機能や録画、セキュリティなどサービスにより様々なので、選定時にはこれらの点も確認をすることが重要です。プラットフォーム選びに迷っている場合は、視聴者のニーズにあわせて選ぶのをおすすめします。例えば、視聴者が使い慣れているプラットフォームを利用すれば、初めて利用するプラットフォームと比較して、参加への抵抗感が薄くなりそうですよね。

また、オープン・クローズドで使った方が良いプラットフォームは異なります。オープンな配信は、申し込みをしなくて良いなど誰でも参加しやすいのが特徴です。一方でクローズドなライブ配信は、参加申し込みを受け付けて参加者を限定するなど、どんな人が参加しているのかを配信者が特定しやすいのが特徴です。

多くの方への認知拡大を目指したいならオープンな配信、ある程度角度の高い人=サービスや商品などの購入を比較検討している方の意向を高めたいならクローズドな配信をするなど、配信を行う目的に応じてどちらが良いか判断しましょう。

オープン向けの動画配信サービス

オープンな配信には、以下のような特徴があります。

メリット
・申し込みをしなくて良いため参加のハードルが低い
・多くの人に参加してもらえる可能性がある
・当日見逃した人に向けて後日配信しやすい

デメリット
・どんな人が参加しているのか把握しづらい
・リード情報を獲得しにくい

ここからは、オープンな配信に適しているプラットフォームの特徴をご紹介します。

YouTube

Google社が運営する動画投稿サイトYouTube上でライブ配信できるサービスとして、YouTube Liveがあります。YouTubeのアカウントを持っていれば無料で配信することができます。また、視聴のための人数制限もなく、URLを共有すれば誰でも視聴できるので、オープンな配信を手軽に行いたい場合に適しています。

YouTube Liveには、以下の特徴があります。

メリット
・画質、音質が比較的綺麗
・視聴側の通信環境が悪くても(例、下り10MB)止まらずに再生されやすい
(YouTubeは視聴側の環境に合わせて画質を自動設定されるため)
・視聴しながら巻き戻しも可能
・配信と同時に録画され、そのままオンデマンドとして配信可能
・録画した動画は保存され削除されない
・サイトアップ時にバックアップ配信ができる(プライマリー配信、バックアップ配信)
・配信終了と共に非公開にすることも可能
・動画を再編集してアップロードする際にURLが再発行される
・視聴者数の非表示が可能
・配信動画の保存期限が無い

デメリット
・モバイル端末で配信する際はチャンネル登録者1,000人以上が必要
・初めてのライブ配信の場合はアカウントの確認まで1日かかる

YouTube Liveの最大の特徴は、視聴者が動画を巻き戻しながら視聴できることです。視聴者自身が自分のタイミングにあわせて動画を視聴することができるため、配信内容への理解を深めてもらいやすいでしょう。また、配信と同時に録画され、そのままオンデマンドとして配信可能なため、配信を見逃したターゲットへの訴求もしやすいです。

Instagram

手軽に幅広い人に向けて商品やサービスを訴求したい場合には、Instagramに内包されているライブ配信機能を使用するのも1つの手です。Instagramのアプリをダウンロードしているスマートフォンがあれば、簡単に配信することが可能です。Instagramライブは、Instagramを利用している全てのユーザーが閲覧できます。

視聴者がコメントやいいね、質問などをすることができるため、出演者と視聴者間でもインタラクティブなコミュニケーションを取りやすいです。Instagramライブには、以下の特徴があります。

メリット
・Instagramアカウントを持っていれば誰でも配信可能
・Instagramユーザーなら誰でも視聴可能
・視聴者とのインタラクティブなコミュニケーションがとりやすい
・視聴履歴が残るため視聴者の情報を獲得しやすい
・スマートフォンでもパソコンでも視聴しやすい
・アーカイブ動画を簡単に公開できる
・インフルエンサーとのコラボレーションが可能

デメリット
・縦型配信が想定されるため、画角が狭い
・コメント欄が小さい

Instagramライブは、Instagramのアカウントを持っている人なら誰でも視聴できます。今や多くの人が日常的に使用しているため、特にBtoC商材を扱っている企業の場合はユーザーとの距離を縮めるという目的で使用するのに適しているでしょう。ライブ配信終了後には、配信の様子をアーカイブ動画として残すことも可能なため、配信を見逃したターゲットへの訴求もしやすいです。

とはいえ、Instagramライブのアーカイブ動画はユーザーがシェアしやすく拡散性が高いため、アーカイブとして動画を残したい場合は特に、事前に配信内容を検討する必要があります。ライブ内での発言や行動が、意図せず誰かを蔑ろにしてしまう動画になっていないか、注意しておきましょう。

クローズド向けの動画配信サービス

クローズドな配信には、以下のような特徴があります。

メリット
・どんな人が参加しているのか把握しやすく参加者とのコミュニケーションがとりやすい
・リード情報を獲得しやすい
・機密性の高い情報を発信しやすい
・視聴者に特別感を与えることに繋がる

デメリット
・申し込みが必要なため参加のハードルが高い
・参加者数が限定される

ここからは、クローズドな配信に適しているプラットフォームの特徴をご紹介します。

Zoom

Zoomはオンライン会議での利用者も多く、多くの人が使い慣れているツールだと思います。そんなオンライン会議のアプリケーションで有名なZoomでライブ配信を行う際は、「Zoomミーティング」と「Zoomウェビナー」という2つのサービスがよく利用されます。

それぞれの特徴を見ていきましょう。まずはZoomミーティングです。Zoomミーティングには以下の特徴があります。

メリット
・参加者とのコミュニケーションが取りやすい
・録画ができる
・料金が安い
・配信人数が最大10,000人(有料プラン)
・タイムラグがほとんど無い

デメリット
・回線が不安定
・不特定多数向けではない

Zoomミーティングは、参加者の発言を求める場合や顔を出して参加して欲しい場合に利用されることが多く、最大100人までの参加であれば無料ライセンスで使用することが可能です。参加者受付のフォームなどが用意されているので、特定の人たちに参加してほしい場合や、出席状況を確認したい場合に適しています。そのため、Zoomミーティングは、「小規模のウェビナー」や「個人で開催する」イベントをライブ配信したい時に相性が良いです。

Zoomミーティングがより多くの参加者とのコミュニケーションを期待しているのに対し、Zoomウェビナーでは、参加者が互いに交流することはありません。通常は1人、もしくは数人が聴衆を相手に話すスタイルをとるZoomウェビナーには以下の特徴があります。

メリット
・Zoomの初期費用はゼロ(有償+オプション料金は必要)
・視聴者はZoomのアカウントを作らなくても利用可能
・インストール不要
・基本的に視聴者は閲覧のみなので、主催者・パネリストは講演・セミナーなどにおいて音声を遮られたり妨げられることなく進めることができる
・Q&A、挙手機能がある
・視聴者一覧データをCSVでダウンロード可能。
・ウェビナーを収益化するオプションがある

デメリット
・回線が不安定
・不特定多数向けではない
・有償プランのうえウェビナーのオプション料金が必要
・設定できることに差はあるが、ウェビナーにしか付いていない機能は「Q&A」と「挙手」。「反応」機能が無い。

Zoomウェビナーは大規模なイベントやセミナーに利用されることが多いです。基本的に視聴者側は、音声やカメラをオフにした状態での参加が可能で、プライバシーを保ちながら気兼ねなく配信を視聴することができるためです。視聴者側の音声や雑音に遮られることが無いため、主催者側もスムーズに配信を進めることができるでしょう。

一方で、視聴者とのコミュニケーションのための機能は「Q&A」「挙手」機能に限定されているため、ライブ配信特有の双方向での交流についてはあまり期待できないでしょう。

また、Zoomウェビナーを利用したい場合は、配信者側は92,800円/年の有料プランに加入する必要があります。そのため、ライブ配信の目的や予算と、Zoomウェビナーを利用する上でのメリット、デメリットを照らし合わせながら利用を検討すると良いでしょう。

Microsoft Teams

Microsoft Teamsとは、Microsoft社が提供しているプラットフォームです。無料版と有料版があります。さらに、有料版には「会議」「ウェビナー」「ライブ イベント」の3つの種類があり、複数の方法でオンライン配信を行うことができます。上記3種類はそれぞれ、視聴者数や視聴者が使用可能な機能の面で異なりますが、基本的な操作性や特徴は似ているため、以下にメリットとデメリットをまとめてご紹介します。

メリット
・Officeツールとの連携がシームレスに行える
・比較的セキュリティレベルが高い
・基本環境における画質が良い
・ライブイベント、ウェビナー、会議など様々な目的に応じて会議の方式を使い分けが可能
・参加型の場合、最大1,000人の参加が可能(チャット、ビデオ通話の使用可)
・閲覧型の場合、1,000〜10,000人の閲覧が可能(閲覧のみ)
・音声通話、ビデオ通話、画面共有、ブレイクアウトルームなどを使用可能
・チャットやWeb会議、予定管理など、チーム連携のために便利な機能が集約されている
・視聴者がMicrosoftのアカウントやTeamsのアプリ等をインストールする必要なく参加可能
・気になる部分に戻って再生をする“追いかけ再生”が可能

デメリット
・Microsoft製品以外との連携がしにくい
・Office365またはMicrosoft365のライセンスが必要
・視聴者が匿名で参加可能なため、出席情報が確認しにくい
・通信のためのデータ量が重く10秒程度のラグが発生する(Teams ライブイベント)

Teams 会議は、相互の発信を前提とした配信形態です。主に会議などの相互発信を前提とした場面で活用されます。日々の打ち合わせから大人数での会議など、幅広く対応できるでしょう。基本的にはラグが発生しにくいため、日常的にMicrosoft製品を使用している会社では、特に社内向けの周年イベントのライブ配信を行いたい場合に適しています。

Teams ウェビナーは、中規模なカンファレンスを想定して設計されています。そのためライブ配信を行う場合は、基本的に「発表者と出演者」という構図になるでしょう。とはいえ、会議を管理しているスタッフによって、出席者に発言権を付与することも可能です。具体的には、株主総会や記者会見などで活用するのが適しているでしょう。ラグも発生しにくいので、比較的規模の大きな配信でもリアルタイムに視聴者とコミュニケーションをとりたいという場合にも活用可能です。

また、Teams ウェビナーは、ユーザー1人あたり1,360円(税別)/月の法人向けプラン「Microsoft 365 Business Standard」以上のMicrosoftアカウントパッケージを契約することで利用可能になります。Zoomウェビナーと比較して低価格で使用できるので、ライブ配信にかける費用を抑えたいという場合に良いでしょう。

Teams ライブイベントの最大の特徴は、最大10,000人の参加が可能な点にあります。大規模なカンファレンスを前提とした配信形態なので、基本的にライブ配信時は一方通行の情報提供となるでしょう。発表者や会議を管理する人以外は発言権をもたないため、新商品のリリースイベントなどでの利用を想定しておくと良いです。Teams ライブイベントは多数への発信が可能ですが、通信のためのデータ量が重く映像に10秒程度のラグが発生することがあるので、その点では注意が必要です。

ライブ配信の方法

それでは、ライブ配信を行う際の具体的な操作方法をご紹介します。今回は、ライブ配信プラットフォームの中でも特に使用されることの多いYouTube LiveとZoomでのライブ配信の方法をみていきましょう。

YouTube Live

YouTube Liveを実際に使用する場合は、下記のような手順で進めていきます。

①Googleアカウントにログインします
②YouTube右上「カメラマーク(作成)」をクリックし「ライブ配信」を選択します。
③チャンネルの確認をまだ行っていない場合は、画面の指示に沿ってチャンネルを確認します。
④ライブ配信が最初に有効になるまで、最大24時間かかることがあります。有効になっている場合は、すぐにライブ配信を開始できます。
⑤配信方法を選択します。配信方法はモバイル、ウェブカメラ、エンコーダの3つです。配信する内容に合わせて最適な方法を選択してください。

ウェブカメラ配信とは、パソコンなどに内蔵されているカメラを使用する方法で、エンコーダ配信とは、外付けのウェブカメラやビデオカメラなどの外部のカメラを使用する方法です。

⑥ライブ配信の詳細、チャットや配信の公開設定を選択します。
⑦設定内容を確認し「ライブ配信を開始」をクリックして配信を開始します。

YouTube Liveを利用してライブ配信するには、YouTubeからパートナーとして承認してもらう必要があります。コミュニティガイドラインや利用規約に準拠し、違反するコンテンツがなければパートナー認定されます。ライブ配信をする際は、必ず事前にYouTubeアカウントのステータスをチェックし、パートナー認定されているかを確認しておきましょう。

Zoom

上述したように、Zoomをライブ配信で利用する際にはZoomミーティングとZoomウェビナーの2種類の方法があります。それぞれ、実際に使用する場合は、下記のような手順で進めていきます。

Zoomミーティング
①Zoomを起動し、サインインします。
②Zoomのメイン画面の「新規ミーティング」をクリックします。クリックする前に「新規ミーティング」の横にある下向きの矢印をクリックすると、ビデオのオンオフを選べます。
③ミーティングが開始されます。
④「コンピューターでオーディオに参加」をクリックします。

Zoomウェビナー
①Zoomを起動し、サインインします。
②画面左側にある「ウェビナー」をクリックします。
③「ウェビナーをスケジュールする」をクリックします。
④ウェビナーのトピックや開催日時、録画の有無などを選択し、スケジュールを完了します。

上述した通りこのZoomミーティングは全員がカメラやマイクを共有するものであるため、ミーティングやWeb会議、小規模のウェビナーや個人で開催するイベントに利用されることが多いです。そのため、大規模なイベントや対外的なセミナーなどの配信にZoomを利用したい場合は、Zoomウェビナーをおすすめします。

ライブ配信をするときの注意点

自社でライブ配信をする時に注意しておいてほしい点は以下です。

・リハーサルをする
・セキュリティ対策をする
・急なトラブルに備える
・配信時に必要な人員を確保する

全て基本的なものですが、上記を抑えて避けられるトラブルを防いで本番に臨みましょう。

リハーサルをする

ライブ配信を実際に行う前に、リハーサルを必ず行いましょう。ライブ配信は映像が急に止まってしまう、音声が流れないなど、急なトラブルが発生することが多いです。そのため、ぶっつけ本番の開催はおすすめしません。

撮影用のマイクやカメラがしっかり作動するか、音声の乱れや映像の遅れが無いかなど、事前に確認しておきましょう。特定の日時に回線の遅れが出るケースが想定されるので、可能であれば、ライブ配信を行う日と同じ場所、曜日、時間でリハーサルするのがおすすめです。

セキュリティ対策をする

ライブで配信する内容に、機密情報などが含まれていないかを事前に確認しておきましょう。社内向けのプライベートな配信であっても、利用するプラットフォームのセキュリティレベルによっては、外部から不正にアクセスされるリスクもあります。機密情報の漏洩を防ぐため、安全性の高いパスワードを設定したり、視聴データを端末に残さないストリーミング形式で配信したりすると良いでしょう。また、サービスによっては特定のIPアドレス以外からのアクセスをブロックする機能が備わっているものもあります。

急なトラブルに備える

リハーサルなどをしてしっかり準備していても、ライブ配信でのトラブルはつきものです。特に以下のような不具合が発生するケースが多くみられます。

・映像が乱れる
・映像と音声のラグが発生する
・映像や音声が途切れる
・パソコンが起動しない、落ちる

上記のようなトラブルが起きた際に対処できるよう、ライブ配信当日は予備のパソコンやポケットWi-Fiを用意しておくと良いでしょう。また、上記以外に発生しやすいトラブルには、マイクをオフにしたまま話してしまうことが挙げられます。「うっかりマイクをミュートにしたままの状態で配信を終了してしまった」とならないよう、本番は一人での配信を行わず、複数人が別のパソコンやタブレットから参加し、状況を逐一を報告できるようにしておくのをおすすめします。

配信時に必要な人員を確保する

ライブ配信を実施するためにどれくらいの人員が必要か確認し、確保しておきましょう。小規模なライブ配信を行う際でも、登壇者1人に対して機材を操作する人を最低1人は確保しておくと良いでしょう。機材の操作も配信も1人で行ってしまうと、映像が乱れている、音声が聞こえないなどのトラブルがあった際に気づきにくいためです。急なトラブルにも臨機応変に対応するためにも、裏側でライブ配信を支える人を配置しておくのをおすすめします。

また、制作会社にライブ配信を依頼する場合は、ライブ配信の規模に応じて人員を用意してくれます。例えば、ライブ配信における登壇者が3人以上の場合は制作会社からも3人が配置される可能性があります。3人はそれぞれ音声、カメラ、配信オペレーターの役割を果たします。登壇者が2人の場合は制作会社からも2人が配置されるでしょう。

ライブの配信時間が決まっている場合はタイムキーパーが必要となりますが、弊社の場合はタイムキーパー役は会社の担当者の方や代理店の方に依頼する場合が多いです。なぜなら、タイムキーパーも制作会社に依頼すると、その分の追加の人件費がかかるためです。かかる費用を抑えたい場合は自社の担当者の方が対応するのが良いでしょう。

ライブ配信を制作会社に依頼することも可能

「配信1つの準備のためにそんなに時間を取れない」「ライブ配信の知識がない」という方は、制作会社に依頼するのも1つの手です。制作会社に依頼すると、配信中の映像にリアルタイムでテロップを入れたり、登壇者のリアクションや話している内容にあわせて画面を切り替えたりすることができるため、飽きにくく分かりやすいライブ配信の実施が可能です。オフィシャルな場に向けてワンランク上の配信をしたい場合やテレビ番組のような雰囲気で配信をしたい場合に適しています。

また、スムーズな準備やトラブルへの臨機応変な対応が期待できますが、自社で全て対応する場合と比較して費用がかかります。実際にかかる費用は、人件費や撮影費をあわせて30〜50万円程度でしょう。また、ライブ配信を制作会社に依頼して行う際は、企画自体は自社で考えていただくことが多いです。企画から制作会社に依頼すると、上記以上のお金がかかるでしょう。

まとめ

今回は、インターネットでライブ配信を行う方法についてご紹介しました。漠然とライブ配信といっても、その配信方法は企業によって様々な上に、トラブルがつきものです。そのため、「ライブ配信の知識がなくて不安……」という方は、まずはお気軽にご相談ください。お客様の課題にあわせて、最適なプランを一緒に考えていきましょう。

また、以下に「ライブ配信を事業に最大限活用する為の心得」の資料をご共有します。気になる方はぜひチェックしてみてください。以下のボタンを押すと自動で資料ダウンロードが開始されます。

この記事を書いた人

渋井美香
エレファントストーンの経営戦略室 ブランドマネジメント課所属

渋井美香の書いた記事一覧へ

タグ

RELATED ARTICLES 関連記事