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現場の声に深く入り込み、仕組みをつくる。3年目社員が体現する攻めのコーポレートとは?

現場の声に深く入り込み、仕組みをつくる。3年目社員が体現する攻めのコーポレートとは?

こんにちは、エレファントストーンの大江です!

2024年10月に15期を迎えたエレファントストーン。弊社のコーポレート部門であるコーポレートデザイン課(通称「コポデザ」)には担当業務をこなすだけでなく、「組織に深く入り込み、自ら提案して仕組みや文化をつくる」ことに挑戦するメンバーがいます。

今回話を聞いたのは、入社3年目を迎えたメンバー。「自分にできることは限られている」と感じていた入社当初から、どうやって一歩ずつ“10歩”先へと踏み込んできたのか。そして今、なぜ組織課題に向き合うことが自分のやりがいになっているのか、その背景に迫ります。

「目の前の業務だけじゃなく、会社をより良くしていく仕事がしたい」
「自ら改善提案や制度づくりに関わるような仕事がしたい」そんな想いを持つ方に届けたいインタビューです。

組織の課題に10歩入り込むコーポレートデザイン課とは

エレファントストーンは、2025年に15期目を迎える、約60名規模の映像制作会社です。映像制作と広告運用を軸に、企業の本質的な課題に向き合い、成果につながる最適なコミュニケーションをパートナーとしてともに描いています。

社内は、現在大きく分けて4つの制作チームと、「経営戦略室」配下にある3つの課で構成されています。(下記図参照※2025年7月現在)

今回紹介する「コーポレートデザイン課(以下、コポデザ)」は、経理・総務・人事労務・法務・システム管理など、企業活動を円滑に進めるための経営基盤づくりを担うチームです。

いわゆる一般的な“バックオフィス”の枠にとどまらず、日々の業務を正しく・効率的に回すだけでなく、チーム全員が目の前の課題に向き合い、自ら解決策を生み出す“クリエイター”であることを大切にしています。

現在は、「組織課題に10歩入り込み、自分たちが無意識に決めていた限界を超えていく」という方針を掲げ、チームとして積極的に組織づくりに関わっています。

渡邊 栞 / 経営戦略室 コーポレートデザイン課
大学では映像や広告制作をメインとしたゼミに入り、企画から撮影、編集を行う。この経験をきっかけに仲間の役に立てたこと、力になれたことにやりがいを強く感じ、多くの人を支えられる人になりたいと思う。2023年にエレファントストーンに新卒入社。現在は、総務や人事労務、経理など幅広く担当

入社3年目メンバーが描く組織を、デザインする

Q.現在の主な担当業務を教えてください!

渡邉「現在は総務や人事労務、法務など、会社全体を支えるコーポレート業務を幅広く担当しています。勤怠管理や入退社の手続き、備品の管理、社内環境の整備など、“会社の毎日を支える仕組み”を回しているイメージですね。

福利厚生の制度についても、『どうすればもっと使いやすくなるかな?』『どう伝えたら実際に使ってもらえるかな?』と考えながら、ただ制度を整えるだけでなく、周知や利用促進にも力を入れています。

それに加えて、担当業務以外のいくつかのプロジェクトも並行して進めています。業務の枠にとらわれず、自分から組織の課題を見つけて、『こうしたらもっと良くなるかも』と感じたことは積極的に提案して動いていますね!」

Q.自ら組織課題をキャッチしていくには、常にアンテナを張っておくことや、現状を正しく知ることが大切だと思いますが、どうやってキャッチアップしているんですか?

渡邉「まずは、組織や他部署のメンバーの実際の状況を理解するために、ヒアリングや全社アンケートを実施しました!

そこから見えてきた“課題の種”になりそうなポイントを洗い出して、チーム内で共有。そのうえで、どの課題にどのメンバーが取り組むかをそれぞれ選びながら、施策を動かし始めました」

こちらの記事も合わせてご覧ください▼

「支える」ではなく「自分たちで会社をつくる」。コーポレート部門の意識改革と限界を超える挑戦 | 株式会社エレファントストーン

ここからは、渡邉さんが現在進行している2つのプロジェクトを紹介します!

点在するナレッジをひとつに。AIを活用した情報アクセスの最適化

Q.本プロジェクトが立ち上がった背景を教えてください!

渡邉「もともとは、他のチームマネージャーが社内通知で最新のAI機能の情報を共有してくれていた際に、『社内ルールや業務マニュアルをAIに読み込ませれば、すぐに検索できるかも!』というアイデアをもらったのがきっかけでした。

ちょうどその頃、事前に実施していた社内アンケートの中でも『マニュアルやルールを確認したい時に、どこを見ればいいのか分からない』という声が多く寄せられていて。

実際、業務ルールや設備マニュアル、経費精算の手順などの情報が、NotionやGoogleドライブなど複数の場所に点在しており、『この資料ってどこにあるんですか?』『この申請って誰に聞けばいいですか?』といった問い合わせも、コポデザ宛に頻繁に届いていました。

情報の所在が分かりづらいことは、業務効率にも大きな影響を与える課題だと感じ、“すぐに情報へたどり着ける新しい動線”をつくろうと、AIチャットボットによる社内検索の仕組みづくりを構想することになりました」

*Notion:メモ、ドキュメント、プロジェクト管理、Wiki、データベースなど、様々な機能を統合したオールインワンのワークスペースツール

Q.まず最初に、どのようなところから着手しましたか?

渡邉「最初に取り組んだのは、既存のルールやマニュアルの棚卸しです。Notion内を見直してみると、マニュアルが複数のページに分散していたため、Notionの機能に詳しい制作メンバーと連携しながら、それらを一つのページに集約し、全体の構成を再整理しました。

そのうえで、すでに存在していたマニュアルやルールを一つひとつ確認し、内容が古いものは最新情報にアップデート。AIに読み込ませるにはPDF形式でのデータ整備が必要だったため、現在はそのベースとなる膨大な情報を整理・変換している段階です」

Q.今後はどう進んでいく予定ですか?

渡邉「これからは、AIを用いた検索制度の検証を行いながら、マニュアルの整理とブラッシュアップを進めていく予定です!

ただ、『検索できるようになった』で終わらせないことも重要だと考えています。活用してもらうためには、どうすれば日常的に使ってもらえるかといった利用促進の設計も必要です。そのため、検索精度の向上に加えて社内ポータルとの連携も視野に入れています」

Q.まだ進行中ではあるとは思いますが、ここまでプロジェクトを進めてきた中で気づきはありましたか?

渡邉「プロジェクトを進める中で改めて感じたのは、“現状をしっかり知ること”の大切さと、便利と言われるものと実際に使われるものは別だということです。アンケートを実施しなければ、他の部署のメンバーがどんな課題を感じているのか、何に悩んでいるのかに気づけなかったと思いますし、組織を動かすには、まず現場の声にしっかり耳を傾けることが欠かせないと実感しました。

また、どんなに機能が優れていても、日々の業務の中に自然と取り入れられていなければ使われないという難しさも感じています。まだまだ試行段階ではありますが、『何かあったらまずここを検索しよう』と自然に思ってもらえるよう、試行錯誤を続けています」

組織理解を促進し、誇りを育む社内検定プロジェクト

Q.本プロジェクトが立ち上がった背景を教えてください!

渡邉「普段、新入社員のオフィスツアーを担当する中で、社内にあるオフィスの設備や福利厚生について、“知っていてほしいこと”が人によってバラバラに伝わっていたり、属人的になったりしていることに課題を感じていました。特に新しく入った人にとっては、会社の前提知識をキャッチアップしづらい環境だなと感じていて。

でも本来、エレファントストーンにある制度や空間って、どれも“当たり前にあるもの”ではなくて、誰かの想いや、会社としての考えがあって整えられてきたもの。なのに、それを知らないままなのは、ちょっともったいないなと思ったんです。

だったら、”知るきっかけ”をちゃんとつくろう!と考えて、楽しく学べる“社内検定”という形でナレッジを伝えるプロジェクトを、同期の23卒メンバーと一緒に立ち上げました。新入社員だけでなく、既存社員にとっても『自分の会社ってこんな想いがあるんだ』と、改めて誇りを持てるような仕掛けになればと思っています」

Q.まず最初に、どのようなところから着手しましたか?

渡邉「まずは、社内の設備や福利厚生、会社の歴史についての情報収集から始めました。プロジェクトメンバーの中で2チームに分かれ、代表の鶴目から福利厚生やシステムの導入背景やオフィスの内装に込められた想いを直接ヒアリングし、それをもとに誰でも見られるオフィスツアーのマニュアルを作成しました。

その後、楽しく学んでもらえるように、検定専用のホームページを作り、イラストや写真を活用してフォーム形式で問題を作成しました。出題形式や難易度の設定も試行錯誤しながら、単なる数値の知識だけでなく、“らしさ”が伝わる内容に仕上げることができました!」

Q.進める中で苦戦したことはありましたか?

渡邉「普段の業務で忙しいプロジェクトメンバーを継続的に巻き込み、プロジェクトを停滞させないように定期的にミーティングを開くことに苦労しました。また、問題作成では『どこまでの知識を求めるべきか』の線引きが難しく、内容の網羅性と参加者の負担のバランスを取るのに苦戦しました。さらに、検定形式ということで、ネガティブな印象を与えないよう配慮する必要もありました。

加えて、社員が強制されるのではなく、自発的に検定を受けたくなるような仕掛けを考えることも難しかったです」

Q.今後どう進めていく予定ですか?

渡邉「今後は、制作チームのメンバーにも意見やアイデアをもらいながら、会社理解を深めるための新たな施策を検討しています。現在は主に新卒研修向けに展開しているため、既存社員の受験率はまだまだ少ない状況で…だからこそ、難易度別にフォームを分けたり、社内で定期的にリマインドしたりと、“もっと受けてみたくなる”仕掛けも工夫していきたいと考えています。

また、つくって終わりではなく、これをどうやって継続させていくか、仕組みとして社内に根づかせていくかも大切なポイントだと感じています。なので会社や他の部署のメンバーにとってプラスになるような取り組みに育てていけるよう、これからもアップデートを重ねていく予定です!」

「もう少し知っておけばよかった」で終わらせない

Q.これらのプロジェクトに携わる中で、入社当初抱いていた「自分の業務の限界」をどう乗り越えたのか気になります!

渡邉「入社したばかりの頃は、勝手に自分の業務の限界をつくってしまっていました。でも、この3年間でさまざまなプロジェクトに関わる中で、自分が熱量をもって動くことで、その熱量がちゃんと相手にも伝わるんだという感覚を掴めるようになってきて。

今では、“迷惑をかけないように”じゃなくて、“一緒により良くしていきたい”という気持ちで、前向きに行動したり、発信したり、巻き込むことができるようになってきました!」

Q.渡邉さんから見て、コポデザでは仕事に対してどんな姿勢や行動が求められていると感じますか?

渡邉「『これって誰がやるんだろう?』といった曖昧な場面で、『じゃあ、まずは自分がやってみよう』と一歩踏み出す姿勢が求められると思います。

相手の立場に立って、どうすれば伝わるか・どうすれば動きやすくなるかを考えながら、仕組みをつくったり企画を動かしたり。指示を待つのではなく、自分から課題を見つけて行動する。そんな“自走力”が大切なチームだと感じています」

Q.渡邉さんなりにコポデザの方針である『10歩組織課題に入り込む』をどう捉えていますか?

渡邉“もう少し知っておけばよかった”で終わらせないことが、自分なりの“10歩入り込む”の姿勢だと思っています。誰かの困りごとやつまずきを、ただ想像するだけで終わらせず、自分の足で現場を見て、実際に体験して、深く踏み込んで理解することを大事にしています。

『この情報、ちょっとわかりづらいかも?』と感じたら、自分で一度ユーザー目線になって確認してみる。そこから本質的に何を変えるべきかを考えて、提案や改善のアクションにつなげるようにしていますね。

自分は“前に出て引っ張る”タイプではないですが、目の前の課題を当事者として捉え、固定概念にとらわれずに動く力は、少しずつ身についてきたと感じています!」

Q.今後、会社の中でどんな存在になっていきたいですか?

渡邉「『あの人に聞けば解決する』と信頼してもらえる存在を目指していきたいと思っています。これまではどちらかというと“守り”の業務が中心でしたが、今後は“仕組みづくり”という攻めの視点でコポデザを進めていきたいです。特に会社全体にとっての最適解を考える力をもっと伸ばしたいですね」

まとめ

今回は、「組織課題に10歩入り込み、自分たちが無意識に決めていた限界を超えていく」というコポデザの方針のもと、入社3年目の渡邉さんがどのように日々挑戦し、成長しているのかをお伝えしました。

渡邉さんのように、自ら課題を見つけて動きたいという気持ちを持つ方にとって、コポデザは最適な環境です。責任はしっかり持ちながらも、一人で全部を抱え込むわけではなく、チーム内で連携や相談をしながら進められます。

さらに、第三者の視点や意見も取り入れやすく、必要に応じて他チームとも連携しながら、みんなで課題解決に取り組める体制が整っているのが大きな魅力です。そんな挑戦を楽しめる仲間を、私たちは歓迎しています!

少しでも興味を持っていただけたら、まずはカジュアル面談からお気軽にご連絡ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしています!

この記事を書いた人

大江美羽
エレファントストーンの経営戦略室ブランドマネジメント課所属

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