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ペルソナに合わせた映像コンテンツを公開!積水ハウスの戦略がすごい

ペルソナに合わせた映像コンテンツを公開!積水ハウスの戦略がすごい

こんにちは、映像制作のエレファントストーンが運営するオウンドメディア「ZOOREL」です。不動産は映像とかかわりの深い世界でもありますが、積水ハウス株式会社(以下、積水ハウス)の映像戦略が面白いのをご存じでしょうか。

元々積水ハウスは積水化学工業株式会社ハウス事業部として1960年にスタートし、同年に独立を果たしています。同じ住宅メーカー、不動産会社として積水化学工業株式会社傘下の「セキスイハイム」と間違えられがちですが、積水ハウスは上述のように別の会社として独立しています。一方で、セキスイハイムは今でも積水化学工業株式会社の住宅ブランドであるという違いがあります。

同社は2018年にデジタルマーケティング部を設立。その事業部を活用したWeb戦略においては他の住宅メーカーと一線を画しています。

積水ハウスの映像戦略を読み解く

1. TikTokで若い世代からの共感獲得

登録者数に対して再生数が大きく上回り、クオリティが評価されている印象の積水ハウスのTikTok。Z世代等、若年層を応援するようなアプローチが目立ちます。

@sekisuihouse_official 新社会人のみなさん、おめでとうございます。慣れない環境に不安も、期待もあると思います。働いていると全然うまくいかないことってたくさんあります。心が疲れたらいつだって休んでいい。逃げることが最善の解決策になるかもしれない。でも、仕事を通してしか得られない感情も、経験も、きっとある。積水ハウスはすべての新社会人のみなさんを応援しています。 #積水ハウス入社式 #積水ハウス #入社おめでとう ♬ オリジナル楽曲 – SEKISUI HOUSE

こちらは「この春、僕は(私は)新社会人になります。」というセリフからスタートする全6作の映像シリーズ。「慣れない環境で不安も期待もあるけれど、仕事を通してしか得られない感情も、経験も、きっとある」と、積水ハウスが新社会人を応援するメッセージ映像となっており、キャストには実際に今春より新社会人になる6名を採用しています。新社会人の初々しさを感じる本映像、入社式、研修の様子も全てリアルに撮影されているそうです。

TikTokで重要な役割を担うBGMには、人気を博すSIRUPとSTUTSの共作でセッションから生まれた「Need You Bad」を起用しています。

2. YouTubeでファミリー層にアピール

YouTubeチャンネルはTikTokと戦略を異にしており、よりファミリー層にアピールしている印象なのがYouTubeです。とりわけ人気なのが、社員の自宅訪問。「住宅メーカーの社員の自宅は素敵に違いない」という視聴者の心をくすぐる企画です。

家族の肖像が浮かび上がってきます。俳優を起用せず、実際の社員が出演してリアルさを感じさせるところは、YouTubeもTikTokも共通していそうです。

こちらは働く大工さんの選手権シリーズ「WAZA」。どこかのテレビ番組等で見ることができそうなエンタメ系の内容ですが、こちらも実際の大工職人の方が出演されています。

3. CMで幅広く認知を獲得

こちらは「シャーメゾン」シリーズのCM。

こちらは「グランドメゾン」シリーズのCM。星野源さんが出演、楽曲提供されています。積水ハウスのCMは、不動産に直接言及せず、抽象的でありながらも良い雰囲気を感じさせるものが多いように感じます。

4. SUMUFUMU CHANNELで積水ハウスの最新の建築実例や家づくりのコツを紹介

積水ハウスは、上記以外に積水ハウスの最新の建築実例や家づくりのコツが映像で見放題のSUMUFUMU CHANNELというサイトを運営しています。

こちらでは住宅探しの体験談、実際の住宅の様子、さらにはメタバースによる住宅の閲覧(モデルハウス)等、YouTubeの転載だけにとどまらない内容になっているのが特徴。他チャンネルと差別化してより住宅探しへの角度が高いお客様向けに厳選した内容を提供しています。

まとめ

積水ハウスでは、各チャンネルを戦略的に使い分け、ペルソナごとに異なる映像コンテンツを企画、制作、配信しています。ここまで解像度高く映像の使い分けを行っている企業はなかなかないのではないでしょうか。映像活用方法の参考にしたいですね。


 

映像制作のエレファントストーンが運営する本メディアZOORELは、映像やクリエイティブにまつわるトレンドやノウハウを発信しています。最新情報は以下のメールマガジンにて更新中。お気軽にご登録ください!

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

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