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多様化する父親像を反映!?“父”がテーマのプロモーション映像の最新事例
画像参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000118651.html
もうすぐ父の日ですね。かつては漫画『巨人の星』の星一徹よろしく家庭内で威厳があり、厳しく偉い立場というイメージだった父親。リモートワークや育児休暇の広まりをはじめ、働き方や在り方が多様化している昨今は、父親に対するパブリックイメージにも少しずつ変化が見られます。
そうした世の中のトレンドや移り変わりを直感的に確認できるのもプロモーション映像ならでは。楽しむ醍醐味の一つと言えるのではないでしょうか。今回の記事では、父をテーマにしたプロモーション映像の最新事例をご紹介できればと考えています。
“父”がテーマのプロモーション映像
1. 東京ガス
綿密なリサーチに基づくリアリティーの高い物語が見どころの本映像。多様な働き方や多様な人材の推進等、ダイバーシティに関する取り組みを積極的に行っている東京ガスが2024年3月下旬に、TVCM『家族の絆』シリーズの新作「育休パパ」篇として放映し、評判を呼んでいます。
本CMでは共働きの家庭で育休を取得したお父さんが、2人の子どもの育児に奮闘する姿を描いています。こちらの素晴らしい点は、育児に奮闘するすべての父親に寄り添った内容をリアリティ高く描いていること。
東京ガスでは日ごろから育休を取得した男性社員にする綿密なサーチを実施しており、本作のストーリーには育児経験者の生の声がダイレクトに反映されています。主人公が思い描く理想と現実が克明に表現されており、育休でうまくいかないことへの焦りや不安の一面を感じることができる1本です。
2. Indeed Japan
國村準さん扮する父親のギャップが魅力の本作は、国内最大級の求人検索エンジンサイトであるIndeed Japan(以下、Indeed)が公開しました。父役に國村隼さん、息子役に赤楚衛二さん、娘役に中条あやみさんを起用し、家族の絆をテーマにしたユニークなヒューマンドラマを継続して展開しています。
3月に公開された「父と娘、語る」篇では、採用活動に悩む父へ娘がアドバイスを贈ることで、心がより深く繋がっていく様子を見事に描いています。本作のユニークな点は、厳格なイメージのある父親像をゆるやかに解きつつ、プロダクトの強みを視聴者にきちんとアピールしていること。
昔気質な雰囲気を持つ國村隼さんが、子どもたちに優しいメッセージを発したり、反対に悩みを相談したりと、旧来の父子像とは少しかけ離れたコミュケーションをとる様子が、シリーズを通して高い支持を集めています。
また、娘役の中条あやみさんは動画内で進化したIndeedの活用をすすめており、商品プロモーションをストーリーの中にさりげなく組み込んだ内容になっています。
3. サントリー
「はじめての父の日」と父の日に向けてダイレクトなCMを制作しているのがサントリーです。今月6月3日に公開されました。プレミアムモルツのCMで、ビールのCMとは思えないほど父のドラマを主軸に描いています。
2人の子どもを育てている鬼越トマホーク 金ちゃんさんが主人公を熱演。子どもが生まれたことによる生活の変化を感じていた父親が、「はじめての父の日」に家族から愛情やねぎらいを受け、「ザ・プレミアム・モルツ」を飲みながら父の日が自分の日になったことを実感する様子を描いています。
サントリーはメーカーズマークでも同様に父の日を意識したCMを公開。こちらは、俳優の火野正平さん、小栗旬さんが出演。父と大人になった息子が2人でメーカーズマークを片手に晩酌をする、という哀愁あふれる1本になっています。
まとめ
2023年にNHKの番組内で子どもたちに対して行われた調査によると、近年「強い父親像」は望まれず、「コミュニケーションをとってくれる」「お手本になってくれる」存在としての父親が望ましいという結果が得られたそうです。CMの父親像もそうした世論を受けてか、子どもとコミュニケーションをとる父を映すものが多くなってきたように感じます。
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