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スイス発スポーツウェアブランドOnなど。ユニバーサルな共感を創出する「宇宙」をコンセプトにした最新CM

画像引用:https://www.tte-net.com/cm2023/index.html
こんにちは!ZOORELを運営する映像制作会社エレファントストーンです。
夏の終わりを迎えるこの時期は、澄んだ夜空を見上げながら、遠く離れた場所や時間に思いを馳せる方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、「宇宙」をコンセプトに、未来志向やユニバーサルな共感を生み出す最新のCM・プロモーション動画をご紹介します。視覚的に美しく、かつ心に響く映像表現のポイントもあわせて解説していきます!
宇宙をコンセプトにしたCM 「事例紹介」
1. スイス発!革新的スポーツウェアブランドOnの「Zone Dreamers」
スイス発のスポーツウェアブランドOnが展開するキャンペーン映像「Zone Dreamers」では、「宇宙冒険」をコンセプトに、1960年代のSF映画を思わせる独特の世界観をつくり上げています。
映像は、キーメッセージである「勇気」「友情」「自由」を軸に構成されており、ブランドが大切にするポジティブな価値観を映像表現を通して巧みに伝えています。カットの切り替えや光の使い方、キャラクターの動き一つひとつが、観る人に冒険心や自由の感覚を呼び起こす仕掛けになっています。
監督を務めるのは、昨年ディースクエアード(DSQUARED2)とのコラボレーションで世界的に注目を集めたヴィジュアルアーティスト、ナディア・リー・コーエン。ファッションと物語の融合を得意とし、同社のプロダクトをまとったアクターの個性的な動きを通して、スポーツウェアの魅力をユーモラスかつ印象的に描き出しています。
2. 日テレ × JAXA 宇宙CM「心と未来に、のこるもの。(宇宙編①)」
毎日の天気予報を届ける日テレのお天気キャラクター「宙ジロー(そらジロー)」。
同社はこの宙ジローを宇宙に派遣し、ISS(国際宇宙ステーション)で撮影されたプロモCMを公開しました。宇宙空間を舞台に、宙ジローが漂いながら地球を見つめる映像は、キャラクターのユーモラスさと壮大なスケール感が同時に楽しめる、これまでにないユニークなプロモーションとなっています。
日テレの大切にしている価値観である「心と未来に、のこるもの。」という企業メッセージをISS(=国際宇宙ステーション)という非日常空間から発することで、未来志向や革新性をより強調することに成功しています。
宇宙という文脈を使い、企業のメッセージや世界観を強化したアイデア光る1本です。
3. 多種多様なコラボ映像!日本初の宇宙スタートアップ「ispace」
日本初の宇宙スタートアップ「ispace」は、探査機による月面着陸を目標としています。
同社は、HAKUTO-Rプログラムの一環として2019年から活動を開始し、さまざまな企業とパートナー契約を結びながら、民間主体での月面探査ミッションを推進しています。こうした取り組みは、宇宙ビジネスの可能性を広げるだけでなく、先進的な技術や映像表現を活用したプロモーションの舞台としても注目されています。
時計メーカーとして不動の地位を築くシチズンと共同制作された「シチズン アテッサ HAKUTO-R コラボレーションモデル」のプロモーション映像には、“宇宙探査”や“未来への夢”を感じさせる演出が随所に散りばめられています。
漆黒の宇宙を表現したビジュアルと月面映像を重ね合わせることで、時計という製品の枠を超えた付加価値を生み出しています。映像全体の構成やカット割り、光の使い方によって、プロダクトの先進性や未来志向が自然に伝わる仕上がりになっています。
この映像は、「シチズン アテッサ」ブランドが技術革新にコミットしている印象を強化し、ブランドイメージを刷新するブランディングムービーとしても非常に参考になる作品です。
「環境革新で、地球の未来をきりひらく。」を企業パーパスとして掲げている高砂熱学。
HAKUTO-RプログラムとのコラボCM「スペースライフクリエイター」篇では、世界初の月面での酸素・水素エネルギー生成に挑戦する企業のグランドビジョンを壮大な映像で描いています。宇宙で暮らすことを幼いころから夢見た若手女性社員が空想を育て、今はそれが“仕事”としての「環境づくり」に生きているというストーリーライン。
タイトルの「スペースライフクリエイター」が示すように、 想像力と人の和を武器に 社員一人ひとりが「環境クリエイター」として邁進する様子を力強く発信しています。
宇宙に関するCM 事例に共通するポイント
1. 未来志向やイノベーションの象徴化
「最先端技術」「人類の挑戦」「未来」を連想させる宇宙は、ブランドや製品を革新的・先進的に見せる効果があります。
単純に、宇宙を背景にするだけで「先端的」「クール」というイメージが自然に与えやすくなります。
特に、「シチズン」の事例のようにIT、家電、自動車、飲料など「進化」や「革新」を訴求したい企業との親和性が高く、非常に相性の良いコンセプトと言えるでしょう。
2. 壮大さとユニバーサルな共感の演出
誰もが共有できる「広大なスケール」や「未知の魅力」を持つ宇宙コンセプトは、国や世代を超えて共感を得やすいテーマです。たとえば、「高砂熱学」のケースのように、広大な宇宙空間の描写を描きつつ、小さな日常とリンクするような体験を与えることで、視聴者がブランドや製品にスケールの大きさや自らの夢を自然と重ねるようなプロモーションを作り出すことができます。
また、「地球規模の視点」「人類共通の夢」「境界を超える」といったテーマを強調できるため、グローバル展開するブランドにも適しています。
3. 非日常体験によるインパクト
宇宙という非現実的な舞台設定は、映像のインパクトを高め、記憶に残りやすくなります。星々や銀河、宇宙船など「日常では見られない世界」を知ることは、強烈なインパクトに繋がります。
ISS(=国際宇宙ステーション)で撮影した宙ジローのように、視聴者に一度見たら忘れない体験を与えることで、CMの効果を持続させる演出は、幅広いプロモーションに活用できます。
まとめ
このように宇宙はその神秘性、未知な部分をだれでも共有できるというメリットがあり映像のインパクトを強めるのにうってつけの題材です。
それゆえ宇宙を使ったアイデアは過去から使われてきましたが、その魅力は時代が変わっても色あせることはありません。