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「さあ移住しよう」長野県の映像による呼び込み戦略

「さあ移住しよう」長野県の映像による呼び込み戦略

移住への興味・関心を促すには、映像コンテンツを活用することが最善の選択肢となっています。では、移住先として人気を集める地方は、実際にどのような取り組みを行なっているのでしょうか? 今回は、移住したい県ランキングで不動の人気を誇る長野県の移住PR動画の実例をご紹介します。

仕事をしながらリゾートも。新しい移住の形を提案

「移住希望地域ランキング」で(認定NPO法人ふるさと回帰センター策定)毎年不動の人気を誇り、移住環境の充実度の指標とされる「移住機能地域ランキング」では、三年連続の一位の輝いている長野県。実際にPR動画を視聴してその人気の秘訣を探ってみましょう。

「空気」をテーマにしたユニークな移住PRのアプローチを行なっている本作。北アルプス、南アルプスのランドスケープにフォーカスし、豊かな自然の中で子育てを楽しむ女性の日常が描かれています。

「イメージビデオ」という記載がタイトルにあるように、殊更に移住をアピールするのではなく、長野県に根を張って生活している人たちや地域の営みのなみから、移住生活のリアルな息遣いを感じることができる仕上がりになっていますよね。

本作の注目ポイントは、まず「リゾートテレワーク」というキャッチコピーの秀逸さ。日々の仕事をこなしながら旅人のようにさまざまな場所を訪れ、プライベートの時間を充実させる。スキーやスノボーなどのウインタースポーツや、登山などのアクティビティをロングシーズン楽しむことができる長野県ならではの魅力が詰まった作品になっていますよね。

上記でお届けした2本の作品はどれも、長野県移住総合メディア「SuuHaa」が手がけています。仕事と育児や介護、趣味や生涯、地域のコミュニテイ活動の時間をどのように分配するかという「自分らしいワークライフバランスの追求」は、現代を生きる人々にとって永遠の課題といえますよね。

長野県では、人材不足の解消を図るため移住をサポートする独自の制度設計をデザイン。子育て給付金を出している市町村も多く、子育てがしやすい環境が整えられており、理想的なワークライフバランスを実現しやすい点も若い世代に人気の秘訣です。

都心へのアクセス良好!小諸市のPR動画

先に県全体のプロモーションをご紹介しましたが、(長野県の)各市町村ではどのようなPRを行なっているのでしょうか?こちらは小諸市が発信している移住促進PR動画です。

一つ注目しておきたいのが、同じ長野県のまちでもその魅力やセールスポイントは、各市町村によってまったく異なる点です。長野県のアドバンテージは、関東と関西のちょうど中間部に位置するため「都心部へのアクセスがわるいのではないか?」というパブリックイメージが根強いことです。

しかし、実際は四方の八県と隣接しており、こちらの小諸市は東京から電車で1時間半という立地の良さも同市の魅力になっていることが、同市で暮らす移住者のインタビューから伺うことができます。

こちらの動画では、移住者にスポットライトを当てた前の作品とは打って変わって同市の自然環境を前面に押し出してPR。自らの強みを深く理解した上でのシンプルイズベストな一本になっています。退職後に地方で落ち着いたセカンドライフを過ごす」といった従来までの移住のイメージは、リモートワークの普及もあり、20〜30歳までの若者世代の移住希望者が増加し、現在では大きく変わってきています。

それに伴い当然、プロモーションのアプローチも変化していくはずなので、特産品やご当地グルメ、伝統文化や芸能といった地方ならではの魅力をアピールする観光PR動画との違いに着目しながら移住促進動画を視聴してみるのもオススメです。

まとめ

今回は、移住先として若い世代から不動の人気を集める長野県の移住PR動画をお届けしました。どの作品も雄大なアルプスに四方を囲まれたランドスケープの美さ、リモートワークをしながらリゾート感あふれる日常が楽しめる理想的なワークライフバランスが描かれているのが印象的ですよね。

長野県には、2027年にリニア中央新幹線が開通する予定で、品川と45分、名古屋と27分で結ばれる見込みです。「長野県駅」が新設される飯田市近隣の再開発県内の交通網の整備が加速し、ますます同県への移住者が増加することは間違いありません。

今後も長野県の動向をつぶさに追っていくつもりなので、またなにか面白い移住PR動画を見つけたらご紹介していくつもりです。お楽しみに!

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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