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制作費9,500円の動画で納税額7倍!小諸市の映像戦略がすごすぎた
地域創生や観光誘致の手法として、PR動画の重要性が日増しに高まっています。本記事の「結果にコミットした観光PR動画シリーズ」では、大きな成果を挙げた作品の実例を厳選してご紹介。
第2回目となる今回は、9,500円という超低コストで日本中を震撼させた長野県小諸市のPR動画をお届けします!
制作費9,500円で納税額7倍!
【地域】
長野県小諸市
【アピールポイント】
信州小諸市の良いものを市民及びふるさと納税者にアピール
【製作費】
9,500円
【効果】
ふるさと納税7倍増
“信州小諸には良いものがたくさんある”をテーマに制作されたDIY精神あふれるシティプロモーション動画「小諸がアツ・イー!篇」。
2016年12月にYouTubeの小諸市公式チャンネルで公開。その総再生回数は5,600回と少なめですが、注目すべき点はその大きな宣伝効果と制作コストの圧倒的な安さです。
本動画を公開したことで、なんとふるさと納税額が7倍にアップ。しかも、その制作費は、9,500円という破格の超低コストです。
なぜ、そんなに安いのか?
なぜそんなに安いのでしょう。
それは、市の職員を起用しているため出演料は発生せず、人件費はほぼゼロ。業者に委託せず、企画課の人たちの手で自主制作したため撮影・編集コストもゼロ。小道具、大道具、ヘアメイク、美術も自前でのため、結局かかったトータルコストは衣装代の9,500円という、異例の低予算PR動画が完成しました。
第1弾から2ヶ月に公開された第2弾の観光PR動画です。前回同様、そのストーリーは、「悪の軍団」にさらわれた女性アナウンサーを小諸市のゆるキャラ「こもろん」が救いというもの。
王道シンプルを地でいくシナリオに胸が震えますが、実はこれ小諸市の市長の鶴の一声によるそうです。心なしか、動画内で市長の存在感が大きめなのも納得です。
ちなみに、予告編もあります。
ハリウッドの大作映画ばりの壮大な音楽にゆる〜い低予算映像のギャップ、過大広告感あふれるテロップが最高です。
こちらは「食と子育て」をテーマに作られた第3弾。悪の軍団が学校の給食を奪いにくるという緊迫したストーリーのなか、小諸市の食のおいしさをさりげなくアピール。給食を残す量が全国平均の約1/9というのはほんとうに素晴らしいですよね。食べてみたいです。
何気に移住促進動画にもなっている点も見過ぎせません。
PR動画を公開するまでは、年間679万円だったふるさと納税額が、約7倍の4,626万円になった歴史的な超低予算シティープロモーションとして知られる本シリーズ。
公開と同時に大きな話題を呼んだ第1弾がとりわけ有名ですが、こうして3本通して見てみると、「市民ファースト」のマインド、アピールしたいポイントが明確な点は、予告編含めシリーズ動画のすべてに通底しているのがよく分かります。
参考になるアイデアがいろいろと詰まっているので、ぜひその目でチェックしてみて下さいね!
まとめ
お金をかけずとも、アイデア次第で期待以上の効果を上げることができる実例として、今回は小諸市の観光PR動画をご紹介しました。
・誰に届けたいのか?
・何を伝えたいのか?
・多くの人に見てもらうためには、どうすれば良いのか?
小諸市のようなバズを創出するためには、これらの課題の答えをクリアにし、自分たちの地域の強みを客観的に把握した上で、戦略的なプロモーションを展開していくことが大切です。
今後も実際に大きな成果を挙げた観光PR動画をちょっと深掘りしながらお届けしていくつもりです。お楽しみに!
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