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転職する勇気:テレビカメラマンから映像ディレクターへの軌跡

転職する勇気:テレビカメラマンから映像ディレクターへの軌跡

こんにちは!エレファントストーン ディレクターの小濱です。

テレビ業界で働いていて、ビデオグラファーや映像ディレクターという職業に興味がある方、沢山いらっしゃるのではないでしょうか?

私も前職ではテレビカメラマンとして働いており、もっとクリエイティブな映像プロジェクトに携わりたいと思い転職に至ったのですが、「より幅広い映像制作に興味があり転職したいけどどうしたらいいんだろう。」「テレビ業界での映像制作経験しかないため、希望する会社に就職するにはどう動いたらいいんだろう。」と日々考えていました。

今回は、テレビカメラマンだった僕がどのようなキャリアパスを歩んできたのかをお伝えしながら、映像クリエイターを目指すための目標設定や具体的な取り組み方などをご紹介できればと思います。

私のこれまでのキャリア

私は新卒でテレビ技術プロダクションに入り、主に野球・ゴルフの中継業務に携わっていました。役職はカメラアシスタント兼カメラマンでした。その後、ウェディングムービーの制作会社に転職し、ビデオグラファーとしてのキャリアを形成していきました。そして、ビデオグラファーとして約5年間キャリアを築き、2023年1月に映像ディレクターとしてエレファントストーンに転職したという流れになります。

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2014~2017 テレビカメラアシスタント/テレビカメラマン
2017~2022 ビデオグラファー(主にウェディングムービーを制作)
2023 映像ディレクター(エレファントストーンに入社)

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なぜ私がテレビカメラマンを辞めたのかというと、「映画のようなクリエイティブなプロジェクトに携わりたい」という想いからでした。そして、その目標を達成するためにLAに映画留学したいと思い、会社を辞めることを決意しました。

ここでは理由は割愛しますが、LAで映画留学ができなくなり、日本でウェディングビデオグラファーの道を歩むことを決めました。ウェディングプランナーや新郎新婦さんと共に作りあげていくクリエイティブな側面や美しい映画のような映像に惹き込まれ、そこから僕のビデオグラファーとしてのキャリアが始まります。

テレビカメラマンだった私がビデオグラファーになるために工夫したこと

当時の私のように「テレビ業界のカメラマン経験しかない」というような人は、どうしたらもっと幅広い映像制作に携われるのかという悩みがあると思います私は行動しないと始まらないと思い、まず目標を設定し、映像制作に関する知識とスキル習得を目指しました。

具体的に下記のステップを踏むことで映像制作の知識やスキルを習得しました。
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①目標設定:ロールモデルを見つける
②環境づくり:映像好きな仲間を見つける
③学習&実践:基礎学習→好きな映像をつくる

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①目標設定:ロールモデルを見つける

まず、私は憧れる人=ロールモデルを見つけることで、「この人のような映像を作りたい!」という目標を設定しました。ロールモデル(憧れる人)を見つけることが映像を作る原動力となり、創作意欲が湧きますし自分がどのような映像制作をしたいのかを明確にするのに役立ちます。

自分が憧れる映像制作者や映画監督がいれば、その人たちが作り上げた映像のクオリティーや表現方法を参考に、自分が目指す方向性を決めることができます。当時の私はジャンルを問わず映像を見漁り、SNS界隈では超有名な映像クリエイター、Peter McKinnonやBrandon Liが作るような映像に憧れ、いつしか彼らが私のロールモデルとなっていました。本業ではテレビカメラマンをする傍ら、何度も彼らの作品を見て、真似をして映像を作っていました。

映像を始めたての頃はこの真似をして作るという作業は非常に重要だと思います。そもそも始めたての頃は何をどう作ればいいのかわからなかったので、とりあえず見よう見まねでやってみるしかありませんでした。また、色んなクリエイターの真似をすることで、自分の創造性を刺激し、自分なりのアイデアを見つけることに繋がるかと思います。

②環境づくり:映像が好きな仲間を見つける

そうやって映像を作って外に発信していると、自然と映像が好きな人達とコネクションができます。

私はSNSで知り合った仲間達と一緒に撮影に出かけたり、映像を作ってフィードバックをもらったりすることで、さらに向上心やプラスのサイクルが生まれました。SNSを通じて仲間を見つけることにハードルの高さを感じる場合は、手っ取り早く映像好きが集まるオンラインサロンやオフラインイベントに参加して、仲間を見つけるのがいいと思います。

私の場合はカメラ好きやクリエイターが所属するFacebookグループを活用したり、映像制作のオンラインスクールを受講したことにより、そこで知り合った仲間やメンターから刺激を受け続けることができました。

③学習&実践:基礎学習→映像をつくる

学習方法の基本は、「基礎を学び、映像をつくる」これに尽きると思います。私は映像制作に関する知識がなかったので、映像制作の基本を学ぶためにオンラインスクールを受講することを決めました。

そこで一眼カメラの使い方や編集ソフトの使い方を学びました。一つの講座を受けては、外に出て撮影に行き、編集をするというサイクルを繰り返し、インプットとアウトプットを重ねていきました。その積み重ねでスキルが磨かれ、今のキャリアを作っているんだと思います。

ビデオグラファー時代の葛藤:転職orフリーランス独立

テレビカメラマンからビデオグラファーになった私は、5年ほどウェディングムービーやイベントムービーなどの制作をしつつ、カメラマンとしても活動していました。関西を拠点にして、基本的には孤独に映像制作を行なっていた私は、次第に自分自身の視野が狭くなり、新しい発想やアイデアが出づらくなっていたりと、井の中の蛙状態で行き詰まりを感じていました。

そこで、また初心に戻り、自分自身の視野を広げるために外部の情報を積極的に取り入れることにしました。成長するためには常に学び続けないといけません。いくつになっても勉強です。

海外の映像制作事情や、新しい技術や手法、ビジネスモデルなどを学ぶことで視座を高めようと、ワークショップに参加するためにマレーシアに行ったり、また新たに映像オンラインスクールを受講したり、学ぶために自己投資を繰り返していました。

具体的には以下です。

①マレーシアで映像ワークショップに参加

当時、私が熱烈にフォローしていたプロダクションが開催するワークショップに参加するため、マレーシアのクアラルンプールに行きました。そのイケてるプロダクション、「Mayad Studio」です。

そこでは、Mayad Studioがどのような料金体系でどの層をターゲットにビジネス展開しているかというような話や、新郎新婦役としてキャストを呼び、人気ディレクターが実際にどうやって新郎新婦をディレクションして撮影しているのかというようなノウハウを学びました。

②不得意分野のスキルアップ

一人で撮影して編集を行い、ワンストップで映像制作ができるようになったものの、カラーやライティングに関する知見が乏しく、その二つのスキルアップを図っていました。そこで、それぞれをYouTubeのチュートリアル動画を通して学んでいたのですが、情報を一元化し、基礎から上級者向けの内容までを網羅的に学べるオンラインスクールを受講することにしました。

私が受講したオンラインスクールは下記です。

【カラーコレクション/カラーグレーディング】
【ライティング】

これらの学びを実践で活かすことにより、自身のビジネスにおいて、ターゲット層を明確にし、効果的な料金体系を導入しました。また、カラーとライティングを学ぶことで、映像表現の幅が格段に広がり、それに伴い映像品質も向上し、より魅力的な作品を制作することができるようになったと思います。

環境を一新。映像クリエイターへ

こうして振り返ってみると、「自分に足りないものは何か?」と常に考え、学びに変えてきました。そして、目指したい方向性を検討した結果、自分に足りないものは企画力や演出能力であり、ディレクターとしての力を高めることでより活躍の幅を広げられるのではないかと考えました。

そして、目指す方向性は広告やプロモーション映像を作るディレクター。沢山の現場経験を積める環境に身を置き、小手先のテクニックよりも映像制作の本質を学べる環境が大事。このままビデオグラファーを続けて関西でフリーランスとして独立することも視野に入れていましたが、関西でフリーランスになったとしても今の延長線上でマンネリ化が否めず、解決方法が見出せないだろうと判断しました。

そして、置かれている環境を一新するために東京の映像制作会社に入社することを決意しました。その映像制作会社がエレファントストーンです。

まとめ

希望のキャリアを進むために必要なことは常に目標を持ち、学習を継続することだと思います。目標はなんでもいいと思います。それぞれのフェーズで目標が変わりますが、関西でビデオグラファーをやっている時の私の目標は、「広告やプロモーション映像を作るディレクターになる」でした。

そして目標を達成するためには、継続的な学習が欠かせません。新しい技術や手法、トレンドの変化に敏感になり、自己啓発を続けることも大切だと思います。今はネット上であらゆることを学ぶことができますが、独学だけでなく、業界の先輩の実体験に基づいたアドバイスや指導を受ける機会を作ることも大事だと思っているので、私もできるだけそのような機会を作るように心がけています。

常に目標を持ち、学習意欲を維持し、適切な学習の場を活用することで、希望のキャリアを進むための必要なスキルや知識を身につけることができるのだと思います。

この記事を書いた人

小濱拓也

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