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明確なキャリアビジョンが見えない方に。マーケ、採用、広報…積み上げ型のキャリアで見えてきたもの

明確なキャリアビジョンが見えない方に。マーケ、採用、広報…積み上げ型のキャリアで見えてきたもの

こんにちは!エレファントストーン経営戦略室の秋山です。

早いもので、当メディアを運営するエレファントストーンに入社してからもうすぐ7年目を迎えようとしています。もともとWebマーケティング担当として入社した私ですが、組織や部門の成長とともに、担当する職務も役割も変化してきました。今は経営戦略室のブランドマネジメント課のマネージャーを務めながら、採用、広報、組織づくり等を担当しています。

この記事では、そんな私の経験に基づくキャリアの築き方について書こうと思います。

逆算型ではなく、積み上げ型のキャリア形成

エレファントストーンに入社する前は、一瞬ZIP!のADをしていたり、IT系のベンチャー企業でWebメディアの運営をしていたりしていました。就活にしても転職にしても、「いつまでにこうなっていたい」という明確なキャリアビジョンを持っていたわけではないので、自分の興味や嗅覚が仕事選びの判断基準。

ZIP!のADをやってみたいと思ったのは、テレビやエンタメが好きだったからですし、ITベンチャーでWebメディアの運営の道に進みたいと思ったのは、当時Webメディアが流行しはじめていて、一人のユーザーとしてその運営に興味津々だったからです。そこでの経験を経て、2018年6月、エレファントストーンにWebマーケティングの担当者として入社しました。当時は「映像・ベンチャー企業・Webマーケティング」というポイントに強く惹かれたんですよね。

そして、エレファントストーンでも今までどおり、「何歳までにこうなりたいから、まずはこういう経験・スキルを積んでいこう!」という逆算型ではなく、「その時々で任された領域をがんばる」かたちでキャリアを積み上げてきました

明確な目標がなかったのでそもそも逆算型になれなかったのですが、下記①〜④をぐるぐる経験していったら、キャリアの道が見えてきました。

①任せてもらえた仕事をしている中で、小さな壁や目標ができる
②その小さな壁や目標をクリアしていくと、できることも増えている
③何をやるか以上に、どう貢献できるかに価値を感じ自分でも考えるようになる
④次第に適性や得意なことも見えてくる

ここからは、そんな私の経験についてご紹介できればと思います。

エレファントストーンで過ごした約6年間のキャリア変遷

2018〜2019年:Webマーケティングを通じて会社をキャッチアップした時代

入社してまず担っていた業務は「オウンドメディア(当メディア)の立ち上げ」「コーポレートサイトをはじめとする自社サイトの更新・運営」「メルマガ配信」「SNS運用」「Wantedlyの記事・コンテンツ更新」等。どの仕事も、会社を理解することが必要でした。

代表の鶴目さんや社内のクリエイターの方々と会話することも多く、その中で会社の出来事やその背景の考え方、映像制作の流れ、お客様のこと等、多くを知ることができたように感じています。2019年には中長期的な会社の成長をつくる「経営戦略室」という部門が発足。コーポレート業務や組織開発を行っているメンバーと同じ部門として、共にミッションの達成を目指す体制となりました。

2020〜2022年前半:全部初めてでがむしゃらにチャレンジした時代

会社のフェーズが変化すると同時に、経営戦略室の人数も4名から10名程へと拡大。マンパワーが増えて、部門としてより一層できることの幅が広がったこの時期、私はWebマーケティングの領域を担いながら「マーケティング業務」と「採用業務」にも携わるようになりました。

まずは自社マーケティングの仕事です。オリジナルのLPを作成してGoogle広告の運用を開始したり、SEO施策を推進していったり、いずれもほぼ知識がないところからスタート。幸いにもGoogle広告やSEOといったマーケティングに関連する情報・ノウハウについては調べれば参考になるサイトが多数ヒットします。業務上知りたいこと・分からない語句は調べ、勉強したものは実践する。そんな風に仕事をしていました。

数値目標はありつつも、担っていたマーケティングの仕事の本質は「未来のお客様になり得る方を想像すること」にありました。その想像を確かなものにするために、過去に映像制作のご相談をいただいてきたお客様の問い合わせ内容や傾向、自分たちの事業・強み、お客様が比較検討されている競合他社等の理解も大切でした。その上で、どんな情報が求められていて、どんな風にこの会社を魅せるのか。こうした業務経験から得た相手を想像する力やどう伝えるかを思考する力は、今も役立っています。

次に、映像広告運用サービス「OTAKEBI」のマーケティングの仕事です。ローンチしたばかりのOTAKEBIを対外的に紹介するサービス資料を作成するところからスタートし、提案機会の獲得や提案の質の向上へ向けて試行錯誤を繰り返していました。主に扱うのは映像広告の配信が可能な媒体(YouTube、Instagram、Twitter、Facebook)。媒体ごとに特徴や利用者属性、広告におけるターゲティング方法も異なるので、これらもイチから知識のインプットをしなければなりませんでした。

とにかく、不安でいっぱい。でも、自分に自信を持ち、お客様にとって良いご提案をするには「知識を身につける」「経験・場数を積む」ほかなく、ただがむしゃらに目の前のことに向き合って、機会を掴んでいました。

また、採用担当として新卒採用・中途採用の業務も本格的に担うようになりました。日々オペレーションや面接対応もしていて、こちらも初めての業務がほとんどだったので毎日必死に仕事をしていたように思います!笑

採用にもマーケティングの脳が必要です。採用候補者をターゲットとして、今の課題に対してどんな風に施策を進めていくか。このあたりにはマーケティングの仕事経験を応用できました。
そして年々部門が拡張していく中でグループを持つようになり、マーケティング業務も採用業務も同じグループのメンバーたちと連携を図りながら仕事を進めていくケースも増えていきました。

2022年後半〜2023年:採用・広報・組織づくりが軸足となるキャリア転換時代

現在の自分につながる方向へキャリアが転換していったのがこの時期です。濃淡はありつつも入社からずっと「採用」の仕事には携わってきており、2022年後半は完全にその採用が主軸となりました。そこから2023年には会社の成長・変化とともに「経営戦略室」の部門の体制も変化。ブランドマネジメント課で主に「採用」「広報」「組織づくり」の領域を担当していくことになります。

マーケティング領域か、ブランドマネジメント領域か

今のキャリアにつながる一つのターニングポイントは、この二つの選択肢から後者を選んだことです。Webマーケティング担当として入社した私がなぜ、マーケティングではなく、ブランドマネジメント(=ブランド開発および採用・広報・組織づくり)の方向性を選択したのか。理由はシンプルで、興味があって、会社にも貢献できると思ったからです。

どのお仕事も好きでしたが、マーケティングの領域は自分よりも強くて得意でパフォーマンスを発揮される方が必ずいると想像しました。数字や情報をもとにPDCAのサイクルを回す論理的思考力・分析力・実行力などが必要な中で、50人の組織の中ですらそうした力が他の人よりもずば抜けてあるという自信がなかったのです。

また、変化やアップデートの多いマーケティングの領域で、このまま継続的に「最新」「トレンド」を追い続けられるのだろうか。20代の頃は好んでそれができていましたが、年齢も30代にさしかかり、正直、その持久力とアンテナの高さを同じ水準で保ち続けることには体力的な不安やプレッシャーがありました。

ブランドマネジメントの領域は、採用の仕事を経験していなければ望んでいなかったかもしれません。入社してからたまたま採用業務に携わって、決まった手法がない中で施策を開拓することや社内の役員・マネージャーと連携すること、求職者に自社を知ってもらうことなど全てが新鮮でした。人前に出たり話したりすることが苦手な私でも、説明会や面接は思いのほか楽しかったです。そして、ニュートラルである自分のスタンスや性格からも適性があると感じられました。実際にやってみる機会を上司の宍戸さんからいただけたからこそ、気づけたことです。

あとは、入社のタイミングから携わっていたWebマーケティングの仕事をもっと発展させて会社の広報・ブランディングとして価値を発揮していけるようにトライしてみたい気持ちも強かったです。Webマーケティングの施策を担当者として担っていた頃は、各施策を点で考えてしまうことが多かったように感じます。今は会社の方向性を見据えた上で、各施策を点ではなく線や面として捉えるようにそれぞれを関連づけながら、戦略的に施策を進めていきたいと考えています。

あらゆる領域の中でもブランドマネジメントは、会社そのものや一緒に働く人たちへのリスペクトと愛(愛というと、こっぱずかしいですが!笑)が特に必要だと考えています。対外的に組織や人を紹介するためにも会社・事業・人についてとことん知る必要があり、そこへの興味を持ち続けられないと仕事が勤まりません。また、弊社の情報を受け取る方に対しても誠実でありたいので、自分自身が魅力を感じられていなければ、人におすすめするのも苦になってしまうのではないかと。

これらは知識量や技術力などとは少しベクトルが異なる要素で、養うためには一定の時間がかかりますし働いていれば自然と得られるものでもありません。そう考えると、ここの領域に携われる人は、実は限られているんじゃないかと思います。そしてだからこそ、「この領域を任せられると思ってもらえた」ことそのものが、自分自身の自信と、会社に貢献できる可能性への自信に繋がりました。

積み上げ型キャリアで大事にしていた考え方

この6年間で目まぐるしいスピードでさまざまな経験をしてきて、ふとキャリアについて思考する時や立ち返る時もありました。どこに向かっているんだろうと迷うことも。そんな時、私が大事にしていた考え方があります。

キャリアのVSOP

ブロガーに「ちきりん」さんという方がいます。その方がある日のブログで紹介していた「キャリアのVSOP」という考え方が好きです。簡単に内容を説明すると「20代はバラエティ、とにかく多彩な経験をする」「30代はスペシャリティ、さまざまな経験の中から専門性を磨く」「40代はオリジナリティ、自分らしい仕事をする」「50代はパーソナリティ、あの人と仕事がしたいという人格とキャラが切り札になる」というもの。

「こうなりたい」という明確なキャリアビジョンや目標を持つ人に憧れたこともありますが、まだ視野が狭く経験も浅い20代のうちにたくさんの経験をしてきたからこそ、30歳を超えた今はキャリアの核となる部分が見えてきたように思います。私は今携わっているブランドマネジメントの領域が好きですし、会社の中長期的な成長に貢献したいと考えているため、今後はどんなブランドを構築していくべきかを上流から考えて価値を発揮していきたいです。

「好きなこと」と「適性があること」は似て非なる

好きなことを仕事に、という考え方や風潮もありますが「好きなこと」と「適性があること」は似て非なると感じます。「好きなこと」を向かう方向性の指針にしつつも、やってみないと分からないことのほうが圧倒的に多いので、まず選り好みせず色々な経験を積んでみる。実際にそうやってキャリアを積んだ中で、次第に得意なこと、苦手なこと、楽しみ方等が見えてきました。 

そして、一緒に仕事をしている人たちから得たフィードバックやお褒めの言葉など客観的な視点も大切にしていました。自分としては苦手に思うことでも、他の人から見れば上手に見えていることもあります。ここに素直に耳を傾けるのはすごく大事でした。そしてこれらの中に「ここで輝けそう!」というキャリアのヒントもきっとあります。それらを自分の強みとして伸ばしていく、活かせる場面で発揮していくと切り拓けるものもあると思います。

まとめ

正直、エレファントストーンにこんなに長く勤めるとは思っていませんでした。大変なこともありましたが、楽しんで仕事をしていたらいつの間にか時間も過ぎていたという感じです。どんな会社にも良い部分も課題もありますが、ブランドマネジメント課を率いる身となった今は「今までよりももっとこの会社をより良くしたい、みんなが誇らしく働ける組織にしたい」という気持ちがあり、そこへ向けて引き続き進んでいきたいです。

30代に入りライフステージにも変化がありました。キャリアのVSOPでいうと、30代はスペシャリティの部分に該当します。実際にキャリアイメージとして見えてきた部分もあるので、ここからは今までの「積み上げ型キャリア」ではなく、「逆算型キャリア」の考え方を試してみたいです。これまでの経験も今の立場もうまく活かして、自分のやりたいことをエレファントストーンの成長につなげられるかたちで目指します!!


 

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この記事を書いた人

秋山真衣
エレファントストーンの経営戦略室 ブランドマネジメント課 マネージャー

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