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アメリカ映画でしか見たことない光景【街並み編】
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こんにちは。ZOORELを運営するエレファントストーン ディレクターの竜口です。
「アメリカ映画でしか見たことない光景」と題して、実際にアメリカに行ったことはないけれどアメリカ映画が好きな自分が、映画で得た知識のみでアメリカ独特の光景について語る本シリーズも第4弾となりました。
本シリーズのルールとして、ここで言及していることに関してはあえて事実関係を調べたりせずに、これまで自分が見てきた映画の記憶と憶測で書いていきます。
今回取り上げるテーマは「街並み」です。実際のところどうなのか、例によってアメリカ育ちの横山さんにコメントいただいています。
横山コメント
このシリーズの記事を好きでいてくれる人がいるようで嬉しいです。頑張ります!
通気口から噴き出す蒸気
タイトルだけだと何のことだかわからないかもしれませんが、マリリン・モンローのスカートが捲られるシーンといえば1番わかりやすいかもしれません。
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映画「七年目の浮気」 マリリン・モンローのあまりにも有名なシーン
画像引用:https://www.imdb.com/title/tt0048605/?ref_=ttmi_ov
アメリカの中でもニューヨークの印象しかないのですが、通りにある側溝から噴き出す蒸気のことです。地下鉄の通気口らしいのですが日本では見たことがないので、「どういう造り??」って思っていました。アメリカンニューシネマなどの7〜80年代アメリカ映画ではよく見られる表現でしたが、それ以降はあまり見ない気がします(めちゃくちゃ記憶だけの話になりますが)。
地下環境が改善されたことでなくなったのか、昔ほどの量では無くなったのか、わかりません。
マリリン・モンローの印象が強いのでスルーされがちですが、熱い蒸気が地面から噴き上がってくるなんて、これが自分の住む街だったらたまったもんじゃないですね。不快感すごそう。
横山コメント
ありますね!あれ、なんですかね!なんとなく、アメリカの空気は日本より乾燥していることと、セントラルヒーティングが影響してそうですね。シカゴでも見たことがないような。
アパートの入り口にある短い階段
これまたニューヨークの街並みの話なのですが、レンガ造りのアパートの入り口のことです。二股に分かれていたりもするのですが、なぜか短い階段があり、登った先にアパートの入り口のドアがあります。階段横には半地下のような部屋があるので、推測するに、そのスペースを稼ぐために階段で少し高くしているのではないかと思っています。なんてことのない造りではあるのですが、ニューヨークでしか見ない街並みなので、一度は生で見たいと思っています。
この造りが自分にとってすごく印象に残っているのは、もう1つ理由があって、ここがよく映画の芝居場になっているからです。なんかいつもだれかが階段に座っているんですよね。何をしているわけでもなく。主人公がすれ違いざまにその人物と話すシーンをよく目にします。
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映画「ドゥ・ザ・ライト・シング」 若者の溜まり場になったり、老人が何をするわけでもなく座っています。
画像引用:https://www.imdb.com/title/tt0097216/?ref_=ttmi_ov
階段という点においては、日本映画でも頻出の芝居場ですね。学校の階段の踊り場が代表的かもしれません。おそらく半分公共の場所でありながら、半分は人目につきにくい私的な場所でもあるからだと思います。教室や廊下といった人目につく場所とは違って、より内密な会話になるからです。
ただアパート入り口階段は、そこが重要なシーンになる印象はないですね。ちょっとした会話のシーンばかりです。たぶんそれは階段が通り沿いにあって、私的な要素がなく、完全に公共の場所だからなのかなと思います。
横山コメント
ニューヨークと同じ理由か知りませんが、半地下と1.5階の住宅はアメリカでは割と主流です。2階から避難する時に、怪我しない高さが1.5階の高さだと僕は聞いています。ちなみに防犯の意味では玄関の扉の開きが実は日本と逆です。日本では家に入る時にドアを引きますが、アメリカでは押します。これは侵入者を防ぐために内側から封鎖できるようにするためだそうです。アメリカって怖いですね。
住宅街の路上駐車
アメリカの一般的な住宅街といえば、整然と整備された街並みが思い浮かびます。木造の大きな一軒家と、綺麗に刈られた芝生の庭。その庭の前には、歩道があり、樹木を挟んで、2車線の車道があります。車道には、その家の自家用車が駐車されています。ガレージがある家では、車はガレージに入れると思いますが、路肩にずらっと並んでいる車をよく目にします。
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映画「エレファント」 この後、走る車が右側に停めているサイドミラーにぶつけて破壊します。
画像引用:https://www.imdb.com/title/tt0363589/?ref_=ttmi_ov
なぜ路駐なのでしょうか?
切符を切られることはないのかもしれませんが、道幅が狭くなることによって、すれ違う車とサイドミラー接触みたいな危険性もあると思うんですけどね。どうなんでしょう。こんなこと言うと怒られるかもしれませんが、すぐ目の前に、何もない広いだけの庭があるじゃないか。そこに停めろよって思っちゃいます。
横山コメント
路駐が当然すぎて気にもしませんでした。車を発進させたり停めたりが楽だからではないでしょうか。あと基本的には家主はガレージ、ゲストが路駐かと思います。ガレージやガレージの前というと結構その人のプロパティの感覚が強いのと、その家の住人の車が出入りしやすいように、というのがあると思います。アメリカは本当に道路が広いのでサイドミラーが当たることはほとんどないです。ちなみに余談ですが、僕は郵便ポストにぶつけてサイドミラーを吹っ飛ばしたことがあります。
スケール感のあるゴミ収集車
住宅街には、路駐の車の他にも家庭ゴミを入れたゴミ箱が庭先にあります。その収集の仕方が日本とは違ってスケール感があります。清掃員が直接ゴミを取りに行くのではなく、ゴミ収集車から伸びるロボットアームでゴミ箱ごとつかんで車の天井まで持っていき、ゴミ箱を逆さまに回転させて豪快に放り込みます。
どこの地域にもあるものなのでしょうか?効率がいいのか悪いのか、よくわからないやり方なのですが、失敗した時のリスクは高いですね。
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映画「ゴーン・ガール」ゴミ収集車までは登場しないが、おそらくこのあと豪快に収集されることでしょう。
画像引用:https://www.imdb.com/title/tt2267998/?ref_=tt_mv_close
横山コメント
住宅街だと基本的にロボットアーム付きのゴミ収集車だと思います。効率はいいですね。運転手1人で回収ができるので。これもスペースのあるアメリカだから実現できるのでしょうね。日本では3人で収集車に乗っているのをよく見ますね。スピード感があって感心します。チームプレイがThis is Japanって感じがします。
まとめ
「街並み」というタイトルからもわかる通り、アメリカであればもうどこだっていいのです。なんの変哲もない光景であっても、映画で見た景色として興奮する自信があります。
ただ、シリーズ第4弾になりますが、いまだに現地に行けておらず、円安の影響でより一層ハードルが高くなってきていますね。今後、仕事でアメリカで撮影という一縷の望みにかけています。