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もはや無視できない!テレビや政治に活動を広げるVTuber実例

もはや無視できない!テレビや政治に活動を広げるVTuber実例

2018年頃から爆発的に認知度が高まっている「VTuber(バーチャルYouTuber)」。“オタク文化”のイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、現在その活動の場は、ゲームや音楽などのエンターテイメントの世界にとどまらず、あらゆるビジネスフィールドにまで拡大しています。

地方自治体が手がけるVTuberの実例をご紹介した前回に続き、今回は地方メディアと政治の世界における活用事例をお届けします。新しい情報発信ツール、もしくは最先端のプロモーションとしての「VTuber」をぜひチェックしてみて下さい。

YouTubeを飛び出したパイオニア 魔法少女トマトちゃん

東海3県(愛知・三重・岐阜)を中心に若い世代のクリエイターを応援するご当地萌キャラクター兼VTuber。それが「魔法少女トマトちゃん」です。

残念なことに現在は活動を休止しているようですが、YouTubeを飛び出てテレビメディアにその活躍の舞台を移した異色のVTuberとしてその存在を忘れることはできません。

本名は「岬トマト」。普段は真面目で優しい高校一年生の15歳。好きな食べ物は、もちろんトマトです。トマトちゃんは、決して擬人化したトマトではありませんので、“共食い”という言葉はそっと胸の奥にしまっておきましょう。語尾の「トマッ」が愛らしいですね。

2018年にVTuberデビューを果たすと、翌年にはその人気が目にとまり、なんとフジテレビ系列の東海テレビ放送に入社(所属)。テレビCM出演やイベント取材など活躍の場を広げ、地方在住のクリエイターたちにエールを送り続けてくれました。

YouTuberの活動展開としてはよくあるパターンではありますが、VTuberのキャラクターがYouTubeから独立してさまざまな媒体に登場するようになった一連の流れは、2019年当時としてはかなり衝撃的だったと記憶しています。

バーチャルとリアルの境界線がどんどん曖昧になっていっていく新時代のパイオニアとして、ぜひ活動再開を願いたいところです。

ケモ耳生やした議員系VTuber「おぎの稔(みのり)」

どうしても“オタク的”なコンテンツとして認識されがちなVTuber。固い場面の映像では使えないのではないか……そのパブリックイメージを覆すような活動をしているのが、東京都大田区議員の「おぎの稔(みのり)」さん。

2020年4月1日に活動をスタート。現在のチャンネル登録者数は1万7千人を突破し、地方議員としては破格の人気を誇っています。とはいえ、なぜ議員がVTuberをやるのか?

どうしても、そんな疑問が頭をもたげてきますよね。その答えは、おぎの稔さんご自身の「ツールは使わないと、そのツールでしか触れられない声や届けられない方がたくさんいる」という言葉がすべてを語っているような気がします。

テレビや新聞等の従来型のメディアとは異なり、インタラクティブなコミュニケーションが可能なYouTubeやSNSは、市民のリアルな声を拾うのにこれ以上ないツールです。とくに生配信ができるVTuberは、少々お堅めな政治的トピックや社会問題でも、ニュアンスがぐんと柔らかくなるので若い世代に向けた情報発信にぴったり。

Twitterやpixivを積極的に活用していたり、コミックマーケットで同人誌を頒布したこともあるおぎの稔さんの活動スタイルを考えると、VTuberになったのは必然とも思えます。議員系YouTuberが当たり前になる時代も決して遠くはありません。

まとめ

仮想と現実、オンラインとオフラインの境目がない「アフターデジタル」の世界がすぐ目の前に迫っています。今回お届けしたバーチャルなアバターを使用して活動する「VTuber」ブームも、それを象徴する出来事の一つと言えるでしょう。

今でも古い会社などでは映像世界の人間でも2Dと3D、そしてアニメーションとなると壁を感じる方がいるようです。しかし、今やサントリーのような大企業をはじめVtuberはビジネス利用されていることは時代がそうした流れにあるということです。

「VTuberでしか触れられない声、届けられない情報がある」という視点は、プロモーションを考える上でぜひ頭の片隅にでも置いておいてもらえればと思います。今後もVTuberのユニークな事例にとどまらず、バーチャルの概念をひっくり返すような出来事をどんどん取り上げていくつもりです。お楽しみに!

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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