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「人生に、野遊びを」スノーピークのYouTube活用

「人生に、野遊びを」スノーピークのYouTube活用

近年、ファッションの世界ではスポーツファッションの要素を取り入れることが定番になっています。そして、その範囲も広がっていて、単なるスポーツファッションではなく釣りメーカーや作業服メーカーまでもが参入しています。

その中でもひときわ人気なのがアウトドア業界です。素材が丈夫、冬は保温性が高く、夏は通気性が良いといった印象もあり、実用性とカッコよさを備えたメーカーが多い印象があります。今回紹介する株式会社スノーピーク(以下:スノーピーク)は、映像によるブランディングでも多彩なコンテンツを活用しています。かねてからWeb戦略に長けていた印象ですが、YouTubeチャンネルの運用も興味深いです。今回はスノーピークのYouTube活用について紹介していきます。

スノーピークチャンネル概要

【チャンネル創設日】
2011年7月

【登録者数】
約2.9万人

【再生回数】
約354万回

【概要】
スノーピークのYouTubeチャンネル「Snow Peak」は、2011年開設と初期からYouTubeに取り組んでおり、内容も多岐にわたります。アパレルのアイテム紹介やアウトドアにおける料理レシピ、設営動画といった実用的なものから作業用BGM、施設紹介、製品開発秘話まで。

10年以上前に開設されたYouTubeチャンネルですが、当時から幅広い取り組みを見せています。その中でも特徴的と言えるシーンを2つ紹介します。

設営方法動画で説明の内容を補足

スノーピークのYouTubeチャンネルの中で、特に多く再生されているコンテンツは設営動画です。もともとスノーピークはアウトドアの中でも「キャンプ」に特化したブランドです。本拠地のある新潟県三条市は歴史のあるキャンプメーカーがそろっている聖地、愛用者は「スノーピーカー」とも呼ばれています。

キャンプといえば、さまざまな用具の設営が必要です。テントを買ってみたのはいいものの、設営段階になって慌てて取り扱い説明書を見ながら四苦八苦する、そんな経験をしたのは私だけでしょうか?

この動画を見ればそんな心配はいりません。まるで取扱説明書を映像化したようなそれでいて長すぎない時間にまとめられているので、作業しながら見るにも適しています。

こちらは小見出しごとにショートカットがついていて、途中からでも再生がしやすい配慮がなされています。細かいですが、嬉しいポイントですね。

付属の取扱説明書と合わせて視聴できる設営手順動画は、実際に購入したユーザーに役立つコンテンツになっています。ちょっとしたアフターフォローの心遣いが、ユーザーがスノーピークの商品を欲しくなるきっかけになるでしょう。

製品開発秘話を動画コンテンツに

スノーピークが素晴らしいのは商品の機能性や耐久性が高いだけでなく、デザイン性も高く、ユーザーに手に取りたいと思わせる点が挙げられます。

そんなスノーピークの製品が誕生した背景はどうなっているのでしょうか?「明日、誰かと話してほしいギアの話【Narrative Gear】」という再生リストで、焚火台やソリッドステークなどの製品開発の背景を動画にまとめられています。

通常、こうした製品開発秘話というとインタビュー形式が多いのですが、ドキュメンタリーテイストでアニメーションをメインに、ナレーションでストーリーを伝えています。数秒でシーンが切り替わっていくので、続きが気になりますし気が付いたら見終えてしまう没入感があります。

私が好きなのはチタンマグの回です。チタンのマグカップは保冷性、保温性に優れたものも多いのですが、さらに直火で調理できるものもあったりと実用性が本当に高いです。大自然を前にふと一息コーヒーを飲みながら休憩する、そんな瞬間に思い出してしまうような映像になっています。

まとめ

今回はアウトドアブランド「スノーピーク」のYouTubeチャンネルを紹介いたしました。

「人生に、野遊びを。」をテーマにアウトドアの魅力を紹介してきた同社ですが、映像・動画の世界にもいち早く着目。YouTubeチャンネルでも、ブランドのテーマを大切にしており、商品開発の背景や商品の設営動画といった堅実なコンテンツが公開されています。

同社のファン「スノーピーカー」に喜んでもらえるようなユーザー目線の動画と言えるでしょう。今後もスノーピークの動向に注目してみてください。


 

映像制作のエレファントストーンが運営する本メディアZOORELは、映像やクリエイティブにまつわるトレンドやノウハウを発信しています。最新情報は以下のメールマガジンにて更新中。お気軽にご登録ください!

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

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