SPECIAL
自らが突破口になる。自分の海外経験を事業拡大の足がかりに【社員インタビュー#11】
こんにちは、エレファントストーンの大江です!
みなさまの5月はいかがでしたか?
梅雨入り前のジメジメした日が続いてますが、来月も頑張っていきましょう!
さて、“社員の想いを象る”シリーズと題して連載企画でお届けしている弊社の社員インタビューも第十一弾。今回はアジアパートナー事業担当の辰巳にインタビューしました。
弊社初の海外事業担当者だからこそ実感する困難や面白さ、目指す未来をご紹介します。
【アジアパートナー事業担当/辰巳貴廣 プロフィール】
ぺッチャブリー県(タイ)、奈良県(日本)出身。シラクパコーン大学工学部卒業。大学の学生自治会で大学をPRする動画の制作をきっかけに動画の魅力と必要性を知り、もっと世界的に映像制作に関して貢献したく来日し、エレファントストーンに入社。趣味はサッカー観戦、18年間マンチェスター・シティのファン。
なぜアジアを映像制作パートナーに?お客様の幅広いニーズに応える海外事業を一から築く
ーーエレファントストーンのアジアパートナー事業担当者として活躍されている辰巳さんですが、そもそもアジアパートナー事業とはどんな事業なのでしょうか?
辰巳「AIとアジアリソースのハイブリット型映像制作サービスを提供する事業です。【安価にスピーディーに作りたいけど、クオリティも妥協したくない】というお客様の想いに応えるべく誕生しました。
AIが制作した映像にアジアパートナーの技術を加えることで、安価ながらお客様の期待する映像クオリティに仕上げます。
また、アジアパートナー事業はタイを始めとするアジア諸国のリソースを活かして映像をつくるため、海外の映像トレンドを取り入れることができます。そのため【海外のターゲット向けの映像をつくりたい】というグローバルに向けた映像制作需要に寄り添った事業とも言えます。
アジアパートナー事業が始まったことで、お客様のニーズに以前よりもっと幅広く対応できるようになったのではないでしょうか。」
ーー今まで応えきれていなかったお客様のニーズに寄り添っている事業なんですね!
ところでアジアパートナー事業では、どんな映像の制作を依頼されることが多いのでしょうか?
辰巳「現在は、撮影がなく外注しやすい且つ費用を抑えて制作する必要があるアニメーション映像やSNSの広告用ショートムービー(〜15秒)が多いですね。
日本と比べてタイは働く人口が多く、国自体が成長過程にあるということもあり、日本で制作するよりも安価での映像制作が可能です。
そのため、【予算の少ない中でアニメーション映像をつくりたい】というお客様のご要望に応えることができていますね。最近では3DCGの案件も増えてきて、効率と予算のバランスを見て、技術面で日本に劣ってないタイに発注するケースもあります。」
ーー予算的な側面だけでなく技術的な側面からもタイへの発注が選ばれるケースがあるんですね!そもそも、お客様のニーズに合わせた映像制作を、なぜタイで行うのでしょうか?
辰巳「タイは、周りの東南アジアの国々よりもメディアの発信力が強くなったタイミングが早く、映像制作のスキルを早くから培う時間があったため映像技術が高いというのが理由のひとつです。
タイ国内でSNSやYouTubeに対する熱が高まったのと同時に、タイの企業が映像制作に力を入れ始め、それをきっかけに、タイ国内での映像需要が高まりました。需要が高まったことで映像制作に携わる人も増えて技術競争が始まったため、日本にも引けを取らない制作スキルの高いクリエイターが出てきています。
コストもスキルも妥協できない映像制作だからこそ、そこをクリアしているタイのパートナーにお願いするのは理にかなっているかなと思いますね。」
お客様のイメージを「伝えるのではなく、伝わるようにする。」文化を超えた映像づくり
ーーアジアパートナーの事業担当者としての辰巳さんの役割を教えてください!
辰巳「一言で言うと、社内とアジアパートナーの架け橋のような役割を担っています。
仕事のメインは制作進行です。お客様のご要望を把握するためにクライアントにヒアリングを実施をします。その後、ヒアリング内容に漏れがないか、足りない情報がないかを社内のプロデューサーから情報収集を行います。
その内容を元に、表現方法やお客様の業界、会社の情報をアジアパートナーへ的確に伝達します。言語が異なる中での制作が円滑に進行するような情報収集と伝達をするように心がけています。
加えて、新しい制作パートナーを見つけるのも仕事のひとつです。タイではFacebookを活用している人も多いので、Facebookの中でパートナーの募集をかけたり、映像のコミュニティの中でスカウトもしています。
他にも、東南アジアを中心に開催されている広告賞などの大会に出品している作品の中から映像制作会社の名前をリサーチして、問い合わせることもしています。
その様にして、エレファントストーンが大切にしているフィロソフィーに共感してくれるパートナーを見つけて、一緒に楽しみながらつくることが、結果的にお客様の期待を超えた映像制作にも繋がって来るのかなと思うので、そこに力を入れています。
ただ、最初の頃は役割を明確にできず、悩んでいた時に当時の直属の上司から「辰巳さんは一人で抱え込みすぎだよ。もっと周りに頼ってもいいんじゃない?」とアドバイスをしてもらいました。それをきっかけに立ち回りで困った時に制作メンバーに相談しに行ったり、社内に海外事業のPRしたりして自分の役割を確立していきました。」
ーーアジアパートナー事業を担当する中で感じる事業のメリットはどんなところにあるのでしょうか?
辰巳「まず社外的なメリットは、グローバルな視点での映像制作が可能になったところにあります。
アジアの制作会社やクリエイターと繋がっているからこそ、日本だけではなく海外のトレンドも抑えたグローバル向けの映像制作が可能です。そのため、海外に支店があるクライアントさんのニーズにも応えられるようになったと思います。
また、私のように海外向け事業の担当者がいることで、東南アジアへの進出をしている、または今後世界進出をしていきたい企業に対してアピールしやすくなったのではないかとも感じます。」
ーーグローバル向けに映像を制作したいお客様の要望にもさらに寄り添えるようになったのですね。社外だけではなく、社内に向けたポジティブな影響もあるのでしょうか?
辰巳「社内的なメリットですが、社員みんなのモチベーションを少なからず上げられているのではないかと感じています。
アジアパートナー事業があることで、今まで予算の都合上社内で実現できなかった映像表現や演出を用いることができるようになりました。
なので、社内メンバーがお客様に提案する際に「社内で制作するのは予算的には難しいけど、アジアパートナー事業があるからこそこの企画できるかな」という選択肢を増やすことができているのかなと思います。」
ーー海外と事業連携する中で感じる難しさはどんなところにあるのでしょうか?
辰巳「タイのパートナーさんにお客様の意図やイメージを汲み取ってもらうことが難しいです。私自身タイ出身ということもあり、言語や文化の違いに関しては理解しているのですが、日本語ならではの表現、ニュアンスをタイ語でどう伝えるべきかいつも悩んでいます。
例えば、お客様から「桜っぽい色でお願いします。」という要望があった時、桜を生で見たことがないクリエイターへどう伝えるのか、イメージ通りの色が伝わるのか等はいつも悩んでいるポイントです。
実際にその時は、タイに桜色のパッケージのパンがあったのを思い出して「タイ風ピンクミルク(ノムイェン)*の色にしてください。」と伝えました。笑
*タイ風ピンクミルク(ノムイェン)とは、タイの《サラシロップ》を水や練乳で割った飲み物
また、エレファントストーンという会社の価値観/考え方に共感してもらうことも難しいなと感じます。
エレファントストーンが大切にしているフィロソフィーに共感してくれるパートナーを見つけて、一緒に楽しみながらつくることが、結果的にお客様の期待を超えた映像制作にも繋がってくるので、パートナー探しの段階からきちんとエレファントストーンの魅力を伝えて共感をもってもらえるようにしています。」
ーーイメージのすり合わせは日本人同士でも難しい部分がありますが、対海外だとより難易度は高まりそうですね。その表現の壁を乗り越えるために辰巳さんご自身はどんなことを心がけていますか?
辰巳「タイのパートナーさんとお仕事するときは“伝えるのではなく、伝わる”ことを意識して心がけています。
日本にしかない言葉やタイにしかない言葉があるように、お互いの言語が持つニュアンスをしっかり理解し合うのは簡単なことではありません。なので、お客様の意図やイメージを、ただ翻訳して伝えるのではなく現地の文化に合わせた翻訳をすることで認識の齟齬を生まないように注意しています。
あとは、“依頼する立場の自分が作業の優先順位を決めて伝える”ことを意識しています。
優先順位をつけずに要点のみを伝えてしまうと認識がずれた状態で作業が進んでしまい、結果的な時間のロスが発生してしまうケースが多いです。なので、こちらの要件を伝える際は必ず優先順位をつけて指示をすることで効率的な映像制作をするよう心がけています。」
ーーバックグランドが異なるからこその「伝えるのではない、伝わる」という考え方、面白いですね!
自らが突破口になり、今後のアジアパートナー事業をつくる
ーーアジアパートナー事業を担当しているからこそ生まれた新たな気づきや考え・行動の変化はあったのでしょうか?
辰巳「そうですね、アジアパートナー事業担当者として事業を進める中で新たに“自分なりに気張る”ということを大切にするようになりました。
担当者になる前は、上司から仕事を振られた時に自分に担えるのか不安な気持ちが大きく、自信を持って仕事を受けることができていませんでした。ですが、海外事業を自分が担当することになった時に「自信のないままでは、周囲を不安にさせてしまう。」と気づきました。
そこから自分の中で、経験がない仕事に対しても「やってみないと何も始まらない」「会社の成長にも自分の成長にも繋がらない」という考え方に変わり、“自ら突破口を開いて、新たな道をつくる”ということを心がけて仕事に向き合っています。」
ーーこれから辰巳さんは、アジアパートナー事業をどう発展させていきたいですか?
辰巳「いずれは、海外にエレファントストーンの支社を作りたいですね。
今は日本のクライアントさんからの依頼があった映像をタイで制作しているのですが、いずれは海外から案件を受けて、海外支社で映像をつくれるようにしたいです。そのために自分はアジアパートナー事業を先導していく存在になり、海外のクライアントを増やしていきたいです。
また、海外との仕事は困難なことが多いですがそれだけではなく、日本以外の文化やトレンドを知れる楽しさがあることを社内メンバーに対しても伝えていきたいです。
そこで生まれる「なるほど」という発見が、自分の達成感に繋がったり、海外事業を担うやりがいに繋がったりすると思っています。」
まとめ
今回のインタビューでは、アジアパートナー事業担当者としての辰巳さんの葛藤や意識の変化をお伝えしました。
辰巳さんの自ら突破口を開いて、新たな道をつくるという言葉が印象的でした。
“社員の想いを象る”シリーズはこちらからご覧ください!