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展示会動画の特徴と活用事例

展示会動画の特徴と活用事例

この記事をご覧の方が展示会に訪れたことがあれば、展示されていた動画に目が留まり、足を止めた経験があるのではないでしょうか。 今や、展示会で動画を活用していない企業はないと言っても大袈裟でないほど多くの企業が展示会用に動画を制作しています。

しかし、多くの企業が出展する展示会で利用する動画を制作するとなると「展示会動画ってそもそも効果あるの?」「動画を活用することでどんなメリットがあるの?」「費用はどれくらいかかるの?」などの疑問が出てくるのではないでしょうか。

当メディアを運営するエレファントストーンでも、お客様からそうしたご相談をいただくことが多いです。

そこで本記事では、展示会動画とはどういうものかお伝えした上で、色々な事例と制作にかかる費用感をご紹介します。

【目次】
・展示会動画の特徴
∟来場者の興味をひいてブース訪問の糸口になり得る
∟個人間の営業スキルの偏りを減らしてメッセージを発信できる
∟言葉や静止画での説明が難しい商材も紹介しやすい
∟展示会前後にも活用できる
・展示会動画の活用事例
∟会社紹介動画
∟商品・サービス紹介動画
∟ティザー動画
∟プロモーション動画
・展示会動画を発注するときのポイント
∟1、動画を作る目的を明確にしておく
∟2、伝えたいポイントを絞っておく
∟3、動画と手元の資料の役割を明確にしておく
∟4、ブースとのトンマナを統一させる
・展示会動画を自作する際のポイント
∟ディスプレイのサイズと映したい動画の画質を確認する
∟動画の尺(長さ)はコンパクトにまとめる
∟テロップを入れる
・展示会動画の制作費用はどのくらい?
・展示会動画に関する無料相談

 

展示会動画の特徴

まず、展示会動画とは主に展示会場で使用される動画を指します。ただ、展示会動画と言っても、展示会で利用するだけでなく、展示会後にホームページやYouTubeに掲載するなどの目的も兼ねて制作されることが弊社依頼では多いです。

例えば、展示会でサービスを訴求するためにサービス紹介動画を制作した後、同じ動画の短縮版を企業の公式ホームページにも掲載するなどのケースが想定できます。

そのため、展示会動画を制作する前に、「展示会でどんな印象をもって欲しいか」「展示会会期後にどんな方法で動画を活用していきたいか」という点をしっかり考えておくことが重要です。

展示会で活用しやすい動画の種類としては、以下があります。

・会社紹介動画
・商品・サービス紹介動画
・ティザー動画
・プロモーション動画

展示会中とその後の利用する目的に応じて、どんな種類の動画を制作するべきかを決定していきましょう。

また、静止画ではなく動画を利用すれば、展示会の来場者の注目を集めて自社ブースへ集客するきっかけ作りを期待することができます。静止画であるパネルやポスターの情報をを動画に落とし込むメリットとしては以下が挙げられます。

・来場者の興味をひいてブース訪問の糸口になり得る
・個人間の営業スキルの偏りを減らしてメッセージを発信できる
・言葉や静止画での説明が難しい商材も紹介しやすい
・展示会前後にも活用できる

ここからは、それぞれのメリットについて詳しくご紹介します。

来場者の興味をひいてブース訪問の糸口になり得る

展示会動画を活用すれば、来場者のブース訪問のきっかけを作ることが可能です。なぜなら、動画は視認性が高く、来場者の目に留まりやすいためです。ブースを一見しただけでは何の会社か分かりにくい場合に、商品やサービスの紹介動画が足りない情報をフォローしてくれるでしょう。

具体的には、ブースの前面に配置したモニターに、商品のアピールポイントや取引先ロゴ一覧などをまとめたリール動画を映しておくのをおすすめします。来場者がパッとみただけでどんなサービスをどんな顧客に提供しているかを伝えられるため、ターゲットとする来場者がブースを訪問するきっかけになるでしょう。

弊社が展示会に出展した際は、弊社の制作実績を集めた映像をリール動画としてブース内の見やすい位置に掲載していました。実際に弊社の場合、ブースの前で足を止めて映像を見てくれていたお客様に声をかけたことがきっかけで商談に繋がったケースも多いです。

リールとは違う内容で制作する場合は、パッと見た際に、どんなことをしている会社なのか理解してもらうことを意識して自社商材をPRする動画を制作しましょう。

個人間の営業スキルの偏りを減らしてメッセージを発信できる

展示会動画を使うと、個人間の営業スキルによらずに会社が伝えたいメッセージを顧客へ伝えることができます。展示会で営業をする際に全員が共通の動画を営業ツールとして使用することで、担当者のスキルに左右されることなく同じ情報を届けることができるためです。

例えば、サービスの細かな特徴を紹介した動画を制作し、iPadなどにダウンロードして営業ツールとして活用すれば、来場者との商談の際にその動画を見せながらプレゼンすることが可能です。個人の説明スキルによらずにしっかりと伝えたいサービスの強みを訴求できるため、サービスに興味のある来場者を検討段階に後押しすることに繋がるでしょう。

展示会に出展する場合は新入社員を営業担当として派遣する場合も多く、営業スキルが心配という企業の方も多いと想定できますが、展示会の営業シーンに動画を活用すれば一定の水準の情報を来場者に提供することが可能です。

実際に弊社は若手を中心として展示会での営業を行っていましたが、手元にiPadを持ちながら動画を展開し、口頭での説明では分かりづらい部分を動画で補っていました。ブースに興味をもってくれたお客様に対して手元にiPadを持ちながら動画を展開し、提供しているサービスの説明をすることで、営業スキルの偏りを減らすことに繋げました。

また、普段お客様から質問されやすい事柄を事前に動画内に盛り込んでおけば、追加で説明する手間を省くこともできます。例えば、「発注の際にかかる最低コスト」や「商品やサービスの使用方法」などのよく聞かれるポイントを1つの動画にまとめて説明しておくと良いでしょう。展示会での商談時間は普段の営業シーンと比較しても短いですが、生産性の高い商談に繋げるきっかけとして活用できます。

言葉や静止画での説明が難しい商材も紹介しやすい

展示会動画を活用すれば、会場に展示することができない大型の商品の特徴や、無形のサービスの魅力を短い時間で伝えることができます。目に見えないサービスをアニメーションを使って分かりやすく表現したり、テロップをつけて紹介したりすることで、複雑な商材を直感的に分かりやすく訴求できるためです。

例えば、SaaSなどのクラウドサービスを提供している場合、サービス概要を簡単に表現するアニメーションと、音声が聞こえない場合に動画の内容を訴求するテロップをつけると、パネルなどの文章や写真だけではイメージしづらいサービス内容を来場者に分かりやすく伝えることが可能です。

動画は、口頭やパンフレットでは伝わりにくい特徴や世界観も伝えることができるので、来場者に商品のイメージをもってもらいやすいでしょう。一言での説明が難しいSaaSツールや通信サービス、展示会場に持ち込みできない大型の機械、構造を見せられない商材などを分かりやすく訴求したい場合には、展示会動画を活用するのがおすすめです。

展示会前後にも活用できる

展示会動画は、サービスや商品を展示会場で訴求するために作ることが多いですが、展示会動画の制作依頼をいただく際は、多くの場合、展示会後の動画の利用も検討されています。サービス紹介動画や商品紹介動画は、1度動画を制作すれば、展示期間の前後にも活用することができます。オンラインオフラインを問わず様々な場面で配信することが可能です。

例えば、当サイトを運営するエレファントストーンでは、ブース前面のモニターに制作実績をまとめたリール動画とサービスを分かりやすく訴求したアニメーション動画を掲載していましたが、展示会会期後は、それらの動画を採用シーンの会社説明会で活用したり、商談時にサービス説明を行う場面で活用したりしています。

また、文字での説明だけでは理解してもらいにくいサービスの概要をサイト上でも分かりやすく訴求するため、展示会のブース内で流していたサービス紹介動画の短縮版をサービスサイトに後日アップする予定です。

さらに、展示会開催後の動画の活用方法としては、ブースの訪問者への後追いメールや、ウェブサイトでの配信などが挙げられます。商品やサービスを改めて紹介することで、記憶に残す役割を担います。企業の公式TwitterなどのSNSで展示会の会期前後も動画を流し、視聴を促すことができれば、来場者やリード数の増加にも寄与するでしょう。

展示会開催前にはメルマガやSNS、広告などで配信することで、展示会への集客ツールとして使用できます。展示会後には企業ホームページや公式YouTubeなどに掲載しておくこともできるでしょう。

展示会動画の活用事例

展示会動画は、主に以下の4つに分けられます。

・会社紹介動画
・商品・サービス紹介動画
・ティザー動画
・プロモーション動画

展示会の来場者へ分かりやすく訴求するためにも、どんな動画にするかをしっかりと選ぶことが重要です。ここからは、各社が制作した展示会動画の活用事例をみて、作りたい動画のイメージを固めていきましょう。

参考になりそうな事例を、自社の制作実績や他社の制作実績から複数ピックアップしています。

会社紹介動画

会社紹介動画は、言葉だけでは伝わりにくい事業内容や企業の想いまでもわかりやすく伝えることができます。内容が伝わりづらいBtoB事業やまだ浸透していない新事業にも、動きのある映像を利用することで、短時間で視聴者の理解を促すことが可能です。

また、会社紹介動画を一度制作すれば、展示会だけでなく株主総会や採用活動、営業活動などにも使用することができます。WebサイトやSNSに掲載すれば、認知拡大のきっかけにもなるでしょう。

会社紹介動画の展示会での利用は、ブースに集客したいというだけでなく、ブース内に来てくれたお客様に会社について分かりやすく紹介したいという場合に適しています。

ブース内のお客様に分かりやすく会社を紹介する

【事例】株式会社BeeX 会社紹介映像
制作期間:2〜3ヶ月
費用:51〜150万

株式会社BeeXの会社紹介映像です。展示会会場で集客を促すことを目的に制作しています。展示会のブースに訪れるフックとして、注目を集められるようなインパクトのある映像を目指しています。

具体的には、スチール写真を中心にテンポ感良く会社の関連キーワードを出す演出を採用。視聴者にポジティブなエネルギーを感じてもらい、ワクワクした感情を抱いてもらえるような映像に仕上げています。
こうした短尺の映像は、採用活動、営業活動、SNS等との相性もよく、展示会後に各媒体で活用すれば、企業認知の向上にも寄与するでしょう。

商品・サービス紹介動画

商品・サービス紹介動画は、パンフレットやポスターなどのテキストでは伝えにくい、商品のかっこよさ、利用方法、シズル感を効果的に伝えることができます。動画は、静止画と比べて4.8倍視認性がよく、購入促進の効果も3.1倍高いと言われています。様々なコンテンツが乱立する展示会などのイベントでも、興味をもってもらいやすいでしょう。

また、商品の価値を短時間で伝えられるので、来場者がブース前を通る間に具体的な商品のイメージをもってもらうことが可能です。商品やサービスへの理解を促進し、導入のハードルを下げることに繋がるでしょう。

商品やサービスの紹介動画は企業がアピールしたいポイントを訴求している場合が多いため、ブース前面のモニターに掲載すれば来場者に足を止めてもらうきっかけになり得るでしょう。ブースへの集客をしたい場合に適しています。

スマートなアニメーションで来場者に分かりやすく訴求

【事例】ナブテスコ株式会社 NABCO紹介ビデオ
制作期間:2〜3ヶ月
費用:151〜300万円

ナブテスコ株式会社の国内シェアNo. 1を誇る自動ドアメーカー「ナブテスコ」の紹介動画です。ナブテスコ株式会社が開発する自動ドアのトップブランド「NABCO」を、分かりやすくスマートに説明するために、アニメーションを採用しています。商品を詳しく知りたい来場者が理解しやすいよう、1シーンに情報を詰め込むのではなく段階を追って説明しています。

撮影をせずアニメーションと画像を組み合わせて演出していて、動画全体を通してスッキリとした印象を与えているでしょう。撮影なしでアニメーションと画像を組み合わせる方法は、商品の魅力を分かりやすくシンプルに伝えたい場合に適しています。

また、こちらの動画のようにナレーションを組み合わせて制作すれば、展示会に利用するだけでなく採用シーンなどで会社紹介をしたい場合にも活用できるでしょう。

目が離せない全編アニメーション動画で、会話の糸口となる

【事例】株式会社テクノ・サービス 求人情報サイト「働くナビ!」サービス紹介動画(Crevo株式会社制作実績)
制作期間:他社事例のため不明
費用:他社事例のため不明

株式会社テクノ・サービスのサービス紹介動画です。全編手描きアニメーションのミュージックビデオのような動画となっています。イラストのゆるさやキャッチーな音楽、フレーズなど、展示会の来場者の興味を引く要素が豊富なため、サービス名を覚えてもらうことに繋がるでしょう。

動画を利用して来場者に話しかけるなど、会話の糸口にもなりそうです。このようなキャッチーな動画は、ブース内のお客様にサービスについて深く知ってもらうというよりも、ブースへの集客をしたい方や商品、サービスの導入ハードルを下げたい方に適しています。

とはいえ、展示会場によっては音声が流せないことがあります。こちらの事例を参考にする場合は、展示会場で音声を流すことができるか事前に確認しておく必要があるでしょう。

展示会に搬入するのが難しい大型機械を3DCGで表現できる

【事例】株式会社ミマキエンジニアリング 【展示会向けCG動画】Rimslowシリーズ(株式会社LOCUS制作実績)
制作期間:他社事例のため不明
費用:他社事例のため不明

株式会社ミマキエンジニアリングのサービス紹介動画です。展示会に搬入することができない大型の機械を紹介するため、3DCGを用いた動画となっています。

実際に機械を動かしている様子や機械の内部の状況など、機械の特徴的な箇所を3DCGで映しています。展示会の来場者に向けて、普段は見ることができない機械の内部構造を訴求することができます。

3DCGを利用する方法は、展示会場に搬入できない大型の機械をもっている場合や、普段見ることができないない商品の内部構造を見せたいという場合に適しています。

ティザー動画

ティザーとは、意図的に詳細情報を隠し、一度に開示しないことで視聴者を焦らして注目を集める広告手法です。商品やサービスの注目度を高めることを期待できます。

YouTubeなどでアーティストが1週間前からミュージックビデオの内容を順に公開していくことがよくありますよね。ティザー動画を、ブースを通りかかった来場者に瞬間的に見せることで、ブース内に立ち寄ってもらうきっかけとなり得るでしょう。

また、展示会前からティザー動画を活用し、情報を一度に開示せず少しずつ公開すれば、視聴者の期待を膨らませることに繋がります。実際にティザーとして動画を活用する場合は、展示会用に作った動画を断片的にカットしたものを繋げ合わせたり、長編の動画を短くカットしてBGMをつけたりすると良いでしょう。

あえて説明的にせず、文字と音楽で来場者を惹きつける

【事例】日建塗装工業株式会社【展示会用動画】(株式会社フレッシュタウン制作実績)
制作期間:他社事例のため不明
費用:他社事例のため不明

日建塗装工業株式会社の集客用動画です。アニメーションタイポグラフィックスと呼ばれる、文字を動かしてアニメーションを作成する技法で制作されています。

次々と変化するタイポグラフィが印象的で、「何をしている会社だろう?」と興味が沸く動画となっています。何かが始まりそうなワクワク感を与えるBGMには、来場者に事業に興味をもってもらい、ブースに立ち寄ってもらうための工夫がされています。

あえて説明的な動画に仕上げず文字と音楽で魅せる方法は、ブースに集客したいという場合や、来場者の印象に残したいという場合に適しています。

プロモーション動画

プロモーション動画の活用は、商品やサービスなどについて短時間で分かりやすく伝えるだけでなく、「視聴者に実際に利用してみたい」「足を運んでみたい」と思ってもらうことに繋がるでしょう。見ていて心躍るような動画や、実生活で商品やサービスの利便性を想像できる動画などは、展示会での集客や販売促進に寄与します。

CGやアニメーションを利用すれば絶妙なニュアンスを詳細に表現することができるため、動画の背景デザインやBGMといった装飾部分を工夫することで他社との差別化にも繋がります。

ちょっとした工夫でしっかりと差別化ができていれば、サービスや商品の導入を検討している方に対しても「雰囲気が好きな方にしよう」と判断の後押しをすることができるでしょう。

展示内容を端的に伝え、来訪したくなるように促す

【事例】コニカミノルタ株式会社 展示会映像(0:00〜0:43 ダイジェスト、0:43〜 本編)
制作期間:2〜3ヶ月
費用:151〜300万円

コニカミノルタ株式会社が開発したシステムのPR映像です。「新製品が生産現場にもたらす価値を来場者に分かりやすく伝えたい」というお客さまの想いに対し、技術力の高さを分かりやすく表現する映像
を制作しました。

具体的には物体をつまむ作業が得意な機能を伝えるため、あえて日常生活で使う身近なものを製品がピックアップする様子を映し、技術に知見がない方でもこの製品の価値を一目で理解できるようにしています。また、社員インタビュー映像を交えて魅せることで、製品が製造現場に与える価値や未来を訴求。視聴者の期待感を煽る内容に仕上げています。

展示会動画を発注するときのポイント

それでは、展示会動画を発注する際に押さえるべきポイントをご紹介します。制作する目的の整理はもちろん、展示会ブースや配布する予定のパンフレットとの整合性など、押さえておきたいポイントは以下です。

1、動画を作る目的を明確にしておく

まず、展示会動画を制作する際は「展示会でなぜ動画を流すのか」という目的をしっかり設定する必要があります。動画を作る目的を整理してみると、迷わず動画制作ができるようになります。

例えば、「ブースに足を運んでくれなくても、商品の認知を高めたい」と考えているのであれば、30秒ほどの短い尺で商品・サービスの名前や概要が伝わる動画の方が良いですよね。一方で、ブースに立ち寄ってもらった方に詳しく商品を紹介したいのであれば、1~3分ほどの尺で商品の特徴や具体的な使い方を紹介する動画の方が適切です。

ちなみに弊社は、展示会来場者に興味をもってもらいやすくするため、ブース前面のモニター用に1分40秒ほどの長さのリール動画を制作しました。

また、展示会動画としてだけでなく、サービス紹介動画や会社紹介動画として使いたいという場合にも必要な動画の長さやサイズが変化する可能性があります。展示会動画と並行して別の場面で動画を使用するのかまで、考えておくと良いでしょう。このように、宣伝なのか、説明なのか、宣伝も説明もしたいのか、によって動画の尺や内容も変化するため、制作前に目的を整理するのがおすすめです。

2、伝えたいポイントを絞っておく

展示会動画を制作する際は、伝えたいメッセージのポイントを絞っておくのが良いでしょう。展示会会場で来場者が目を留めてくれる時間は限られます。そのため、特に伝えたいメッセージのみを選び、動画にしましょう。

動画の目的を問わず、展示会場においてはあまり長尺の動画は好まれない可能性が高いです。なぜなら、いくつものブースがある中で、来場者が1つのブースに留まる時間は限られているためです。そのため、可能であれば1分以内、長くても2〜3分くらいの尺に収めるのが良いでしょう。

動画は一度に伝えられる情報量が多いため、たった30秒でも見る人の心を動かし、興味を引きつけることができます。不要な情報はカットし、シンプルな動画を制作しましょう。

3、動画と手元の資料の役割を明確にしておく

展示会当日にパンフレットを配布するのであれば、動画と資料の役割は明確に区別しておくと良いでしょう。例えば動画では短めに概要を伝え、具体的な料金プランや活用事例はパンフレットに落とし込むなど、それぞれの役割を分けて作成するのが良いでしょう。

映像制作会社である弊社が展示会に出展した際は、ブース前面のモニターでサービスの概要を説明するアニメーション動画を流して来場者の興味をひき、その動画で関心をもってくれたお客様に対しての商談の際に、手元のパンフレットで会社の理念やサービスの詳細を説明していました。

また、モニターで興味をもってくれた来場者に対しては、サービスを活用した実際の制作実績をiPadを利用してみせることで、来場者にサービスの活用イメージを分かりやすく訴求できるようにしていました。

このように、お客様の会社への関心の深さにあわせて動画と手元の資料の役割を明確にし、訴求内容を分けておくと良いでしょう。

4、ブースとのトンマナを統一させる

展示会動画とブースのトンマナはできる限り合わせましょう。トンマナとは、「トーン&マナー」の略で、カラーやフォントなどのデザイン部分を指します。このトンマナを統一しておくことで、デザインに一貫性が出ます。

極端な例ですが、シンプルなモノトーン調のブースで流れている動画がカラフルな場合、来場者に違和感を与えてしまう可能性があります。ブースと動画のデザインに一貫性をもたせることで、会社の目指す世界観を訴求しやすくなるでしょう。

展示会動画を自作する際のポイント

では、展示会動画を自作したい場合はどのように制作すれば良いのでしょうか?
展示会動画を自作する際のポイントとしては以下が挙げられます。

・ディスプレイのサイズと映したい動画の画質を確認する
・動画の尺(長さ)をコンパクトにまとめる
・テロップを入れる

それぞれのポイントを意識しながら制作することで、効果的な展示会動画に近づくでしょう。ここからは、各ポイントについて詳しくご紹介します。

ディスプレイのサイズと映したい動画の画質を確認する

動画を制作する前に、まずディスプレイのサイズを確認しましょう。動画を映す画面の大きさに配慮して動画を制作しないと、いざ上映する際に映像が荒くなってしまう可能性があります。スマートフォンに保存した写真を拡大すればするほど画像が粗くなっていくのと同様に、大きな画面にあわせて動画を拡大すると、画質の粗さが目立ってしまうケースがあるためです。

そのため、55インチや70インチなどの画面の大きな最新モデルのディスプレイで動画を再生したい場合は、画面の解像度が高く、なめらかできれいな映像を届けることができる4Kやフルハイビジョン(FHD)で動画を制作するのがおすすめです。

一方で、タブレットやノートパソコンで動画を再生したい場合は、4Kやフルハイビジョンよりも画面の解像度が低いハイビジョン(HD)で動画を制作するのが良いでしょう。ハイビジョンは4Kやフルハイビジョンと比較すると画質が劣りますが、その分動画に使用するデータ容量が少ないです。パソコンに負荷をかけずに動画をスムーズに再生することができるでしょう。

ノートパソコンを置いて映像を流すのか、大きなディスプレイで映すのかは、動画制作前にしっかり確認しておくことが大切です。

動画の尺(長さ)はコンパクトにまとめる

展示会動画を制作する場合、動画の長さは可能であれば1分程度、長くても2〜3分くらいの尺に収めるのが良いでしょう。

来場者は多くのブースを見て回りたいと考えているため、1つのブースに滞在する時間は短い可能性が高いと考えられます。長めの動画を作っても全部見てくれるとは限りません。そのため、伝えたいポイントをまとめた1分程度の短い動画を制作し、何度も繰り返し流す方が、来場者に会社や商品、サービスについて理解してもらいやすいでしょう。

また、すでに会社紹介動画やプロモーション動画などを別の用途で制作済みの方は、それらの動画の内容で特に伝えたい部分を短くカットして展示会動画として使用すると良いでしょう。ちなみに、弊社は展示会のブース前面のモニター用に1分40秒ほどの長さのリール動画を制作しました。

テロップを入れる

展示会動画を制作する際は、重要な部分にテロップをつけましょう。展示会では他社の動画や会場のBGM、呼び込みの声などにより、動画の音声が聴こえない可能性があります。

そのため、離れた場所からでも動画の重要なポイントを伝えるために、テロップを入れるのがおすすめです。また、テロップを挿入する際は遠くからでもハッキリ見えるように大きめにすると良いでしょう。

展示会動画の制作費用はどのくらい?

展示会動画を制作するにあたってかかる費用は、企画内容によって大きく変動します。求める映像のクオリティや制作会社の業態、実写・アニメーションといった表現手法などの要素が絡み合い費用が細かく変化するためです。

また、どれくらいの尺にするか、1本だけでなく複数本作成するのかによっても費用が変わってくるのはもちろん、映像制作会社に依頼するのか、もしくはフリーランスに依頼するのかで費用は変わってきます。

ちなみに、弊社エレファントストーンでは展示会動画は50万円〜200万円ほどで制作するケースが多いです。

ボタン:展示会動画の制作実績はこちらから

あくまで一例ですが、撮影素材はすでにお持ちで、企業公式キャラクターのイラスト素材を動かすようなアニメーション動画を作るのであれば50万円未満で受けるケースが多いです。

一方で、撮影が必要になると、その分撮影地までの移動費やカメラマン、スタイリストの人件費などがかかってくるため100万円前後になってきます。もちろん、日数が増えればその分かかる費用も高くなります。

また、より映像のクオリティにこだわりたい場合には、カラーグレーディングという1カットごとに色彩を調整する編集を施したり、アニメーション表現を多く加えたりするケースも考えられます。そのような場合、編集に時間がかかる分、数十万円ほど値上がりすると想定できます。

 

さらに、展示会で動画を利用した後に「自社のYouTubeチャンネルに動画をリサイズして掲載したい」「Webサイトに動画の短縮版を掲載したい」などのご要望がある場合は、追加の費用がかかる可能性があるでしょう。

例えば、弊社でご依頼を受けて展示会動画を制作した後、追加でSNS掲載用に動画のリサイズ版の制作を行う場合、約1〜3万円で対応するケースがあります。一方で、展示会動画制作後にWebサイト掲載用に動画の短尺版の制作を行う場合は、追加の編集費として約5〜10万円がかかります。

どちらも追加の編集費としてかかる費用ですが、動画の短尺版を制作する場合は元の動画の構成から変更して編集する必要があるため、金額が高くなる傾向にあります。

とはいえ、動画制作前の企画段階から「Webサイトに動画の短縮版を掲載したい」「自社のYouTubeチャンネルに動画をリサイズして掲載したい」などのご依頼をいただいていた場合は、予算内で短尺版やリサイズ版を作成することも多いです。そのため、かかる費用を抑えたい場合は、企画の段階から動画の利用シーンをしっかり想定しておくと良いでしょう。

ただ、上記はいずれも弊社で1から動画制作を行った上で、追加の編集依頼をいただいた場合にプラスでかかる料金の想定です。そのため、例えば「自社で元々制作していた動画の短縮版を制作したい」とご依頼をいただいた場合は、上記の想定費用よりかかる金額が高くなり、約15万円ほどがかかる可能性もあります。なぜなら、制作からご依頼を受けていない場合は、編集費に加えて、構成などを検討する打ち合わせのための人件費がかかってくるためです。

 

映像制作にかかる費用についてもっと詳しく知りたいという方は、以下の記事をあわせてチェックしてみてください。映像制作の費用の内訳がどうなっているのかについて、詳細に解説しています。

関連記事:動画制作や映像制作の費用相場について

展示会動画に関する無料相談

展示会のブースにおいては、顔になると言っても過言ではない動画。ほんの数秒の間に、来場者の興味を引き「なんだか面白そうだし、行ってみようかな」と思わせるような内容である必要があります。外部の制作チームに依頼する際には、「どのような目的で展示会を行うのか」、「どのような要素を動画に詰め込んでおきたいのか」をある程度整理してから打ち合わせに臨むのが良いでしょう。

なお、当サイト(ZOOREL)を運営するエレファントストーンは、展示会動画の案件を数多く扱っています。「なんとなくのイメージ感しかなく、ちゃんと伝えられるか不安……」という方も、お気軽にご相談ください。

来場者がつい足を止めてしまうような、効果的な展示会動画を一緒に考えていきましょう。

この記事を書いた人

渋井美香
エレファントストーンの経営戦略室 ブランドマネジメント課所属

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