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リアル「社長」が登場するCM4選
企業をプロモーションするCMといえば年齢や性別を問わず俳優、モデル、スポーツ選手が起用されることが多いですが、最近のCMは社長や重役本人が登場するものも増えています。
重役が登場するCMの元祖といえば、株式会社セガの「湯川専務」こと湯川英一氏が出演した1998年に発売したゲーム機ドリームキャストのCM。一躍人気者となり、セガの麻雀ゲームに出演したり秋元康プロデュース「Dreamcast」で歌手デビューしたりする等の活躍をみせました。そして当時から30年近くが経った現在、再び社長本人が登場するCMが増えているのです。
リアル「社長」が登場するCMの特徴
1.タクシーCMで流れる
タクシーはバスや電車と比較して料金が高いことから、上役のビジネスマン、富裕層が利用する傾向にあります。タクシーの車内には備え付けのモニターがあり、CMが流れているケースが多いですが、そこで流れるのは「ハイエンドな顧客」へ向けたCMです。ターゲット顧客と同じ境遇の重役や社長が出演するCMを流すことで、シンパシーを感じてもらう狙いがありそうです。
2.コストが抑えられる
社長が出演することで、キャストとの契約費用が発生しなくなります。とはいえ、過去には社長をCMで起用したところ「社長役の下手な役者」とみられ、ルックスやしゃべり方の素人っぽさに批判があった企業もしばしばあったようです。
3.権利関係の心配が少ない
CMにキャストを起用した場合は契約期間が発生するケースが多いです。その期間を過ぎると契約期間を更新するか、キャストを変更するかの選択を迫られます。起用キャストを変更する場合は契約期間外のキャストが出演しているCMをWebサイトや動画サイトから消去する必要が出てきます。古いCMが動画サイト等で残っていないのはそのためです。
その点、社長や重役の場合は契約期間が発生しません。CMを一度撮影すれば半永久的に映像を使用可能なため、その企業の歴史・財産として積み上げていくことが可能でしょう。
リアル社長が登場するCM 事例集
にしたんクリニック
感染症禍のPCR検査で急成長した「にしたんクリニック」。こちらの経営&CMを手掛けているのは実業家の西村誠司氏です。
これまで郷ひろみさんを起用したCMが売りでしたが「サスペンスドラマ」篇では「火曜サスペンス劇場」さながらの本格パロディCMに仕上がっています。豪華キャスト陣に加え、西村社長本人も警官役で登場。CMは1,100万再生を突破し、戦略的大ヒットを生んでいます。
GO
タクシー配車サービス(アプリ)「GO」も社長が登場するCMを手掛けています。
株式会社Mobility Technologiesの代表取締役社長である中島宏氏と加藤浩次さんが、高級ワンボックス車をタクシーとして指定配車できる『GO PREMIUM』のサービスについて語り合う本CM。内容が頭に自然と入ってくるテンポの良さと1度で覚えられる簡潔さが特徴的。
今ある新サービスについての説明とあって、すぐにその場で試したい、設定したいと思わせる作りになっています。2023年2月より公開がスタートし現在中島社長×加藤浩次シリーズは「GX篇」「GO Pay篇」「GO プレミアム篇」「GO マイル篇」と4本が公開中。
トヨタ
日本が誇る自動車業界の雄であるトヨタ自動車株式会社も社長が登場するCMを公開しています。
社内報でも使えそうなニュース番組を配信する「トヨタイムズ」でも公開された新社長発表を知らせる本映像は注目を集め、200万回以上の再生を記録しています。
夢グループ
社長本人が登場するCMとして有名なのが、株式会社夢グループの代表取締役社長 石田重廣氏が登場するCM群。
1万回を超える再生数を誇るのは、ほとんどが社長出演のシュールなCMです。構成・演出含めて社長が考えているそうで、YouTubeではショート動画も公開。お笑いに走っているものも多く、時代に合わせた柔軟な姿勢を感じます。
まとめ
真面目なものからインパクトのある社長のキャラクターをアピールするものまで、テイストは様々。今後は社長のキャラクター性をCMでアピールすることも企業ブランディングにおいて必要になってくるかもしれませんね。
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