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インバウンドを席巻!コト消費に注目した最新のPR映像をお届け!

インバウンドを席巻!コト消費に注目した最新のPR映像をお届け!

画像参照:https://visitkochijapan.com/en/

外国人の日本に対する興味関心を最大化することを目的として制作されるインバウンド映像。近年、海外ツーリストの消費行動の変化や多様化する旅行スタイルに伴い、そのプロモーション内容も大きく変化しています。

そこで今回は、グルメや温泉のような「消費型コンテンツ」ではなく、「体験型コンテンツ=コト消費」にフォーカスした最新のインバウンド向けPR映像をお届けします!

コト消費とは?

昨今、日本を訪れる海外ツーリストの行動スタイルの中心が「モノ消費」から「コト消費」へとシフトしています。「モノ消費」とは、商品やサービスを購入すること、所有することにウェイトを置いた消費行動のことを指し、それに対し、物事の体験や経験といった価値観を重視する消費行動のことを「コト消費」と言います。

例えば、書道や武道、漫画をはじめとする日本文化の体験教室や習い事への参加といった事柄が「コト消費」の代表として挙げられます。

観光庁もコト消費を推進

観光庁では観光立国の実現を目指し、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)など最新テクノロジーを駆使した観光コンテンツの活用を進めています。VRコンテンツを通して日本の魅力を伝えることで海外旅行予定者にアピールしたり、訪日中の外国人に向けて重要文化財や歴史的建造物のイメージを再現して過去と現在を比較するサービスを提供したりと、現地でしか体験できない様々な価値を多角的に提供しています。

インバウンド×コト消費の事例紹介

①着物と人力車で特別な出雲旅を

「Izumo JAPAN」は、出雲観光協会が外国人旅行者に向けて古くから歴史のある出雲の魅力をアピールしているYouTubeチャンネルです。

6月に公開された映像では、外国人ツーリスト向けの体験型サービスを展開しているお店「レンタル着物ご縁スタイル」を取り上げています。出雲市に勤めているフランス国際交流員の方がナビゲーターとして出演。着付けやヘアアレンジなどを含めた日本の着物文化の素晴らしさを総合的に紹介しています。

人力車を使った観光案内を行っている雲州人力社中の車夫へのインタビュー映像もあわせて公開。概要欄では、サービスの詳細だけでなく、同社の電話番号や営業時間などアクセスする方法まで分かりやすく紹介しています。着物に袖を通して人力車で街を眺める。そんな特別な出雲旅を思い描く外国人旅行者を完璧にサポートしてくれる映像です。

②武道でインバウンド消費を創出

今や世界の共通語となっている「サムライ」。長い歴史をかけて育まれた日本独自の武道文化は、外国人ツーリストからも高い注目を集めています。サムライ魂に触れることのできる場所を探している訪日外国人は、決して少なくありません。

福島の魅力を全世界へ発信しているYouTubeチャンネル「VISIT FUKUSHIMA」では、武道に関するPR映像を7月に公開しています。

映像で紹介されている特別プログラムでは、『キル・ビル Vol.1』に出演した剣技堂のインストラクターが、剣道の基本と映画で披露された殺陣のパフォーマンスを徹底指導。参加者が実演したパフォーマンスは、上記動画のようにオリジナル映像として特別編集され、本国に帰ってからも自由に鑑賞することが出来ます。

③アートイベントで海外からの注目度向上

2022年1月から2023年秋にかけて、街とアートを掛け合わせた「神戸ウォーターフロントアートプロジェクト」を実施した神戸市。

開催期間中、神戸ポートタワーへのプロジェクションマッピングを施し、地域住民にとどまらず、海外旅行客にもアートを楽しんでもらう新しい観光スタイルをアピールしています。

また、世界的アーティストであるJRとのコラボレーションも実現。イベントへの参加を目的とする海外ツーリストからの注目を集めることにも成功しています。この映像も先程の作品と同じく日本語の説明やタイトルを入れておらず、インバウンドを強く意識した一本になっています。

④お遍路で海外からの客足回復

インバウンド向けに開設された高知県オフィシャルYouTubeチャンネル「VISIT KOCHI JAPAN」では、お遍路をコンセプトにしたPR映像を多数制作し、大きな反響を呼んでいます。

昨年の11月に公開されたこちらは「四国八十八箇所巡り:お遍路」の魅力を全世界に向けて発信した一本です。外国人カップルを主役に、日本の秘境・高知県の「本物」の魅力をうまくアピールしています。雄大な海、鮮やかな緑の山々に囲まれた高知県の自然の美しさとともに、地元の人々の飾らない人柄も印象に残る映像に仕上がっています。

同時期に制作されたこちらの動画は、150万回近い再生回数をマーク(2023年10月時点)。古来から続く日本独自のスピリチュアリティに関心を持つ外国人は多く、インバウンド誘致戦略を考える上でも非常に重要なキーワードとなってきています。

まとめ

以上、日本だからこそできる体験にフォーカスした映像をご紹介しました。

「モノ消費」から「コト消費」へ。今後、より海外ツーリストの消費行動の変化や多様化する旅行スタイルにあわせたPRが鍵になってきそうです。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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