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魅力をどう伝える?地方の最新シティプロモーション
映像を活用したプロモーションがごく当たり前になった昨今。クリエイティブの力で地域社会をエンパワーメントしていく取り組みも数多く行っています。そこで本記事では、地方の街の最新シティプロモーションの事例を厳選してお届けします!
最新シティプロモーション事例紹介
①秋田県秋田市 – リアリティのある物語で若者へエール
交流人口の増加を目指す秋田県秋田市は、「故郷を離れ都会で頑張る若者を応援する」ことをテーマにプロモーションムービーを制作しています。
実家から送られてきた荷物や母親とのチャットをきっかけに、都会暮らしの女性が故郷のことを思い起こし、秋田竿燈まつりに合わせて秋田県に帰省するストーリー。「ありのままを受け入れる寛容さが秋田市にはある」と若者世代に呼びかけています。
約6分半の映像は、主人公の若い女性が「何者かにならなければならない」という想いで、毎日の食事を総菜弁当で済ませながらオフィスで奮闘する様子を映すもので、上京後に一人暮らしを経験したことのある方に刺さる内容に仕上がっているといえるでしょう。
本映像のショートストーリーは実話を元に制作されており、多くの人の共感を呼ぶ脚本の上手さは、映像によるPR手法を考える上でとても参考になります。
②茨城県つくばみらい市 – 音楽でまちのメッセージを伝える
「つくばエクスプレス」で秋葉原から40分の場所に位置する人口約5万人のベッドタウンの茨城県つくばみらい市。平成18年に町村合併によって誕生した、茨城県の若いまちとして知られる同市では、インディーロックバンドのROTH BART BARONがつくばみらい市民と共につくり上げた楽曲『MIRAI』を活用したユニークなプロモーションを公開。多くの反響を呼んでいます。
楽曲の完成から1年が経った昨年の11月。バンドメンバーがつくばみらい市を訪れ、市内全中学校の吹奏楽部員と地域住民を中心とした合唱隊と共に、大きなライブをつくりあげた様子をシティプロモーションの一環として発信したのがこちらの映像です。
市への移住や定住促進を目標としたシティプロモーションにおいて、音楽を主体としたアプローチで攻める作品はそう多くありません。「I LIVE IN TSUKUBAMIRAI.」のスローガンを掲げる同市の広報課の下で企画された楽曲『MIRAI』は、「この曲がひたちなか市とともに100年後のミライまで愛され続けるように」という想いが込められており、地域の人がみんなでシェアできる新しい文化資源と言えるでしょう。
③滋賀県犬上郡豊郷町 – 前衛的なアートで特産品をPR
もう一つ音楽の力を活用したユニークなシティプロモーションをご紹介します。滋賀県犬上郡豊郷町では、グラミー賞受賞曲のMVを制作するなど国際的な活躍を見せるサンドアートパフォーマー・船本恵太氏とタッグを組み、街の魅力を広くアピールしています。
こちらの映像では砂をキャンパスとして、無形文化財に指定されている絵日傘踊りをはじめ、近江の地酒や、手のひらサイズのとよ坊かぼちゃ、四大和牛の一つの近江牛等、豊郷町の特産品や文化財をアーティスティックに描き出しています。
これまでも「小さな町のでっかい特産品」をキャッチフレーズにしたプロモーションやボーカロイドの初音ミクとコラボした楽曲を発表するなど、多彩なPRを展開してきた豊郷町。今後の動向からますます目が離せません。
④和歌山県御坊市 – 市民との共同制作でPR
大地の恵みに包まれ、熊野古道に位置しながらも海を楽しむことのできる和歌山県御坊市。同市では、交流人口や関係人口の増加を図るべく、市民と共同でシティプロモーション映像を制作しています。
本映像は、地域で暮らす人々の“笑顔”に焦点をあてつつ、御坊市の多彩な魅力を紹介する内容となっています。ポップな編集が印象的な本作で特に注目したいのは、ワークショップで市に関係する人に御坊市の魅力を聞き込んでから映像制作にとりかかってる点です。「地域住民が主体となった街づくりを可能とする仕組みを作ろう」という御坊市の取り組みは、YouTubeチャンネルにとどまらず多岐にわたっています。
【ええわらよ御坊市】
御坊の仕事を5秒で伝えたい🗣️❤️🔥⬇️本編動画はこちらのURLからご覧ください☺️https://t.co/KDiApSj2bO#御坊市 #シティプロモーション#5秒で御坊 #ええわらよ御坊 #つながる御坊#御坊市観光PR大使 #日高広域振興協議会公式インフルエンサー #みーやちゃんサポーター #モデル pic.twitter.com/RptAIgwqqk
— 坂尻夏海/ Natsumi Sakajiri (@natsumi_051617) December 1, 2023
“5秒で御坊”のテーマに沿って、御坊市の「仕事」「遊び」「暮らし」を紹介したショート動画も、X(旧Twitter)やInstagramにてアップロードされます。市民が自らの手で撮影した動画をそのまま公開しており、県外の人でも御坊市での暮らしがイメージできるような映像になっています。
クリエイティブを用いて住民自らが持続的に発信していくことが出来るプラットフォームにしようという同市の試みは、プロモーションを考える上での重要な示唆に富んでいます。
まとめ
地域をアピールするという目的は同じでも、市民が自らの手で撮影したもの、ドラマ仕立てのもの、音楽を売りにしたもの等、その手法は多岐にわたります。貴方の心に響いたシティプロモーションはありましたでしょうか?
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