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Sony『Xperia 1』を発表!ディスプレイは”21:9”シネスコサイズに

Sony『Xperia 1』を発表!ディスプレイは”21:9”シネスコサイズに

25日、バルセロナ(スペイン)にて開催された世界最大のモバイル展示会「MWC19」にてソニーモバイルはエクスペリアの最新機種となる『Xperia 1』を今夏発売することを発表した。

現行のXZ3の後継機種なので、XZ4という名前ではないかとも言われてきた。しかし、予想外の名称となったのには理由がある。

なぜXperia「1」なのか?


「Xperia」が発売されてから10年、「1」と名付けたのには1から始める、原点回帰の意味合いが込められているのだ。同時に『Xperia  10』『10 Plus』も発表されており、こちらはミドルエンドの機種。今後は2~9までの数字が付いたモデルが発売になるのではないか? と見られている。

21:9の画面が最大の特徴

Xperia 1の最大の特徴は、アスペクト比「21:9」という縦に細長い画面に世界初の4Kの有機ELを搭載していることだ。縦で使えば、2画面でマルチタスクでアプリを立ち上げたりゲームをプレーでき、横で使えば映画館のスクリーンのように動画を楽しめるという。

そう、21:9というアスペクト比はシネマスコープサイズと呼ばれ映画でよくみられる比率なのだ。

BRAVIAの技術を使い色表現も豊か、SDRの映像でもHDR風の表現にみせることができるという。

「プロ」仕様?

Xperia 1は大衆向けマシンではなく、好きな人へ向けたハイエンド機であるという。

例えば、以前記憶色と記録色の違いを記事で取り上げたが、Xperia 1ではその2つの画質モードが搭載されている。

また、21:9の画面に合わせたまるで映画のような動画撮影が可能。フレームレート24fps、4K HDR、さらに色相も自由に変更ができるという。これはスマートフォンというよりも、もはやビデオカメラだ。業務用カメラ「VENICE」を手掛けるチームが撮影部分の機能「Cinema Pro」を監修したという。

厚木発世界行

こうした技術はソニーの厚木テクノロジーセンターで生まれた業務用機器のノウハウであるという。実際に上記のXperia 1のPR動画でも冒頭では業務用カメラで撮影をしている画面から始まるが、そうした機械を作っている厚木の人たちがスマートフォンを見たという。ちなみに厚木テクノロジーセンターといえば、毎年の花火でも有名である。

気になる背面のカメラは12メガピクセルのトリプルカメラ、超広角/広角/望遠のレンズを切り替えることができる。また、スマートフォンで初となる瞳AF機能を備えるほか、暗いところでも明るく撮影ができるという。なお、10シリーズはデュアルカメラとのことだ。

ワクワク感はある。It’s a Sonyの再来になれるか。


こうした発表会を通じて見られたのがかつてのソニーらしさ、である。それこそスティーブ・ジョブズが憧れたというウォークマンを作っていたころのソニーの先鋭、尖った商品作りといった部分だ。

先日紹介したサムスンのギャラクシーをはじめ、世界が折り畳みスマホの潮流に流れる中であえて細長いスマートフォンというものへシフトを切り、そこに映像の現場の技術を取り入れるというのはオタク的でありクリエイティブである。

だが、専門筋の意見は賛否ある。それは、iPhoneやギャラクシーシリーズのような予算や広告にかける力がないことから、大衆に売ることを最初から諦めたような発言があることだ。これは、売上的にいえばコア層だけが楽しむ「ギア」になってしまわないか、という心配だ。

だが一方で、今回の技術に反応すると思われるクリエイターと呼ばれる人たちはMacでの作業が基本で、それはiPhoneとの連携に相性が良いということでもある。携帯電話をXperiaにしてもらうのは「ハードルが高い」といえるだろう。

それでも、近頃の携帯電話のマイナーチェンジ感に飽き飽きしたユーザーにはアピールする何かがある。早く実機を触ってみたいと思ったのもまた事実だ。

実際に発表会ではまだ自由に動かせる機種はなく、価格も未定であるという。そう考えると発売が延びないかが気になるところだが……。海外のサイトを覗くと、850ポンド、949ドルからという記述も見られる。日本では10万円以上になりそうだ。

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この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

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