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トランプ大統領は「動画広告」でも過激路線で先を行く

トランプ大統領は「動画広告」でも過激路線で先を行く

11月3日にアメリカ大統領選を控え、トランプ大統領とバイデン候補の戦いは熾烈を極めています。そんな中でトランプ大統領が動画広告でとった策がトランプらしいとして賛否を巻き起こしています。

ルールすれすれ、トランプ大統領の動画広告案とは?

『Facebook』に掲載された動画はこちらです。

広告のビデオではトランプ大統領の顔をした太陽が昇りながらナレーションが流れます。「アメリカの朝です。ドナルド・J・トランプはまだ米国の大統領です」とビデオは言います。花は地面から立ち上がって顔に向かって開き、「NOOOO!」と叫びます。トランプ大統領はハチドリの形で花の周りを元気に飛び回っています。

まるで今日選挙が終わってトランプ大統領が勝利したかのような意趣広告ですが、これは大丈夫なのでしょうか?

この広告が許可された理由は簡単です。選挙結果に関係なく、大統領は1月20日まで彼の役割を継続するため「トランプ大統領はあなたの大統領である」といった趣旨の動画広告を作ることができたのです。

しかしこの動画広告は10月26日に公開後、数時間でFacebookによって削除されてしまうことになりました。

Facebookは削除対応

声明では削除の理由を「公で直接明らかにしたように、追加のコンテキストや明確さなしに「今日投票する」という広告を禁止している」というものでした。

アメリカの大統領選では厳しく広告のルールが定められています。その中で「たとえば、単に「今日投票する」という意味の広告は禁止されています。このメッセージのバリエーションには、広告の作成時を含め、広告の期間全体を通じて、人が投票でき、正確であることができる方法の明確なコンテキストが含まれている必要があります」というものがあります。

そして、投票日1週間前である10月27日からは制限期間といって新たに政治的な広告を出すことができません。つまり、トランプ大統領10月26日ぎりぎりに出すことで回避、さらに選挙結果を「選挙の勝利の早期主張」をしながらもルールに抵触しない、という策を考えたわけです。

二の矢があるトランプ大統領、ルールを守ったバイデン候補

トランプ大統領が巧いのは「削除されても二の手が打てるようにしてある」点です。

一度でもインプレッション(閲覧された)が起きた動画広告は削除された場合、新しい広告に差し替えることができます。つまり、本来ならば10月27日以降は大統領選のルールに基づいて広告の出稿を新規投稿できない週なのに、再度修正して掲載される権利を持ったということです。

ただし、広告主であるトランプ陣営側は、広告の費用とターゲティングを変更できますが、ランディングページ、クリエイティブ、動画、テキスト、または広告内のリンクを変更することはできません。 結局、動画の意味を変えられないので29日現在新しい動画には差し変わっていません。

反対にバイデン候補の動画広告はすでに公開が終わったもの、公開中のものを含めてより曖昧なメッセージに終始しました。つまり、イメージビデオになっていて、日本風に訳せば「バイデンに清き一票を」てな具合です。厳しいルールにのっとって作成されたといえるでしょう。

https://www.facebook.com/joebiden/posts/10157562861541104

(スクリーンショット)

さて、動画広告でも争いが激しい両陣営ですが果たして“本当の”選挙結果はどうなるのでしょうか?

ちなみに『Facebook』の政治広告は、すでに公開されているものであっても、11月3日に投票が終了すると米国で掲載できなくなります。これは「混乱や乱用の機会を減らすため」だそうです。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊もコロナで自粛中。

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