2024年11月に公開され、約760万回再生されたのが、サントリー天然水のCMです。
CMとはいえ、商品のアピールが前面に出るのではなく、まるで教育テレビのような1分間の啓蒙動画として構成されているのが特徴です。このCMでは、50周年を迎えたハローキティが掲げる「未来と友だちになろう」というテーマと、サントリー天然水が提唱する「ウォーター・ポジティブ」という考え方が重なり、「水と友だちになろう」をコンセプトにしたコミュニケーションを展開。
「水の日」をきっかけに、森の大切さや水資源の重要性を、アニメーションを通じてやさしく、そして真剣に伝える内容になっています。このように、ハローキティは遊び心のある演出だけでなく、社会的なメッセージを伝えるような真面目なコンテンツにも自然にフィットする、その幅広い魅力が光る事例といえるでしょう。
4. 大阪万博|ハローキティとミャクミャク「万博はたくさんの感動が集まる場所」篇
2025年2月、大阪・関西万博の開幕にあわせて公開されたのが、ハローキティと公式キャラクター「ミャクミャク」が共演する万博PRのCMです。
今やグッズも好調で人気キャラクターとなったミャクミャクとハローキティが、「大阪・関西万博はどれだけすごいのか?」を紹介する内容になっており、前回の77か国参加に対して、今回は150か国が参加予定であることを、たこ焼きを使ったユニークな演出で印象的に伝えています。
ハローキティとミャクミャクが一緒に登場する万博関連の動画はほかにもあり、両キャラクターの親しみやすさを生かした多様な発信が行われています。
こちらの動画では、ハローキティとミャクミャクが大阪・関西万博の象徴ともいえる「大屋根リング」を紹介しています。
この大屋根リングは、大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーであり建築家の藤本壮介氏によって設計されたもので、「多様でありながら、ひとつ」という万博の理念を体現する、会場のシンボルです。
世界最大級の木造建築物としても注目されており、そのスケールの大きさとコンセプトの深さを、ハローキティとミャクミャクがわかりやすく伝えてくれる内容になっています。
5. 本田技研|クロミとバイクの出会編。『アタイ憧れちゃったよ!』
Netflixでマイメロディとの新作アニメ公開が予定されているクロミも、いま注目のサンリオキャラクターのひとりです。マイメロディはこれまでもJRAのCMに出演し、宇垣美里さんとの共演で話題になったほか、クロミとのコンビとしてはミスタードーナツのCMにも登場してきました。
そんなクロミが今回CMに起用されたのは、本田技研。「バイクってかっこいい」と語るクロミが主人公のシリーズは、Netflixのアニメとは異なり、王道の2Dアニメスタイルで展開。CMというよりは短編アニメとしてしっかりとしたシナリオがあり、エンタメ作品としても楽しめる内容です。1話あたり約60秒、全6話構成でシリーズ化されるとのこと。
さらに、サンリオ公式からは「今後、いろいろなイベントにクロミが登場予定☆ みんながあっと驚くような場所にも登場するかも…?」とのコメントも発表されており、今後の展開にも大きな期待が寄せられています。
まとめ
このように、サンリオのキャラクターはハローキティをはじめ多彩な顔ぶれが揃っており、それぞれがさまざまな企業とコラボレーションしています。
ジャンルも食品、バイク、保険など多岐にわたり、業種を問わず幅広く活躍。内容も、ユーモアあふれるものから興味深いもの、役立つ情報を伝えるものまで多彩で、まるでサッカーのユーティリティープレイヤーのように、どんな場面でも柔軟に力を発揮できるポリバレントな魅力を持っています。