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秋の京都を体感!「そうだ 京都、行こう。」2025年度版CMの魅力を紐解く

秋の京都を体感!「そうだ 京都、行こう。」2025年度版CMの魅力を紐解く

画像引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000105.000026909.html

こんにちは!ZOORELを運営する映像制作会社エレファントストーンです。観光プロモーション映像において、自然景観の描写は欠かせない要素です。四季折々の風景を美しく伝えることで、視聴者に「行ってみたい」と思わせる力があります。

今回は、紅葉に彩られた古都の風景を描き話題を呼んでいる「そうだ 京都、行こう。」のCMを取り上げ、その映像表現の魅力を紐解いていきます。

「そうだ 京都、行こう」シリーズについて

「そうだ 京都、行こう。」は、平安遷都1200年記念事業に合わせて1993年秋にスタートした観光促進キャンペーンです。

25周年を記念した総集編動画では、京都を訪れる人を増やすことを目的に、紅葉や桜、雪景色など四季折々の美しい風景や、歴史ある寺社、独自の文化を丁寧に映し出しています。

古都の豊かな伝統を尊重しながらも、現代のライフスタイルに寄り添った演出が随所に施されており、視聴者に京都の魅力をより身近に感じさせる映像に仕上がっています。

2020年頃から、「そうだ 京都、行こう。」のプロモーションは、それまでのテレビCM中心から、YouTubeなどのWeb動画へとシフト。キャッチフレーズである「そうだ 京都、行こう。」は、日常のふとした瞬間に京都旅行を思い浮かべさせる、シンプルで印象的な言葉として、多くの人に親しまれています。

京都の風土や人々の歴史を強調したプロモーションの象徴としても、このフレーズは広く認知されています。

「そうだ 京都、行こう。」 CM紹介(2025年秋編)

観光プロモーション動画の先駆けとして、不動の地位を築いている「そうだ 京都、行こう。」シリーズ。
2025年秋のCMでは、紅葉に彩られた古都の美しい風景を、京都各地のさまざまなエリアを舞台に描き出しています。

写真家の上田義彦さんが監督・撮影を手掛ける独自のスタイルを受け継ぎ、京都の自然と文化が融合する秋の風景を、詩的な光と影のコントラストで切り取っています。紅葉の鮮やかな色彩や、歴史ある寺社の佇まいが映像を通して生き生きと伝わり、観る人に古都の深い魅力を感じさせます。

視聴者を京都旅行へと誘う圧倒的な没入感は、まさに唯一無二です。瑠璃光院の鮮やかな紅葉はクローズアップで丁寧に描かれ、葉の揺れや水面に映る光の反射まで、細やかに映し出されています。

ゆったりとしたカメラワークによるパンショットや、ドローンによる俯瞰映像で、広大な紅葉の景色が画面いっぱいにダイナミックに広がります。さらに、スローモーションで舞う落ち葉の一つひとつの動きを捉えることで、まるで映像の中にいるかのような詩的な没入感が生まれています。

特別な許可を得て撮影された夜間の東福寺の情景は、息をのむほどの美しさです。赤や橙、深紅のグラデーションが鮮やかに広がり、葉の一枚一枚の質感や水面に映る光の反射まで細やかに捉えられ、視覚的に圧倒的なスケール感を生み出しています。

紅葉の幻想的な美しさが詩的に描かれた、このプロモーション動画は、まさに映像表現の名作と呼ぶにふさわしい仕上がりです。

写真家・上田義彦さんについて

上田義彦さんは1957年生まれの日本の写真家で、広告写真や風景写真で知られるアーティストです。JR東海「そうだ 京都、行こう。」シリーズをはじめ、多くのCMで撮影を手掛ける広告写真の巨匠としても知られています。

近年は映像分野にも活動の幅を広げ、監督・脚本・撮影を兼ねる映画作品も手がけています。2021年公開の「椿の庭」では、主に自然光を活かした静かな光と自然の美しさを捉えるスタイルで撮影。人工的な照明をほとんど使わず、太陽の光だけで風景や人物を映し出しています。

日常の何気ない動作や瞬間の描写にも、写真家としてのこだわりが随所に見られます。静謐で詩的な世界観を存分に楽しめる作品ですので、ぜひ鑑賞してみてください。

「そうだ 京都、行こう。」シリーズでは長年にわたり撮影を担当し、美しい映像で観光ブームを生み出した伝説的シリーズの功労者の一人です。2025年の初夏編では、撮影だけでなく監督も兼任し、シリーズの映像表現の幅をさらに広げています。

これまで培った写真家としての感性を活かしつつ、京都の風景や文化を新しい視点で切り取り、視聴者により深い没入感を届ける映像に仕上げています。

「初夏のしつらえ」をテーマに、季節の移ろいに合わせて装いを変える「しつらえ」の文化を紹介しています。居住空間の魅力を、自然光の陰影や空気感で繊細に表現し、BGMやナレーションを重ねることで、静かに心を揺さぶる映像スタイルは、上田義彦さんならではのものです。

写真家としての感性を活かした映像表現で紡がれる唯一無二の世界観は、今後も注目を集め続けるでしょう。

まとめ

「そうだ 京都、行こう。」シリーズは、四季折々の美しい風景や寺社、文化を丁寧に映し出すことで、京都の魅力を余すところなく伝えています。写真家・上田義彦さんの感性が光る映像表現は、視聴者に深い没入感を与え、観光プロモーションとしても高い評価を得ています。

これからも、京都の四季と文化を映像で体感できるシリーズとして、多くの人々に愛され続けることでしょう。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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