SPECIAL
1.1億回再生のCMも!
YouTubeで話題を集めたCM6選
画像引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000048.000075889.html
2026年を迎え、早くも2月に入りました。世相とはまた別の文脈で、CM業界ではAI活用に加え「シュール系」や「平成レトロ」といった表現がトレンドとして注目を集めています。では、実際にYouTubeで多く再生されたCM動画はどの作品なのでしょうか。今回は独自調査をもとに、編集部の独断と偏見で7本のCM動画をピックアップしてご紹介します。
YouTubeで再生された回数が多いCM動画7選
1.JT「鬼のゆく道」茶屋篇
本作のストーリーは、「心の豊かさを知るための旅を続けていた鬼が、若者たちと出会うところから始まります。“分け合うことで心は豊かになる”という考えに触れ、ふたりからもらった和菓子を見つめながら、鬼自身も“分け合う”ことを実践してみようと思う──」というもの。
これまで、「宇宙人ジョーンズ」シリーズやセブン‐イレブンの宇宙人CMなど、自分たちの文化や価値観を知らない“外部の存在”を主人公に据えた、シュールなキャラクター設定が多く見られました。三者視点だからこそ、日本人が当たり前だと思っている価値観や美徳を、自然に、そして分かりやすく伝えられる点が、この手法の強みと言えます。
「鬼のゆく道」シリーズもまた、「心の豊かさを知り、実践すること」をテーマに据え、日本昔話を思わせるナレーションと、山田孝之さんが演じる鬼の“人間社会への素朴な疑問”が印象的に描かれています。その静かで滋味深い表現が多くの共感を呼び、再生回数は2,750万回を記録しました。
2. HENNGE One 「3つの守り」篇
「HENNGE One」は国内シェアNo.1を誇るクラウドセキュリティサービス。本CMでは、往年のヒーローであるウルトラマンを起用し、一気に認知を拡張するアプローチが取られています。
3体のウルトラヒーローが登場し、企業のビジネスをあらゆるセキュリティリスクから守るというメッセージを、誰にでも直感的に理解できる形で表現。それぞれのヒーローは、「安全なID連携」「機密情報の防衛」「サイバー攻撃への対策」を象徴しています。
専門性の高いサービス内容を、国民的ヒーローの文脈に落とし込むことで、難解になりがちなセキュリティ領域を一気に身近なものへと変換。結果として、BtoBサービスのCMとしては異例の3,000万回超えという再生数を記録しました。
3. HPV関連疾患啓発「HPVの教室」篇
俳優の風間俊介さんが教師役に扮し、HPV関連疾患について授業形式で伝える教育系CMです。啓発を目的とした内容でありながら、テンポのよい構成によって長さを感じさせず、「HPV、それは僕らの未来に関係すること。」というキャッチコピーが、視聴者に自分ごととして考えさせるきっかけを与えています。
ラストでは「HPV 男女」という具体的な検索ワードを提示し、視聴後のアクションを明確に設計。このCMでも、映像からWebへと自然につなげる導線が丁寧に組み込まれています。結果として、教育・啓発系CMとしては異例とも言える4,700万回以上の再生数を記録しました。
4. Asahi スマドリCM「スマドリがええねん!合間ノンアルええねん」篇
「スマドリ」とはスマートドリンキングの略で、飲む人も、飲まない人も、その日の体調や気分、体質に合わせて、自分にとって適切なドリンクをスマートに選ぶという考え方です。本CMでは、ダウンタウンの浜田雅功さんや渡辺直美さんをはじめとするお笑い芸人が出演。ウルフルズの「ええねん」をBGMに、“飲み方は人それぞれでいい”というメッセージを、明るくポジティブに表現しています。
お酒を飲む・飲まないという二択ではなく、多様な選択肢を肯定するスタンスを、親しみやすい演出で提示しており、これからの時代の価値観を反映したプロモーションとして印象に残る一作です。
5. INPEX CM「INPEXは何してる?」篇
INPEXは、天然ガスをはじめとするエネルギー資源を世界中で探し、創り、私たちのもとへ届けている、日本最大規模のエネルギー開発企業です。一方で、日常生活の中で直接接する機会が少ない企業でもあることから、本CMは知名度向上とブランディングを目的に制作されました。
俳優の清原果耶さんを起用し、ミュージカル調とまではいかないものの、リズムに乗せて「INPEXは何してる?」というフレーズを繰り返しながら、自社の事業内容をテンポよく紹介しています。一見すると硬くなりがちな仕事内容も、耳に残るフレーズと軽快な演出によって、サクッと理解できる構成に。
昨年6月の公開以降、半年で9,500万回以上再生されるなど、大きな注目を集めました。
6. ギガバイト【あっバイトの時間だ No.1篇】
「あ、ギガバイトで見つけたバイトの時間だ」──江頭2時50分さんのこのセリフから始まる本CMは、2026年のトレンドでもある「シュールなCM」を象徴する作品ともいえます。
画面いっぱいに映し出される江頭さんの顔や全身、そして「あ、ギガバイトで見つけたバイトの時間だ」という、自身の持ちネタをオマージュしたフレーズをひたすら繰り返す構成。内容自体は極めてシンプルながら、キャラクターの圧倒的な強度によって、強烈なインパクトと記憶定着を実現しています。
コメント欄でも反響は大きく、「『バイトの時間だ!』って言うのが仕事になる江頭さん、最高です」「何十年も続けてきたギャグが、こうしてCMにつながるのを見ると“継続は力なり”を実感する」といった、好意的な声が数多く見られました。
編集部調べによると、本CMは今回紹介した中で唯一、再生回数1億回を超えた作品。タレントの個性と企画を極限までシンプルに掛け合わせた、“シュール系CM”の成功例として印象的な1本です。
まとめ
今年はすでに開催がスタートした冬季五輪をはじめ、WBCやサッカーワールドカップなど、大きなスポーツイベントが数多く予定されています。
それに呼応するように、スポーツテイストやアスリートを前面に押し出したCMが増えていくのか。それとも、「シュール系」や「平成レトロ」に続く、新たな表現の潮流が生まれるのか。2026年のCM表現がどのように進化していくのか──その動向を、これからも楽しみに見守っていきたいところです。