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地域創生×アニメで飯テロ!
佐賀県が仕掛ける「ヴィンランド・佐賀」

地域創生×アニメで飯テロ! 佐賀県が仕掛ける「ヴィンランド・佐賀」

ここ最近、ドラマ『グランメゾン東京』に登場するデリシャスな美食の数々に指をくわえながら身もだえしているのですが、みなさんもご覧になっていますか?

おいしそうなご飯の画像や動画は「飯テロ」と呼ばれますが、『YouTube』などの動画プラットホームでも大人気です。魅惑的かつゴージャスな映像で五感を刺激する反面、欧米では「フードポルノ」と評されるように、飢えと空腹感で私たちを悶絶させる悩ましい視覚表現でもあります。(特に深夜が危険!!)

今回は、そんな「飯テロ」動画を地方創生のPRにうまく活用し、さらに最近アニメ化された有名漫画とコラボすることで、SNSで話題を呼んだ動画をひとつご紹介したいと思います。

あのトルフィンが佐賀牛を!?『ヴィンランド・佐賀』がしかける飯テロ動画!

https://sagaprise.jp/vinlandsagaken/index.html

話題の動画は、佐賀県と人気アニメ「ヴィンランド・サガ」とのコラボレーション企画「ヴィンランド・佐賀」の記念として公開されたもの。

『Twitter』ではまさかの公式アカウントが設立。主人公のトルフィン役・上村祐翔さんが佐賀県を訪れて名物・佐賀牛を食レポしているのですが、お肉の「つやさし」の美しさに思わず原作者の雪村誠さんも反応。

液晶ごしに悶絶している様子が、ツイートからうかがえます。

この佐賀県訪問レポート「トルフィンの佐賀に来たばい!」は、全7回にわたって公開された企画で、累計再生回数5万回を突破していますが、そのなかでも一番人気なのが、この「飯テロ」動画です。

それにしても、なんど見てもほんとにおいしそう……。食欲が刺激されすぎて、『フードポルノ』と言われるのにも納得です。

巧みな仕掛けで地域創生!

ご存知の方も多いと思いますが、幸村誠先生(出身は神奈川県のようです)による原作コミック『ヴィンランド・サガ』は、累計550万部を突破している人気作で、現在『月刊アフタヌーン』(講談社)で絶賛連載中。

ヴァイキングが暴虐の限りを尽くしていた11世紀の北欧やイングランドを舞台に、最強の戦士とうたわれた父の血を引く主人公が、幼いころから血みどろの人生を過ごしながら、争いも差別もない理想郷=ヴィンランドを目指して冒険する壮大なサガ(物語)です。

作品では、ヴィンランドを探し求め奮闘中のトルフィンですが、幻の理想郷は意外なところにあったようです。

最強の戦士であった父・トールズが、一足先にヴィンランド(佐賀県)を発見して、夢のような暮らしを満喫中。息子トルフィンにも「こっちさえ、きんしゃい」と語りかけています。佐賀弁が板についていますね。

この父・トールズの呼びかけに答える形で、息子・トルフィンも佐賀に来たばい……! というのが先ほどご紹介した上村祐翔さんの「飯テロ」動画の“裏設定”。仕掛けが巧妙で、原作やアニメファンでなくとも、美食に温泉にお祭りにとユートピアのような姿を見せる佐賀のに思わず旅行したくなる、素敵な地方PR動画に仕上がっています。

また、佐賀県はこれまでも地域創生プロジェクトとして、「ストリートファイターII」や「ポケットモンスター」などさまざまなコラボレーションを通じた情報発信で、これまでにない佐賀県の魅力を全国に届けています。斬新な試みが多いので、興味がある人はぜひその他の企画もご覧になってみてください。

まとめ

今回は、佐賀県とTVアニメ『ヴィンランド・サガ』がコラボレーションした企画『ヴィンランド・佐賀』の飯テロ動画をご紹介させていただきました。

お届けしたかったポイントを簡単にまとめると以下の3つになります。
☑飯テロ動画は、動画プロットフォームでとても人気の高いコンテンツ
☑飯テロ動画と町おこし動画の相性はとても良い
☑プラスαで予想外の仕掛けがあるとバズが起こりやすい

「飯テロ」という言葉が一般的になったのは比較的最近のことですが、テレビ番組では有名タレントが地方で食べ歩きをするロケが昔からよく行われているように、フードがらみの動画コンテンツはとても人気が高く、自治体のPR動画でも著名人や文化コンテンツとコラボした飯テロ動画が今後増えていくことでしょう。

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この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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