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「炎上しない」映像や動画を作る際に気を付けるべきポイント

「炎上しない」映像や動画を作る際に気を付けるべきポイント

富士フイルムが2月5日に公開したコンパクトデジタルカメラ「X100V」のプロモーション動画が「歩行者を近接でいきなり撮影するなんて盗撮だ」などと批判が寄せられ炎上してしまった。同社は5日中には公式サイトで謝罪を表明し、すぐさま公開した動画を削除した。

昨年のドルチェ&ガッバーナでもそうだが、企業があげたプロモーション映像がプラスに働かず炎上してしまい謝罪に追い込まれるというケースが増えている。一方で、意図して炎上をおこし知名度を引き上げるような「炎上マーケティング」も存在する。

そこで今回は映像を制作する際に炎上しないように気を付けるべくポイントを紹介しよう。

そもそも炎上とは?

炎上を英語で直訳するとBurningだが、実際にはFlame(炎)を示すFlamingという単語が使われている。ハッカー、スパムといった言葉と同じくインターネットスラングの1つとされている。

日本語版のWikipediaでは「インターネット上において、不祥事の発覚や失言・詭弁などと判断されたことをきっかけに、非難・批判が殺到して、収拾が付かなくなっている事態や状況を指す」と表示されている。

つまり映像においては、作った映像に第三者からみて何らかの問題点が見受けられ、そこに対して批判を中心とした意見が殺到し話題になってしまったケースと言えるだろうか。

似た単語に釣り(Trolling)がある。釣りはその言葉通り、意図的に挑発的な言葉を書くなどして炎上をさせる人のことを指す。

炎上を予防する4つのポイント

炎上を予防することは極めて簡単な4つのことをまず守るべきだ。独自に解釈したその4つのポイントを紹介しよう。

1.センシティブなジャンルでは極端な発言をしない

宗教、国籍、お金、政治、ジェンダー……といった分野は非常にセンシティブでそれぞれ意見があることなのでどちらかを褒め、どちらかを馬鹿にしたような態度をとるようなことは避けたほうが良い。極端な発言、センシティブなジャンルは「自ら炎上してください」と言っているようなものだ。

また、他人に自らの規範を押し付けることはやめたほうが良い。例えば、SNSではよくフェミニズムが行き過ぎた結果、押し付けになってしまっていることがみられる。

例)「若者は選挙に行くな」としたたかまつななさんの動画が炎上した。また、ドルチェ&ガッバーナの事例では中国人を馬鹿にしていると炎上騒ぎになった。

2.非常識な行動をしない

YouTuberは「突拍子もない」「驚くべくこと」をしなければならない、と勘違いしている人が一定数いる。

確かに一部のYouTube動画ではそうした常識の範囲を超えた動画がアップされているが、あれは繊細なバランスと賛否の上で成り立っているとを知るべきだ。普通の人が常識はずれなことをすれば、最悪警察のお世話になることを頭に入れたほうが良い。動画の世界は一見アンリアルだが、作成している場面は現実である。

例)コンビニでアイスのケースに入る、おでんを指でつつくなどの映像が過去に問題となった。後者は逮捕されている。

3.プライバシーを守る

当たり前のことだが、映像に映り込んでいいかは確認が必要だ。その人が行った先のイベントなどがたまに「盗撮」のように撮影され、投稿されている。近年はバンドのライブのように許可が出ているものもあるが、基本は一般人であれ芸能人であれ相手に確認をするべきだ。

実は筆者も登壇したイベントの映像があげられていたことがあり、YouTubeに削除依頼を出した経験がある。出演する側からすればスポンサーの都合で「映ってはいけない」ものもあるし、「観客の頭」も立派なプライバシーなので私個人が良くてもそれは許可を最初にとってほしいと感じた。

例)富士フィルムの事例では通行人を撮影したことが盗撮ではないかとプライバシーの問題になった。

4.内輪の世界ではない

映像は全世界に向けて発信されている。内輪だけでバカ騒ぎをしたいのであれば公開範囲を限定すべきだ。内輪ウケははたから見ればただサムいだけのことも少なくない。あくまでインターネットは誰でも見られるということは知っておいたほうが良い。

SNSよりも動画はうちうちで公開しやすいので対応もしやすいはずだ。

例)賃貸マンションの貯水槽で裸になって泳ぐ

それでも炎上はする

それでも炎上してしまうのがネットの世界だ。何故なら見る側も「偏っていたり」、うがった見方をする人が一定数いるからだ。そして、ライブ配信の登場により生中継でうっかり不用意な発言をしてしまう、ということもあるだろう。

ネットの世界では映像で不注意があった場合、そのことがSNSで拡散、そしてWebメディアに取り上げられることで、気が付けば大きく拡散されてしまう可能性がある。

今回は基本の4つを取り上げたが、さらに気を付けるべきポイントがあるし、「炎上が起こった後に」おさめる方法も考えなくてはならない。実際に今や論文で世界各地の研究者が「炎上」について調べているほどなのだ。また紹介しよう。

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この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

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