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2021年に動画・映像のWebサービスで起こりそうなこと
早くも2020年は12月を迎えています。新型コロナウィルスの影響で気が付いたら師走になっていた……なんて感じる人も多いのではないでしょうか? 私もその一人です。それでも、時代は気が付いたら進んでいるんですね。今日は2021年に映像や動画業界で起こりそうなことを調べてみました。
動画サービスは「サイト」から「コンテンツ」へ
ここのところ動画サービスに関するニュースが増えています。15日にTwitter社はライブ動画サービス「Periscope」を3月末をもって終了することを発表しました。2015年にTwitter社はPeriscopeを買収しましたが、数年前からネイティブアプリとしての需要は減っていたようで「持続不可能」と発表しました。
Twitterアプリの中で動画を配信する機能が強化されているため、そちらに集約していく方向なのでしょう。『edelman』によるとライブストリーミング業界自体は2021年に700億ドルの規模になるといいます。このように映像や動画を配信することは特別なことから「当たり前」になってきていてサイトの1コンテンツになってきています。
動画フォーマットが増える
そのような変革はTwitterだけではありません。『Instagram』には以前たくさんの動画フォーマットがあって、Tik Tok風のショートムービーを流すリール、Vlog的なストーリーズ、ライブ配信、普通の投稿で動画を流す……など種類が豊富です。
今は動画が配信できるだけでなく「いろんな種類」の映像フォーマットが求められるようになってきています。それによって、当然受けるスタイルも求められる映像のカタチも変わってくるので、「映像が作れる」ということよりも「どんな映像ができるのか」という時代になっていくんじゃないかなと思います。
パソコンができると言われても、絵がかけるのかプログラムでゲームを作れるのか、修理ができるのか、では全然違いますよね。
それこそVRにAR、ライブコマースなんてZOORELで毎回報じている新技術やフォーマットも合わせれば、映像・動画業界の中での広がりってとんでもないことになるんじゃないでしょうか。
各局の動画配信サービスは暗雲?
さて、Twitter社に先駆けて14日にディスカバリー社は自社の動画配信サイト「Dplay」の終了を発表しました。こちらは1月4日に終了とスピード閉鎖で返金対応なども行うようです。
Dplayではディスカバリーチャンネルを筆頭に、自社のコンテンツを豊富に取り揃えていてオリジナル番組まで用意。しかし、ふるわなかったようです。
ディズニーや各テレビ局が自社で有料の配信サービスを行うことは増えていますが、自社だけで完結するのにはなかなか難しい時代です。ディズニーは好調ですが、なにせ敵は安くて無限に近く動画があるYouTube、コミュニケーションツールのSNSたちです。
『Hubspot』は「(そもそも)世界中の消費者の83%が、動画コンテンツの視聴よりもYouTubeを好む」と指摘しています。どれだけ人を呼び込めるコンテンツを用意し収益性を高められるのかが課題でしょう。
動画はますます身近に
先日Amazonのブラックフライデー、サイバーマンデーのセールでスマート家電に手をだしたのですが、余りの便利さにびっくりしました。
そして、スマート家電の多くがスピーカー内臓、高いものはたいてい液晶がついています。つまり、スマートフォン、iPadまでいかないけれどちょっと音楽のPVが見たいとかちょっと料理の動画を見ながら料理をしたい、とかそういうちっちゃい要求にも音と映像で応えられます。
そうなるとこれまでスマートフォンが難しくて使えなかったお年寄り、子供たちも映像を見るチャンスが増えます。『Hubspot』の2018年の発表によるとモバイルで映像を見る消費量は毎年100%の成長をしているといいますが、1人1人が映像に接する時間が長くなるだけでなくそれだけ裾野が広がっているのでしょう。
ちなみに電通イージス・ネットワークによると2021年には動画広告・ソーシャルメディア広告の成長でデジタル広告が48.3%と広告業界の半分を占めるようになると予測しています。それだけ映像をスマートフォンやPCで見ることは身近になっているようです。
まとめ
さて、ここまで4つ起こりそうなことをみてきました。では、実際どんなコンテンツが流行っていくのでしょうか? 次の記事では海外の複数のサイトが予想する2021年の映像・動画のトレンドを見て行きます。