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最大1,000万円の補助金J-LOD⑤の概要と申請時のポイント【早めの申請がカギ?】
こんにちは。エレファントストーン経営戦略室の登です。
突然ですが、J-LOD(ジェイロッド)⑤ってご存知でしょうか。かな〜りざっくり言うと「映像づくりを検討中の企業が申請を出せば、VIPOという特定非営利活動法人が半額まで補助金出しますよ(最大1,000万円まで)」という取り組みです。
採択されれば大きな補助額となるので、制作をお考えの方は今、会社で作ろうとしている映像がJ-LOD⑤補助金の対象になるかどうか検討することをおすすめします。
しかし、
- そもそもJ-LODって初めて聞いたけど、どんな補助金なの?
- 申請を出すには、どういった条件をクリアしている必要があるの?
- ぶっちゃけ、申請が通りやすくなるコツとかないのかな?
上記のような疑問が出てくるのではないでしょうか。
そこで、この記事ではJ-LODについて徹底解説していきます。
ちなみに、本サイトZOORELを運営するエレファントストーンは、昨年度J-LOD⑤補助金を使った制作をした実績があります。その体験も踏まえてお話していきますので、J-LOD補助金にご興味のある方は是非参考にしてみてください!
そもそも、J-LODとは?
まずは、J-LOD補助金の概要を掴んでいきましょう。
▼参考(※公募要項は、更新されている可能性があるのでVIPO公式サイトで最新情報は必ずチェックしてください。)
補助金の目的と、映像の内容について
この補助金は、デジタル配信を念頭に置いた顧客の共感を呼ぶストーリー性のある映像の制作・発信の支援により、企業のブランディングに資する映像コンテンツの活用を促すことで、コンテンツの新たな流通市場を創出し、コンテンツ産業の裾野を広げることを目的としています。
「まぁ、なんとなく企業のブランディング映像を作ればいいんだな」とは分かりつつも「顧客の共感を呼ぶストーリー性のある映像」というのが引っ掛かりませんか?
この点については、VIPOは下記の通り記述しています。
「ストーリー性のある映像」とは、事業者の姿勢や理念に基づいた、エンターテイメント性を有するブランディング映像であり、視聴者の興味をかき⽴て、コンテンツとしての共感を呼び起こすものを想定しています。
その上で「押さえておきたいポイント」としてこんな記述が。
①宣伝的な意図を感じさせない
②楽しく、ワクワクして観られるエンタメ性がある
③映像の世界に⼊り込み、観た⼈が共感でき
④観た後に、映像をつくった企業や⾃治体の“ファン”になる
どうでしょう。やや、解像度が上がったのではないでしょうか。要は、ゴリゴリに企業の強みや商品の特徴を前面に押し出した映像はNGという訳みたいです。受け手が見ていて楽しいストーリー性があって、その上で自社の理念、想いを乗せる。こういった企画が今回の補助金の対象になるようです。
この点について詳しくはJ-LOD別紙資料「ストーリー性のある映像を制作する上でのポイント」を是非ご覧ください。また、VIPO公式ページに、過去採択事例が掲載されています。どのようなポイントが評価されたのかチェックしてみましょう。
補助金の実施期間
実施期間としては、2021年3月31日より2022年3月31日まで。しかし、申請することのできる期限は2021年9月30日となっています。
補助金の補助率
J-LODの補助率は対象経費の 2 分の1です。
また、1社につき1,000 万円(補助対象額 2,000 万円)が上限となっています。
補助の対象
また、制作する映像は以下の条件を満たしている必要があります。
①主としてデジタル配信を行う映像の制作であること
②ブランディングを目的として、事業者の姿勢や理念に対する共感を呼ぶストーリー性のある映像を新たに制作する事業であること
③完成した映像を発信し、その効果を測定すること
特に①の注釈として、
※デジタル配信とは、動画配信プラットフォーム、SNS、クラウドファンディング等
※上映のみ及びテレビ放映のみは対象外
とあるので、YouTubeやInstagram、Facebook、Twitterといったプラットフォーム上での配信はマストであると言えます。ちなみに「動画広告配信の媒体費」「効果測定費」も補助金対象の経費となる(それぞれ15%以内ずつ)ため、広告配信をセットでお考えいただくのも良さそうですね。
採択されやすくなるための、申請時のコツって?
それでは、採択されやすくなるためにはどのようなポイントを押さえたらいいのでしょうか。※あくまで確率をあげるための手段であって、採択を保証するものではありませんが、少しでも参考になれば幸いです。
1、申請期限内なら、不採択でも再申請ができる
先述の通り、J-LODの申請期限は2021年9月30日までです。こう聞くと、「じゃあ7〜8月くらいから準備始めれば間に合いそうだな」と思われるかもしれません。それはそれで正しいのですが、実は見出しの通り、申請期限内なら不採択でも再申請ができるんです。
J-LODの審査フローとしては「毎月最終営業日に応募を締切、締切から1ヶ月以内に採否を連絡」なので、例えば6月中に応募して、7月中に不採択通知が来ても、もう一度や二度は再申請することが可能なんです。
単純に、ブラッシュアップし直して数回申請を出した方が、一回勝負よりも採択される確率が上がるのは言うまでもないですよね。J-LODに応募しようと決まった時点でもう動き始めるくらいで良さそうです。
2、企画や映像表現についてロジックを用いて説明できる制作会社がGOOD
前提として、本補助金が採択されるためにも「どの制作会社に依頼するか」というのはかなり重要なポイントになると思います。
と言うのもJ-LOD申請でマストである「ストーリー性のある映像」を作る上で
- どうしてそのようなストーリーにしたのか
- 他社でも同じようなストーリーを作ることができるのではないか
こういったポイントは審査の対象になります。要は、強固なロジックの元企画が成り立っていないと採択されるのは難しいと予見されます。
もっと言えば「どうして3DCGなのか?」「どうしてストップモーションアニメーションなのか?」といった映像表現の部分に関しては映像のプロならではの知見が必要になってくることでしょう。こういったポイントについて、きちんと説明できる制作会社かどうかは見極めが必要であると考えます。
では、どのように信頼の足る制作会社を見分けるのか。すでに信頼のおける制作会社が見つかっていればその会社に依頼するのがいいと思いますが、もし心当たりがないのであれば過去にJ-LODなどの補助金に採択された実績があるかどうかはチェックしておくと良いでしょう。
ある程度、申請をだす際のノウハウが溜まっているはずだからです。
本補助金との向き合い方として
さて、ここまでJ-LOD補助金についてお話してきましたが、最後にお節介かもしれませんが本補助金との向き合い方(スタンス)として提言させていただければと思います。
1、J-LODを受け取れそうだから、と言う理由だけで制作をしない
確かに、J-LODは採択されれば数百万の補助金がもらえる魅力的な事業であることは間違いありません。しかし、J-LODがあるからと言ってこじつけ的に(無理をして)企業のブランディング映像づくりをしようとするのは、思い止まった方がいいかもしれません。
申請して不採択であっても、会社の予算を圧迫しないか。申請を出すに当たって、社内リソースは逼迫していないか。こう言った点は冷静になって考えるべきであると考えます。
最悪のケースは、元々あまり必要性を感じていなかった企業ブランディング映像を作ることになり、J-LODも不採択。さらに映像の効果も出ず、お金だけがやたらにかかり、一部社員も疲弊してしまった……。
上記のようになってしまわないためにも、「元々、企業ブランディング映像は作ろうと思っていた。J-LOD補助金が通ればラッキー。もし不採択でも、予算や社内リソースは確保してあったからダメージは少ないかな。」という企業こそがチャレンジしてみるのが良いと思います(このくらいのスタンスの方が、面白い企画ができそうな気もしますよね)。
J-LODに挑戦するかどうかは、少し冷静になって考えてみるのも大事かもしれません。
2、あくまで、J-LOD申請をするのはお客様自身
代理店や制作会社が、一部申請書の内容をお手伝いすることは問題ありません。しかし、あくまで、J-LOD申請をするのはお客様自身というスタンスを忘れてはいけないと思います。
と言うのも、代理店や制作会社は映像のプロではありますが、お客様の業界に関しては無知識であることがほとんどだからです。会社の強みは何なのか、どういった想いで商品・サービスをグロースさせていきたいと思っているのか。こういった点をお客様サイドで整理しておき、制作会社との擦り合わせに臨むのが理想です。
「J-LODが採択されるように、それらしい申請内容にしておいて」といった無茶振りでは、J-LOD事務局側も企画の甘さを突いて、不採択にされてしまうことでしょう。代理店・制作会社と二人三脚でチャレンジしてみるのが、あるべき姿ではないかと考えます。
J-LOD補助金を使った実績のあるエレファントストーン
冒頭にもお伝えしたように、昨年度エレファントストーンはJ-LOD⑤補助金を使った制作をした実績がございます。
興味のある方は是非エレファントストーンのコーポレートサイトにも遊びにきてください!
それでは、この記事がJ-LODを検討されている方にとって何か一つでも参考になっていることを祈っています。またどこかで!