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熾烈なプロモーション合戦が白熱!英国の2021クリスマスCMをお届け
気がつけばクリスマスシーズンを迎えています。街中を歩くと冬景色を彩るきらびやかなイルミネーションに目を奪われがちですが、プロモーションの世界では、熾烈なクリスマスCMのせめぎ合いが繰り広げられていることを忘れてはいけません。
ハリウッド映画並みにハイクオリティなスペシャルムービーが今年も続々と公開中。とくにクリスマスの本番イギリスでは、例年以上に白熱したキャンペーン合戦が展開されています。そこで今回は、現在イギリスで話題になっている2021年のクリスマスCMを厳選してお届けします!
世界的注目度No. 1!英デパート・ジョンルイスのクリスマスCM
【おすすめポイント】
・名作『E.T.』へのオマージュたっぷりな一本。
数あるクリスマスムービーの中でも、毎年ダントツの注目度を誇るのが英国の老舗デパート・ジョンルイスのCMです。
今年のテーマは、「寛容と友情」。
好奇心いっぱいな少年と不思議な力を持つ宇宙人の少女との交流を描いたショートストーリーは、スティーブン・スピルバーグ監督の名作『E.T.』へのオマージュがたっぷり。11月4日に公開されか一ヶ月足らずで、動画の閲覧回数は300万再生近くまで達しています。SNS上では、結末をめぐっていろいろと意見が分かれており、親しい人と一緒に視聴して感想を言い合うのも面白いかもしれません。個人的には甘酸っぱさの残るこのエンディング、とても好きです。
ファンタジーCMのお手本!英で大バズ中のクリスマスCM
【おすすめポイント】
・ディズニー映画『メリー・ポピンズ』のようなファンタジーCM
170年の歴史を持ち、イギリスでは国民的なドラッグストアとして知られBoots UK(以下ブーツ)。クリスマスに向けて作られたスペシャルCMが大きな反響を呼んでいます。
本作の公開日は、なんと先にご紹介したジョンルイスのCMと同日。ホリデーシーズンのキャンペーン合戦は欧米では風物詩になっているそうですが、ばちばち感がすごいですよね。クリスマスにぴったりなファンタジーストーリーのテーマは「Bags of JOY」(幸福のバッグ)。
ドラえもんの四次元ポケットさながらの魔法のバッグを授けられた少女が、その力を使って周囲の人たちをハッピーにする。そんなハートウォーミングな展開が素敵な本作は、今のところ再生回数でこそジョンルイスに及ばないものの、ネットユーザーの心をばっちりキャッチ。海を越え世界各国にまで反響が広がっています。
今年一の感動作!英マクドナルドのクリスマスCM
【おすすめポイント】
・胸を打つショートストーリーと世界的な名曲のパーフェクトな組み合わせ。
最後にもう一本。落涙必死、「人前では絶対に見てはいけない」とイギリスで大評判の感動作をご紹介します。
英マクドナルドが手がけた本作。マチルダという少女と、少女の想像によって生まれた架空のキャラクター・イギーの友情を描いたショートストーリーになっています。
誰もが知る往年の名曲をBGMとして使用する手法は、欧米のクリスマスCMを特徴づける王道演出。本作でもシンディ・ローパーの名曲『Time After Time』のメロディーを背景に少女の成長とともに忘れ去られていくイギーの姿が描かれています。
(こちらは原曲のMV)
本作でとくに注目してほしいのは、一切セリフが用いられていないことと、90秒という僅かな時間で完璧なショートストーリーを作り上げていること。ミュージックビデオ的な演出を取り入れたプロモーションとしても実に模範的な作品に仕上がっています。英語がわからなくても涙が滲むこと間違いなしの一本なので、お一人様時間にぜひチェックしてみて下さいね。