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プロデューサー美谷島のお客様自慢が止まらないシリーズ#1 漆をめぐる物語編

プロデューサー美谷島のお客様自慢が止まらないシリーズ#1 漆をめぐる物語編

こんにちは、エレファントストーンのプロデューサーの美谷島です

最近は肌寒い日々が続きますね。
そんな冬をどう楽しんだら良いのか。頭の中で冬の綺麗な景色を想像するのです。
あ〜、去年漆のブランディングムービーを撮影に行った岩手はジャケット無しで雪の降る10月に行ったから、死ぬほど寒かったけど自然豊かで綺麗だったな〜。

テレビ岩手オリジナルドラマ「漆をめぐる物語」を制作する前に

「“漆”の価値をわかりやすく伝えるドラマを制作し、より多くの人に漆や伝統技術の大切さ、素晴らしさを認識してもらいたい。」

株式会社テレビ岩手様より上記ご依頼をいただき、テレビ岩手オリジナルドラマ「漆をめぐる物語」を制作しました。

皆さん、漆って知ってます? 味噌汁を飲む器に塗られている”漆器”が有名ですね。そして漆の木から採取することが出来る、樹液のことを指します。肌に直接触れるとかぶれてしまうあれです!

当初ご依頼をいただいた時は、漆をテーマにドラマを作りたいという大まかな内容が決まっており、細部のシナリオは弊社でたたきを考えていきました。

漆そのものや、その漆を採取する仕事をしている漆掻き、採取された漆を器に塗る漆塗り職人について、Web情報や文献で調べシナリオを作っていきましたが、それだけでは情報に限界があります。

そこでエレファントストーン制作スタッフ一同は、シナリオを煮詰めていくため・撮影準備のために、実際に漆掻きの現場にロケハンに行きました。

二戸市で漆掻きの現場を見る〜漆と真摯に向き合う漆掻き職人の魅力〜

2021年10月。到着したのは、映像の舞台である二戸市! 岩手県の内陸部北端に位置する市!

着いた当日は雨が降っておりとても寒かったのを思い出します。そして、雨が降るということで、翌日の漆掻きの現場が見れなくなる恐れがありました。

それはなぜか。

漆は、漆の木に傷をつけて樹液を採取します。そのため、雨が降ると傷をつけた箇所から流れる樹液が雨と一緒に流れてしまい、採取が出来なくなってしまいます。つまり雨の日は漆掻きが出来ません。

一抹の不安を抱えながら、翌日のロケハンを迎えましたが不安とは裏腹に晴天! 早朝、漆掻きの現場である、ふるさと文化財の森「浄法寺うるし林」に行きました。

(画像:監督を務めた安田 瑛己

着いた現場は、植林された漆が至るところに生えている林。外界の喧騒から遮断され、音は鳥の声や風に吹かれた木のせせらぎのみ。

その静かな林の中を進んでいくと、「ギコギコ」と木を切りつける音と微かなラジオの音が聴こえます。そして、林の中黙々と作業をされている1名の漆掻き職人(長島 まどかさん)が漆を掻いていました。

お話を伺うと、最盛期の夏から秋まで、ほぼ毎日朝から日が暮れるまで漆を掻いているとのこと。ひたすら漆の木という自然と向き合って、真摯に仕事をされている姿に、襟を正される気持ちになりました。

またその真摯な姿を、様々な人に伝えたいと同時に思いました。採れたての漆は、匂いも、香ばしくて個人的に好きな匂いでした!

二戸市で漆に関連する現場を見る〜漆に関わる人たち・漆の魅力〜

他にも、シナリオを深めるために、漆に関わる場所や人に会いました。

まず訪れたのは浄法寺歴史民俗資料館

資料調査員の中村さんに館内をガイドしていただきながら懇切丁寧に浄法寺漆の発祥とその歴史について教えていただきました。

漆の木は、漆を採取された後役目を終えますが、昔は釣りなどで使うウキとしても再利用され、余すところなく全て使用されます。

そういった漆にまつわる知識を、初めて訪れる私たちに対して、展示物を一つ一つ一緒に回りながら、非常に丁寧に中村さんより教えていただきました。

熱心に伝えたくなる漆の魅力と、関わる人の優しさに触れた瞬間でした。

また、漆器を制作され、販売している滴生舎にもお邪魔させていただきました。漆塗りの技術やめちゃめちゃ美しく色艶が出た漆器を拝見いたしました。

漆塗りとして働かれている職人さんの、丹念に器に漆を塗っていく姿。一つの物事に対して、真摯に取り組み仕事をされている印象が強く残り、なぜ漆に魅了されて、漆と関わる仕事をしたのか、少し分かるような気がしました。

ロケハンをして感じたのは、漆の魅力。そして、何より、関わる人達の熱意が非常に印象的でした。

そんな漆の魅力が詰まった映像!テレビ岩手オリジナルドラマ「漆をめぐる物語」

ロケハンを経て、漆そのものと漆に関わる人達の姿勢や想いも映像に反映しようと、主に下記2点をブラッシュアップしシナリオを改稿していきました。

①漆掻きの手法や道具などより具体的な情報をシナリオに盛り込む
(実は漆1本の木から牛乳瓶1本分(約200グラム)しか取れないなど)

②漆を塗る職人さんへのインタビューや職人さんの真摯な姿を映像に組み込む

完成した映像については下記をご覧ください。

単に漆や漆掻きの技術というものを取り上げた映像ではなく、そういった漆に関わる人達の姿勢や想いも、ご覧いただく方に強く伝わる映像にしたいと思い、制作に取り組みました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ただ一義的に得られる情報だけではなくて、商材に込められた想いやバックボーンなども強く伝えたいといった場合に、今回のようなストーリーで語る映像手法はとても効果的です。

また私達もそれを伝えるために、ただ聞くだけではなく、現地に足を運ばせていただきしっかり想いを受け止め、映像として昇華させます!

また、どんなにかっこいい映像を作っても、それを見てもらいたい人にしっかり届けられないと、ブランディングの実現は難しいです。映像を作るだけではなく、発信まで担うのがエレファントストーンです。

ぜひあなたの企業や商品、街のブランディングを一緒に行っていきましょう!

この記事を書いた人

美谷島諒
エレファントストーンのプロデューサー

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