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最新のミュージックビデオは縦型?その理由とは

最新のミュージックビデオは縦型?その理由とは

ここ数年、着実に広がりを見せている縦型動画の世界。

黎明期にはショート動画を中心に流行していましたが、現在ではジャンルの垣根を超えて様々なタイプのコンテンツが登場しており、ミュージックビデオもその例外ではありません。

今回は、そんな縦型ミュージックビデオの最新作品を5本取り上げてご紹介します!

縦型ミュージックビデオ 3つの特徴

①スマホ視聴に最適

縦型動画と横型動画の最大の違いは、縦横のサイズ比率。横型の動画サイズは16:9なのに対して、縦型の場合は反対の9:16となっています。

動画視聴の過半数がスマートフォン上で行れる昨今、スマホ視聴の構造と機能に最適化された縦型動画は、携帯の向きを変える面倒がなく、視聴者に全画面で観てもらえる大きなメリットがあります。

②構図が限定される

縦型ではフレーム内に状況説明要素を入れにくく、情報が限定されてしまう構図上のデメリットがあります。その反面、背景の面積が少ないため、撮影するロケーションを過度に気にする必要がありません。

横型の動画よりもSNSのタイムライン上で大きく表示されるため、一つひとつのコンテンツがユーザーに意識されやすいというメリットもあります。

③媒体の多様化

縦型動画は、デジタルサイネージの世界でも徐々に広がりを見せています。また、映画祭や映像祭など業界関係者から大きな注目を集めるフェスティバル/コンテストでも、独立したジャンルとして縦型動画が取り上げられることも多くなってきています。

今後はInstagramやTwitter、TikTok等のSNSのショート動画に限らず様々なシーンや媒体で縦型動画を採用する事例が増加していくことでしょう。

縦型ミュージックビデオ 事例紹介

①のん – やまないガール(Lyric Video)

女優業のほか映画監督やシンガーソングライターなどマルチに活躍中ののんさん。

かねてより憧れていた元GO!GO!7188の2人、アッコさん、ユウさんとタッグを組んだ 「やまないガール」の特別映像を今年の2月に2本連続公開しています。

第一弾の本映像は、気鋭のビデオアーティストs a d a k a t aによる縦型リリックビデオです。ゆらゆら帝国へのオマージュを感じさせてくれるオルタナロック全開の楽曲が最高ですよね。いろいろな意味でチャレンジ精神溢れるエネルギッシュな一本に仕上がっています。

②ONE OK ROCK – Sonic Frontiers Game Video(Music by ONE OK ROCK -“Vandalize”)

日本を代表するロックバンド ONE OK ROCK。公式YouTubeチャンネルでは、ライブのクリップ映像やメンバーのオフショットなど、さまざまな目的でショート動画を活用しており、2022年の年末にリリースされた楽曲『Vandalize』では、横型動画と縦型のショート動画を同時公開しています。

縦型ならではの迫力やスケール感が楽しめる一本になっていますよね。この事例のように、拡散力の高いSNSにリーチした多角的なプロモーション戦略の一環として、ショート動画と縦型動画を横型サイズの動画と同時公開するケースが急増しています。

横型動画と見比べてみるとそれぞれの魅力や特徴を再発見できるので、ぜひ併せてチェックしてみて下さい。

③Le Makeup – カラブリア(Official Music Video)

パーソナルな肌触りの歌詞と「R&B」と「ドリームポップ」をクロスオーバーさせたような幻想的で懐かしさを感じるサウンドが魅力のLe Makeup。

2023年2月15日に公開された「カラブリア」は、人物にフォーカスしたVlog風のミュージックビデオ。街の夜景やゲレンデの雪景色など、画角が狭く自然描写には不向きと言われる縦型動画ですが、ところどころでランドスケープ的なカットを織り交ぜているのが特徴的な作品です。

視野が極端に遮られ、見たいものだけを断片的に切り取ったかのような日常の風景に音楽の歌詞が重なることで、普段経験することのできない新しい景色が浮かんでくる。そんな縦型ミュージックビデオの魅力がよく表れたユニークな映像です。

④Ex WHYZ – BLAZE[Dance Movie]

固定観念を覆し続けるガールズグループBiSHの妹として知られるEMPiRE。そのメンバーたちによって2022年6月に結成された「Ex WHYZ(イクスワイズ)」は、スタイリッシュな楽曲や激しいダンスが魅力のガールズアイドルグループです。

Ex WHYZは、3月18日に新曲『ANSWER』の縦型動画を先行プロモーションとしてYouTubeとTikTokで公開。その後、3月18日にショートバージョン、4月12日に横型のフルバージョン動画を続けてアップしています。

このEx WHYZのケースのように、縦型動画を通常動画公開前のプレ告知として活用する手法も一般的になってきています。

さらにスマホ視聴に特化したTikTokでは、メンバー1人1人の踊りにフォーカスした20秒程度の動画も楽曲ごとにアップしています。

@exwhyz_official Des Speeching (now ver.) #ExWHYZ #ザナドゥワイズ #ダンス #おすすめ #fyp ♬ Des Speeching – ExWHYZ

@exwhyz_official Des Speeching (mikina ver.)#ExWHYZ#ザナドゥワイズ#DesSpeeching#ダンス#おすすめ #fyp ♬ Des Speeching – ExWHYZ

画角の狭い縦型動画は横型よりも一人ひとりの画面占有率が自然と高くなるため、視聴者がダンスを練習する際に全身の動きを把握しやすいというメリットがあります。

Ex WHYZのリスナーの中には楽曲鑑賞を楽しむだけでなくメンバーのダンスを真似したいという人も多いため、こうしたズームアップ系の縦型動画を公開する戦略は効果的と言えそうです。

まとめ

ミュージックビデオといえば横型という時代から少しずつ縦型が選ばれるケースも増え、それに伴い表現も多様化しています。

今後もまた気になるミュージックビデオがあればご紹介しますね!


 

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この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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