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「第46回 日本BtoB広告賞」受賞作まとめ ─ 三菱電機・タイミーら映像部門の注目作品

「第46回 日本BtoB広告賞」受賞作まとめ ─ 三菱電機・タイミーら映像部門の注目作品

画像引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000203.000038921.html

こんにちは!ZOORELを運営する映像制作会社エレファントストーンです。

2025年6月17日、日本BtoB広告協会が主催する第46回「日本BtoB広告賞」の受賞結果が発表されました。最高賞である「経済産業大臣賞」には、ミドリ安全株式会社の広告『クールファンEP 登場篇』が選ばれました。

日本BtoB広告賞とは?

この賞は、BtoB広告の普及と発展を目的に、1980年から続く歴史あるコンテスト。第46回となる今回は、2024年4月1日〜2025年3月31日の間に制作・掲載・掲示・配布(予定含む)されたBtoB向け広告が対象となります。なお、新作でなくても改訂版でも応募可能です。新聞広告やPR誌、製品カタログなど、全15部門に分かれており、Web、映像、紙媒体などジャンルも多彩。

今回はその中から、「映像部門<採用系映像>」にフォーカスして、注目作品を紹介していきます!

日本BtoB広告賞映像部門<採用系映像>の部 受賞作

金賞:三菱電機株式会社|世界最速を目指した若手エンジニアチームの軌跡

制作会社: 株式会社博報堂、株式会社スパイスボックス

金賞に選ばれたのは、三菱電機の若手エンジニアチームが“世界最速”に挑む姿を描いたショートドキュメンタリー「世界最速を目指した若手エンジニアチームの軌跡」。

本作は縦型・横型の2パターンで制作されており、いずれも字幕が画面中央に配置されているというユニークな演出が特徴です。内容は、三菱電機のモーター技術の高さを伝えるために、ルービックキューブの“世界最速ギネス記録”に挑戦する若手チームの奮闘を描いたもの。数分間という短い尺ながらも、起承転結がしっかりと構成されており、視聴者を引き込む展開。そして、挑戦の末に訪れるハッピーエンドが、見た人に爽やかな感動を残します。

銀賞:千の葉の先生たちの一歩目【千葉県教員採用プロモーション動画】

制作会社:株式会社マイナビ、株式会社ASA、ASOVIVA合同会社、zuk 中野目 祥、arc 神尾 裕美

銀賞に輝いたのは、千葉県が制作した教員採用動画です。近年、教員のなり手不足が深刻な課題となる中、千葉県はYouTube上でも検索上位に入るなど、採用活動に本気で取り組んでいます。

受賞作『千の葉の先生たちの一歩目』は、新人教員2名の半年間に密着したドキュメンタリー。派手な演出や目立つ字幕はなく、静かでリアルな日々が淡々と描かれています。それでも、映像のラスト、黒板に“半年前の自分に伝えたいこと”を綴るシーンでは、静かな感動が胸に迫ります。飾らないからこそ伝わる、「教える」という仕事の重みとやりがい。人の心にじんわりと響く、そんな一本です。

銅賞:足立建設工業株式会社|足立建設工業 110周年記念映像「水の道に立つ」

制作会社:株式会社ASTRAKHAN

採用系映像部門の銅賞に選ばれたのは、足立建設工業の創業110周年を記念して制作されたブランディングムービー「水の道に立つ」。

約14分の長尺ドキュメンタリーで、ワイド画面の演出も相まって、まるで映画を観ているかのような没入感のある作品です。映像では、上下水道事業を通して都市と人々の暮らしを守る同社の姿勢が丁寧に描かれています。特に印象的なのは、震災後の復旧対応を追ったシーン。直接的な採用メッセージこそ語られませんが、「この仕事で誰かの役に立ちたい」という気持ちが自然と湧いてくるような、力強いメッセージを放っています。

記念映像でありながら、企業の本質的な価値や社会的意義を伝える、静かで熱い一本です。

審査委員会特別賞:株式会社タイミー|新卒採用映像「At that Timee」

制作会社:株式会社揚羽

審査委員会特別賞に選ばれたのは、タイミーの新卒採用映像。同社は“スキマ時間”に働けるバイトマッチングアプリで急成長を遂げた企業であり、2017年に創業した小川嶺社長が20代で上場を果たしたことでも注目を集めました。

本作は「新卒採用映像」と銘打ちながら、まるでYouTubeの企画動画のような冒頭が印象的。出社してきた社員たちが、オフィス内に突然掲示された自分の仕事ぶりの写真やコメントに驚くシーンからスタートします。その後は、各社員へのインタビューを通じて、仕事への向き合い方や組織のカルチャーを掘り下げていく構成。王道の採用動画の“型”を踏襲しつつも、いかにして若い世代に届くか?という問いに対し、今の時代感やテンポ感をうまく捉えた一本に仕上がっています。

勢いのある企業ならではの、企画力と実行力が光る作品です。

まとめ

今回ご紹介したように、「日本BtoB広告賞」には動画部門も設けられており、受賞作には縦型動画やドキュメンタリー風の構成など、今の時代性を色濃く反映した作品が多く見られました。

いずれの映像にも、細部へのこだわりや工夫が詰まっており、短い尺の中でも視聴者の心をしっかりとつかむ力を感じます。今後も私たちZOORELでは、日本BtoB広告賞をはじめとする注目のBtoB映像広告を追いかけながら、魅力的な作品やその背景にある意図を紹介していきたいと思います。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

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