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こんにちは!ZOORELを運営する映像制作会社・エレファントストーンです。
寒さの厳しい日々も少しずつ和らぎ、受験シーズンも締めくくりの時期を迎えています。受験は、試験に向かう本人はもちろん、送り出す親や家族、見守る先生や塾講師など、多くの人の想いが重なる特別な時間です。
目標に向かって努力する過程や、不安と希望が入り混じる心の動きなど、誰もが一度は触れたことのある普遍的なテーマでもある受験。そのため共感性の高いストーリーを描きやすく、多くの人の記憶に残る表現として、これまで数多くのCMで題材として取り上げられてきました。そこで今回は、受験をテーマにしたCMをご紹介します。
受験勉強がテーマのCM
1. カロリーメイト「いちばんの味方」篇
受験をテーマにしたCMといえば、大塚製薬株式会社の「カロリーメイト」シリーズを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。受験生応援シリーズとして展開されてきた本シリーズは、今年で第12弾を迎えます。
2025年11月に公開されたCMは、Superflyの楽曲に乗せたショートドラマ形式で、父と息子の関係性を描いた作品です。公開後はSNSを中心に共感を集め、2026年1月15日時点で再生回数は400万回を突破。広告でありながら、“ストーリーコンテンツ”として視聴されている点が注目されています。
本作では、AIを活用して受験勉強に取り組む高校生と、その変化に戸惑いながらも寄り添おうとする父親の姿を描写。現代的な受験風景を取り入れながら、子を想う親の普遍的な愛情を表現しています。また、30秒版・15秒版に加え、ビハインド映像など複数のフォーマットで展開されており、各プラットフォームに最適化したコンテンツ設計も、話題化を後押ししているポイントといえるでしょう。
2. マイナビ「夏が終わった。未来がはじまった。」篇
同じく2025年11月に公開され、2026年1月15日時点で840万回以上の再生を記録しているのが、マイナビ株式会社のCMです。本作は3分20秒という長尺に加え、フィルムレコーディング手法を採用。あえて昭和の写真を思わせる質感を取り入れることで、“広告”という枠を超えた映像作品としての存在感を放っています。
主演には、映画『怪物』などで注目を集める黒川想矢を起用。監督は、『ぼくのお日さま』でカンヌ国際映画祭「ある視点」部門に史上最年少でノミネートされた奥山大史が務めています。映画領域で活躍するクリエイターを起用することで、ブランドの世界観をより強く印象づける狙いがうかがえます。
物語は、進路選択を控えた高校3年生の親友2人が主人公。夏の終わりから秋へと移ろう季節の中で訪れる“静かな寂しさ”と“それぞれの未来へ進む決意”を繊細に描いています。長尺だからこそ表現できる感情の余白が、視聴者の共感を生み、SNSや動画プラットフォーム上での高いエンゲージメントにつながっている好例といえるでしょう。
3. ノーシンピュア「受験と生理と私たちと」篇
昨年12月中旬に公開され、2026年2月13日時点で776万回以上の再生を記録しているのが、アラクス株式会社の生理痛薬ブランド「ノーシンピュア」によるCM「受験と生理と私たちと」です。
主演には、受験世代と同じ18歳のモデルである葛西杏也菜を起用。部活動に打ち込みながら夢に向かって勉強に励む親友2人の日常を軸に、生理が早く訪れてしまったことで生まれる「勉強に集中できない」「受験当日と重なったらどうしよう」といった、誰にも言いづらい繊細な悩みをショートドラマ形式で描いています。
本作は、生理と受験に向き合うための情報サイトの認知を目的としたPR施策ですが、サービスの訴求を前面に出すのではなく、ストーリーを通じて共感を生み出す構成が特徴です。視聴者の感情に寄り添う物語を起点にブランドとの接点をつくる“共感型コンテンツ”は、近年のCMにおける重要なトレンドの一つとなっています。
4. inゼリー「緊張も味方に」
昨年12月に公開され、2026年2月13日時点で100万回以上の再生を記録しているのが、森永製菓株式会社の「inゼリー」による新CMです。本作のテーマは、受験当日の“緊張”。親友や家族との関係性を描いた他の受験CMとは対照的に、「自分自身との戦い」にフォーカスしている点が特徴です。作中では、受験生の心の中にある不安や焦りを「6人の分身」として表現し、目に見えない心理状態を可視化するユニークな演出が用いられています。
受験当日、極度の緊張で思うように食事が喉を通らない高校生。普段は感じることのない不安に包まれたまま試験会場へ向かいます。しかし、試験直前にinゼリーを飲み込むと、それまで心の中でささやいていた不安の声が静まり、自信を取り戻していきます。
不安や緊張を“なくす”のではなく、“エネルギーに変えて本番に臨む”。そんな内面的な変化を映像表現で描くことで、受験生本人のリアルな心理に寄り添った作品となっています。感情移入を促すストーリーと視覚的な演出を組み合わせることで、ブランドメッセージを印象的に伝える、近年の共感型CMを象徴する事例の一つといえるでしょう。
まとめ
このように、受験をテーマにしたCMは、人生の節目に向き合う受験生の不安や決意、そしてそれを支える人々の想いを描くことで、高い共感を生み、多くの視聴者の心を引き付け続けています。近年は、家族や友人との関係性だけでなく、自分自身の内面や現代的なテーマを取り入れることで、よりリアルで多様な受験の姿が表現されるようになっています。
また、受験シーズンのCMにおいては、大塚製薬株式会社の「カロリーメイト」に加え、ネスレ日本株式会社の「キットカット」など、長年にわたり受験生を応援するブランドが定番として定着しています。特に食品ブランドは、「試験前に口にする」「気持ちを支える」といった生活のワンシーンと自然に結びつくため、受験というテーマとの親和性が高い領域といえるでしょう。
単なる商品訴求にとどまらず、受験生の記憶や感情に寄り添うストーリーを通じてブランド価値を築いていく——受験CMは今後も、時代を映し出すコミュニケーションの一つとして進化を続けていきそうです。