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甲子園CMも手がける朝日新聞デジタルのプロモーションが面白い

甲子園CMも手がける朝日新聞デジタルのプロモーションが面白い

株式会社朝日新聞社が運営する日本のニュースサイトである朝日新聞デジタルは、毎年夏の甲子園をテーマにしたプロモーション動画を公開しています。先日ご紹介した、第105回全国高校野球選手権記念大会のCMも反響を呼んでいますよね。

今年の甲子園CMはWeb限定ということもあり、2ヶ月で50万回再生以上(2023年8月時点)の高視聴数を記録。その他にもニュースサイトのイメージを覆す独創的なPR映像を多数公開しています。

そこで本記事では、甲子園CM以外の朝日新聞デジタルが公開した作品を取り上げながら、その特徴について解説していきます。

朝日新聞デジタルについて

【サイトについて】
朝日新聞デジタルは、今年で創設12年目を迎える日本のニュースサイトです。インタラクティブ性のある動画ニュースなどを公開し、Web専門の情報メディアならではの強みを活かした新しい形の報道機関として地位を確立しています。紙面版の朝日新聞とは異なる個性と存在感を発揮しています。

【プロモーションの特徴】
「みえるを広げる。みらいを照らす。」をキャッチコピーに掲げている朝日新聞デジタルのプロモーションの大きな特徴は、30秒程度のショート映像の中にも多様な人物が登場する点にあります。そこには、多様な価値観や生き方を尊重したいという強い想いが込められており、そうしたサイトの理念やアイデンティティを映像を通して分かりやすく伝えています。

事例紹介

①「みえるを広げる。みらいを照らす。」篇

創刊10周年を迎えた2021年9月に公開されたWebCMは616万回再生を記録。Web専門のニュースメディアのアイデンティティを強く感じさせる一本です。

本プロモーションの特徴は、30秒のショート動画でありながら多様な人物のカットが登場すること。「みえるを広げる。みらいを照らす。」をキャッチコピーに、朝日新聞デジタルの思い描くこれからの報道メディアのあり方をコンパクトに伝えています。

読者一人ひとりの多様性や個性を尊重したニュースの発信を追求するというブランドコンセプトが映像を見ただけでもよく分かる内容になっています。

②「つかえる新聞 気になる猫」篇

2021年11月に公開された「つかえる新聞 気になる猫」篇は、視聴者の心を掴む印象的なカットが目白押し。1,000万回近い再生回数を誇る人気動画で、映像の力を強く感じさせるユニークなプロモーションになっています。

ニュースメディアのイメージを覆す可愛い猫のサムネイルはインパクト抜群。既存の読者層だけでなくこれまで朝日新聞デジタルに無関心だった新規顧客層の目を惹くことにも成功しています。

また、オウンドメディアの個性や強みを伝える映像表現でも個性を発揮。「視点の変化」を逆立ちで、「知識の深掘り」をスキューバダイビングでそれぞれ視覚化することで、メッセージを理解しやすくしています。

③「私の決め手/『なんで?』に答えるために」篇

2022年12月に公開された「私の決め手/『なんで?』に答えるために」篇では、報道メディアの重いイメージをフワッと軽くする、肩の力の抜けたプロモーションを実施。「SNSや Webサイトで情報を簡単に入手できる現在において、デジタル新聞を利用する理由は何か」、その答えを子どもを持つ父親の視点からユーモラスに伝えています。

子どもの素朴な質問にきちんと回答できるようになるためにという動機が、今っぽさを感じせてくれます。そして「車は男の子」「お花は女の子」といったような「らしさ」を一方的に決めつけず、ステレオタイプなジェンダーイメージを押し付けない報道姿勢も柔らかに伝えています。

④「私の決め手」シリーズ

③「私の決め手/『なんで?』に答えるために」篇の他、2022年末に公開された「私の決め手」シリーズ動画がこちらです。

先に紹介した「私の決め手/『なんで?』に答えるために」篇と同じテーマを扱っていますが、こちらは働く女性の視点から制作されたものです。「自分の意見に自信を持つために」という購買理由に共感された方も多いのではないでしょうか。

さらに同時期に公開された上の動画では、高齢の母を持つ女性の悩みにフォーカスした内容に。これまでの作品を見比べると、たくさんの視点からニュースを発信したいと考えている報道姿勢が、プロモーションにも反映されているように感じます。

⑤新聞をゴミ箱に。意外性光るプロモーション

記事の最後にご紹介するのは、2017年10月に公開された意外性あふれる一本です。SNSでも拡散されて人気がじわじわと広がり、2023年8月現在では123万回の再生回数を記録しています。

読み終えた新聞紙をゴミ箱として再利用する方法を動画で分かりやすくレクチャーするこちらの映像。出来る限りゴミ処理にかかる環境負荷を減らす持続可能性に配慮した内容であるとともに、捉え方によっては自虐ネタとも解釈することも出来る内容になっています。

いずれにしても複眼思考を重視する朝日新聞デジタルらしい、多面的な魅力のあるプロモーションに仕上がっています。

まとめ

以上、朝日新聞デジタルのプロモーション動画を見てきました。

朝日新聞デジタルは日常的にニュースを60秒程度のショート動画でアップロードしており、その多くは数千回程度の再生回数です。ところが、プロモーション映像では100万回再生を超えるものも多く、注目度の高さがうかがえます。2023年に入ってからはプロモーション映像の類はまだ公開されていないので、これから年末にかけてどのような動画が上がるかも楽しみですね。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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