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クリスマスはショートストーリーの名作ぞろい?心温まる世界の最新クリスマスCM5選

クリスマスはショートストーリーの名作ぞろい?心温まる世界の最新クリスマスCM5選

キリスト教の伝統行事として長い歴史を持つクリスマス。ホリデーシーズンも重なるこの時期は、世界各国の有名企業や人気クリエイターたちが、年に1度の特別な祝祭のために力のこもったPR映像をこぞって発表するのが恒例になっています。

そこで本記事では、数あるクリスマスのスペシャルムービーの中からストーリー性の高い作品を厳選してご紹介していきます!

クリスマスCMのご紹介

1. John Lewis「Watch the 2023 John Lewis Christmas advert」

毎年クリスマスを迎える度に世界中から大きな関心を寄せられているのが、英国の老舗デパートJohn Lewis(ジョン・ルイス)のスペシャルCMです。テノール歌手、アンドレア・ボチェッリを起用した今年の作品も、心温まるショートストーリーとオペラ界のスーパースターの力強い歌声のアンサンブルに大きな注目が集まっています。

本作では、少し不気味なルックスの食虫植物と純粋な少年の友情とをファンジックに描いています。ラストに表示される「LET YOUR TRADITIONS GROW(あなたの伝統を育もう)」のメッセージは、長い伝統を誇りながらも伝統に縛られない自由な精神と多様性を尊重するJohn Lewisの企業アイデンティティそのもの。視聴者に刺さるキャッチフレーズの使い方も参考にしたい1本です。

2. Coca-Cola「The World Needs More Santas」

毎年、印象的なクリスマスCMを発表しているCoca-Cola(コカ・コーラ)。11月に公開されたプロモショーン映像では、数百人のサンタが登場するユニークな様子が描かれ、評判を呼びました。

サンタの衣装がランドリーの中を回る独創的なカットから展開する本作「The World Needs More Santas(世界はもっとたくさんのサンタを必要としている)」。実はその意味深なタイトルに物語の意外なオチが隠されています。

イルミネーションに彩られた冬の街に現れたたくさんのサンタクロースは、愛とやさしさに満ちたごく普通の人たちであることがクライマックスで明かされる本作。「プレゼントを贈る」という一つの行為からイメージを膨らませて制作された1分47秒の物語は、起承転結を短い時間の中に凝縮させたお手本ともいえる1本です。

3. Apple「Fuzzy Feelings」

ストップ・モーションの手法を用いて作られたAppleの「Holiday Film」は公開わずか2週間で1,000万回再生を突破し、大きな反響を呼んでいます。

本作はクリスマスをテーマに据えたペシャルムービーでありながら、ストップモーション撮影を「iPhone 15 Pro Max」で、編集を「MacBook Air」で行っており、自社プロダクトのプロモーションとしてもきちんと成立している点がポイント。

また、BGMに使用された楽曲の歌詞が台詞の代わりに物語の内容を表す仕掛けを兼ね備えており、1本で複数の役割を果たすハイブリッドな広告として非常に参考になります。

4. Amazon「Joy Ride」

Amazonは2023年のクリスマスに「愛する人たちと共有すると、楽しい瞬間がさらに特別なものになる」というメッセージが込められたファミリー向けのプロモーションを実施しています。

こちらの動画で真似したいのは、ショートストーリーの中に自社製品を上手く取り込むアイデアです。物語の序盤にAmazonの大きな段ボールを映したカットが登場しますが、ごく自然な流れで挿し込まれているため、視聴者に嫌味に感じさせない内容になっています。

プレゼントとして購入したソリが、シニア世代の女性が純粋な子どもの時間を取り戻すきっかけとして作用しているのもポイント。「生涯にわたる友情」をテーマとする心温まる物語を描きながら、自社プロダクトのプロモーションとしても効果的に仕上げています。

5. Disney UK「A Wish For Holidays」

11月に公開されたDisney UKのクリスマスムービーは、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの映画『ウィッシュ(日本では12月15日から公開)』の先行プロモーションの役割も兼ねたユニークな1本です。

「A Wish For The Holidays」のタイトルに示されているように、クリスマスの特別な一日を過ごす人々の様子を通して、創業以来Disneyが抱き続ける「願いはきっとかなう」という強い信念を伝えています。

まとめ

2023年のクリスマスは希望を感じさせるものが多いですが、その中に自社のプロダクト・作品を入れ込むという共通点がありました。これも時代の流れなのかもしれませんね。一足先にメリークリスマス!

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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