SPECIAL

クリエイティブとテクノロジーの融合の最前線!IMAGICA EEXに注目

クリエイティブとテクノロジーの融合の最前線!IMAGICA EEXに注目

画像参照:https://eex.co.jp/2021/02/about-nvj2021-xrlive/

映像の力を活用したクリエイティブは、ジャンルの垣根を飛び越え、いまや社会のあらゆるフィールドに広がっています。そんな中、2020年頃から広告だけなく、アートやエンタメの領域において、先端テクノロジーを活用した新しい映像体験を提供する試みが数多く行われています。

そこで本記事では、実験精神と遊び心あふれる株式会社IMAGICA EEX(以下、IMAGICA EEX)の取り組みについて、その足跡をたどりながらご紹介していきます!

IMAGICA EEXについて

IMAGICA EEXは、近年の大きなムーブメントである“クリエイティブ”と“テクノロジー”の融合を象徴する新しい企業です。

グローバルな活躍をみせ「映像のIMAGICA」で知られるIMAGICA GROUPの高度な映像技術を活かしながら今までにないエンターテインメント体験を生み出すことを目的として、現代表取締役の諸石治之さんを中心に2020年設立にされました。

映像コミュニケーションというソリューションを使ってエンターテインメントをDXしていくそのアプローチ手法はクリエイティブの最前線を走り続けており、一過性のムーブメントに終わることなく、近未来のスタンダードとなる可能性を大いに秘めています。

IMAGICA EEX事例紹介

①プロジェクトマッピングを世に知らしめた「東京駅記念イベント」

IMAGICA EEXの原点を知るうえでとても重要なのが、創設者である諸石治之さんが前職のNHKエンタープライズ時代に手がけた、東京駅丸の内駅舎保存・復元 完成記念イベント「TOKYO STATION VISION」です。

美しい映像を東京駅の駅舎前方全面に映像が投影される演出は大きな話題を呼び、「プロジェクションマッピング」という単語が広く知られるきっかけにもなりました。

プロジェクションマッピングを使った表現やプロモーションは、家族や友人と一緒に参加でき、観る場所を自由に変えながら観覧できるというインタラクティブなものなので、アーティスティックでありながら気軽という観点から、今後もっと需要が増えていくのではないでしょうか。

②時空を超えたライブビューイング

未来志向型のクリエーションを切り拓き続けているIMGICA EEXは、現実の時間と場所の制約から解き放たれた映像体験の可能性を音楽エンターテイメントの領域でも深く探求しています。

上記動画で紹介されているXR技術を活用したライブビューイングでは、知覚や認知そのものにアプローチすることで人間の体験を拡張する試みを革新的なビジュアルで表現しています。

こうした、人間の知覚や認知そのものにアプローチし、日常では体験することのできないイメージをビジュアライズする試みは、今後映像業界を中心により色々な領域で広がっていくことが予想されています。

2021年3月には、日本科学未来館に特設ステージを設置し、最先端XR映像テクノロジーを駆使した新しいオンラインライブ「NEXT VISION JAPAN 2021 XR LIVE」を実現。「TRANSFORM(変容)」をテーマにしたバレエとのコラボレーション企画では、観る者を魅了する舞踏の美しさとクラシック音楽、XR映像テクノロジーが融合し、多方面から五感を揺さぶる刺激的な知覚体験を創造しています。

こうした諸石浩之さんのクリエーションの根底には、19世紀の生物学者で哲学者のヤーコプ・フォン・ユクスキュルが提唱した「環世界」の概念があるそうです。「すべての生物は、自身の独自な知覚システムによってのみ世界を捉えており、その外側には無数の異なる知覚体験が広がっている」そうに考える彼の認識は、ダイバーシティの思想が浸透している現代社会とも非常に親和性が高いといえそうです。

③光で色が変わる衝撃の「ファッションショー」

IMAGICA EEX は、プロモーションや音楽エンターテインメントだけでなく、ファッションショーの領域でも革新的なテクノロジーを積極的に取り入れ、観るものをあっと驚かせるクリエイティビティを発揮しています。

今年の9月に行われたパリコレ2024S/Sにおいて、日本のアパレルブランドANREALAGE(アンリアレイジ)とタッグを組んだショーは、ファッションの枠を超えて多くの映像ファンやアートファンから注目され、大きな話題を呼んでいます。

ここで活用されている光を当てることで素材の色が変化するという画期的なテクノロジーは、通信技術を支える「NTT」と共同開発したもの。ハイパースペクトル画像を用いた色彩制御技術を用いて、衣服の素材と照明を組み合わせることにより、色や柄を変化させる新たな演出手法を実現しています。

動画ではモデルがランウェイの中央で静止した後、無色の衣服がスポットライトの移り変わりと呼応して鮮やかに色づいていく様子(50秒から始まるシーンなど)を視聴することが出来ます。

2021年に開催された東京ガールズコレクションでは、XRファッションショー「TGC Special XR COLLECTION」を実施。世界初の有機ELパネルを使った地球ディスプレイ「ジオ・コスモス」など最新テクノロジーを活用することで、ショーモデルの周囲にCGを回り込ませる立体的な映像表現を実現し、大きな反響を呼びました。

「”with the earth”~地球とともに~」をテーマにつくられた映像は、地球本来の自然の美しさを表現しながらも今まで見たことがない幻想的な世界を創造することに成功しています。

まとめ

今後もテクノロジーの発展が、ジャンルの境界を溶かしてより多彩で豊かなクリエーションを次々と生み出すことに繋がっていくでしょう。

直近では、リアル恐竜ライブショーや超歌舞伎の舞台でもIMAGICA EEXの技術が活用されるなど、着実に表現領域を広げているので、また面白いものを見つけたら続報としてお届けする予定です。お楽しみに!

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

ZOOREL編集部/コスモス武田の書いた記事一覧へ

タグ

RELATED ARTICLES 関連記事