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国内外から相次ぐ称賛!相鉄・東急直通線開業記念ムービー『父と娘の風景』の魅力を深掘り
画像参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000118198.html
こんにちは、映像制作のエレファントストーンが運営するオウンドメディア「ZOOREL」です。昨年公開された相鉄・東急直通線開業記念ムービー『父と娘の風景』が、「VFXーJAPANアワード2024」のCM・プロモーションビデオ部門の優秀賞作品に選出されました。
本作は、世界三大広告賞の一つ「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル2023」での受賞も果たしており、国内外で高く評価されています。
最先端の撮影技術とハートフルなストーリー、魅惑的なキャスティングがぴたりと嚙み合ったそのクリエイティブは、プロモーションを考える上でたくさんの示唆に富んでいるといえるでしょう。本記事では、『父と娘の風景』の特徴を解説しながらその魅力を深掘りしていきます!
相鉄・東急直通線開業記念ムービー『父と娘の風景』
相鉄・東急直通線開業記念ムービー『父と娘の風景』は、2023年3月18日から相鉄線と東急線が相互直通運転を開始したことを記念して制作されたプロモーション作品(2023年3月にローンチ)です。本作の最大の魅力は、娘が小学生から大人になるまでの12年間の親子の「ワンカット・ワンシチュエーション」で描き出したという点にあります。
父と娘が積み重ねたかけがえのない歳月が、148秒の限られた時間の中で刻々と展開していく物語性の高さは抜きんでたものがあり、多くの人を惹きつけています。
『父と娘の風景』三つの成功ポイント
株式会社SIX、株式会社博報堂の共同で制作された本作には、最新の撮影技術が数多く活用されています。CG/VFXを幅広く手掛けるCGプロダクション、株式会社slantedのアイデア光る高品質な3DCGも大きな見どころです。
とはいえ、この『父と娘の風景』への共感が国際的な広がりを見せた理由はどこにあるのでしょうか?
①相鉄線の歴代車両と駅を3DCGで再現
『父と娘の風景』は、風景だけでなく車両と駅まで3DCGで制作されています。こちらでは、実写のテスト画像をもとにつくられたプリビズ※が公開されています。
※ プレビズとは、previsualizationの略語。完成した状態を想像できるシミュレーション映像を作成することを指します
11000系、9000系リニューアル、21000系の車両をそれぞれ3Dスキャンすることで、実車と見紛うほどリアリティの高い映像をつくり上げており、美術セットでの撮影に比べて低予算での制作を実現。二人の時間経過とともに車両内部の景観も自然と移り変わっていく様子は、見る者に不思議な情感を呼び覚まします。その革新的な映像世界は、本作の大きな見どころの一つといえるでしょう。
②父と娘の12年を“50人ワンカット”で撮影
相鉄線車内を舞台に、幼少期・思春期・反抗期など小学生から高校卒業まで様々に変化していく親子の関係を、主演のオダギリジョーさんと山﨑天さんをはじめ、総勢50人の父娘キャストが演じることで、誰もが共感できる親子のストーリーに仕上げた本作。その大きな特徴は、約2分半におよぶ映像をワンカットで撮影していることです。
父娘の12年間の関係性の変化をワンカットのカメラワークで描き出すのは通常のロケーション撮影では困難なため、それを実現するためにも3DCGが不可欠。こちらのメイキング動画では、オフライン編集した映像が合成されていくプロセスを実際に確認できます。
“総勢50人のキャストによるワンカット”というその不思議な映像演出は、心温まる物語と相まって大きな反響を巻き起こすことに成功しました。
③話題性を創出する多彩なコラボレーション
本作は、俳優のオダギリジョーさんと櫻坂46の山﨑天さんを起用し、楽曲はPUNPEE「タイムマシーンにのって」とハナレグミ「家族の風景」が担当する等、本作は多彩なコラボレーションが実現。映像ディレクターは数々の話題の映像プロモーションを手掛ける柳沢翔監督が務めています。
本CM楽曲は、幅広い世代から支持を受けるプロデューサー/ラッパーのPUNPEEさんの代表曲「タイムマシーンにのって」に、ハナレグミさんの代表曲「家族の風景」をサンプリングすることで誕生。相鉄・東急直通線開業=“つなぐ”にちなんで、2組のアーティストの名曲を“つなぐ”異例の手法で制作された同曲は、SNSで大きな反響を獲得しました。海外でも評判の声が広がった大きなきっかけにもなっています。
まとめ
映像企画、制作技術、キャスティング、音楽…と、作品を構成するすべての要素がぴたりと噛み合った本作『父と娘の風景』は、誰もがそのストーリーに共感し、感動を他人とシェアしたくなるプロモーションのモデルケースといえるでしょう。
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