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コレオグラファーが活躍!プロモーション映像におけるダンスの役割と最新トレンド
引用:https://www.nissin.com/jp/products/cm/451
こんにちは。エレファントストーン ディレクターの関戸です。
私は6歳から約17年間モダンダンスを習っていました。17年という年月は、自分で書いていてもなかなかの期間ですね笑
今回のZOORELではそんな自分のルーツともいえる「ダンス」にまつわり、最近話題になることも多いプロモーション映像における「ダンス」の役割の奥深さをお伝えしたいと思います。
まずは私の青春時代を捧げたモダンダンスについて..
17年間続けたということもあり、わたしの青春は「踊り」に完全に染まっていました。私が習っていたのは、モダンダンス/モダンバレエ/コンテンポラリーダンスと呼ばれるジャンル。
動きの基礎は、皆さんもよく知っているクラシックバレエですが、決まった演目(例えば「白鳥の湖」等)がある訳ではないので、曲も動きも自由に創作可能。時には複数のダンスジャンルの要素を振り付けに取り入れることもあります。バレエシューズで踊ってもいいし、革靴でも、靴下でも、もちろん裸足で踊ってもいい。そんなジャンルです。
ダンスを始めたのは若干6歳。当時は世間的な認知度が低かったため、周りの人に自分の習い事を説明するのが難しかった覚えがありますが、最近では音楽MV等でコンテンポラリーダンスが用いられる事例も増えてきました。
少し前になってしまいますが、土屋太鳳さん出演のsiaの日本版MVに取り入れられた際は話題になりましたよね。自分がこれまで学んでいたダンスの面白み、表現の可能性を改めて実感し、勝手に嬉しかったのを覚えています。
プロモーション映像におけるダンスの役割
さて、本題までの自分語りが長くなりました。
今回のテーマはこのダンスと映像の関係です。ダンスと映像の関係と聞いて、大半の人が先に思い浮かべるのが、音楽MVにおけるダンス表現なのかなと思いますが、今回は私の仕事とも関係のある「プロモーション映像」におけるダンスの役割について改めて考えてみたいと思います。
ダンスは表情やセリフの演技に+@の意味をのせることができて、演技の幅を広げることが可能なため、CMとの親和性が高いと言われています。15秒、30秒の短い尺でプロモーションする際にダンスの要素が一つあると、印象に残すことができたり、真似したくなるような流行りの波を生み出したりすることができるという面白さがあります。TikTokなどが流行り出した近年、この手法を採用する企業も多く、ダンスは映像表現の核になりつつあるといっても過言ではなさそうです。
ダンス×プロモーションの最近のトレンドとは?
プロモーション映像にダンス表現が用いられ出したのは、実はそれほど最近のことではありません。例えば、私が高校生だった2015〜2017年は「複雑なダンスを覚えて踊る&学生も動画を撮って応募してみてね?」という類のプロモーションが流行していました。「ポカリ青ダンス」等、自分達と同じ現役の高校生がプロモーションに起用されてダンスしている姿にときめいたのを覚えています。
当時と今ではダンス×プロモーションのスタイルが異なってきており、時代に合わせた移り変わりを楽しむことができます。ここからはわたしが最近トレンドだと感じる表現を事例と共に紹介していきます。
団体で魅せる
インパクトやパワーがあるなと思うのが大人数でのダンスをとり入れたプロモーションです。日清台湾メシCM「アバンギャルディ」は、大人数のダンス×プロモーションの新しいトレンドをつくっていると感じます。
今回のCMでは振り付けの独特な世界観と商品とオリジナルソングがマッチして、クセになるリズム感を生み出し、一度みたら忘れないインパクトを生み出しています。ちなみに世界的に見ると「集団で一糸乱れぬ揃ったダンスといえば日本」と言われるぐらい日本のダンスはシンクロ率に定評があります。
日本のダンスの強みがプロモーションとかけ合わさることで、これからまだまだ面白いものがうまれていくと思うと楽しみです!
ダンスに隠された文字?
スタディサプリの「“ス”タサプ・ダンス篇」は個人的に好きな事例です。体を使ってスタディサプリの「ス」の文字を表現したダンスが印象に残ります。ビジネスマンがスーツでクールにキメて、「ス」の文字どおり直線的で癖が強いキレキレダンスをしているのも見ていて楽しいポイントですよね。
ちなみに全員ちゃんと右手にスマホを持っているところが関戸的好きなポイントです。
オリジナル体操
よく見かけるこちらのCMは、ユニークなオリジナル体操が良いですよね。
私が好きなポイントは、ダンスではなく、あえて「体操」を選んでいるところにあります。工場等では安全作業のために朝は体操をするという文化が存在します。その文化をもつ日本製鉄株式会社だからこそ「体操」という表現を選んでいるのかな?と考えていました。
本当の企画意図がとても気になりますが、見るたびに「企業ならでは」の魅力が詰まったプロモーション映像になっていると感じます。
施設開業×ダンスパフォーマンス
大型施設の開業を告知するムービーとしてダンスパフォーマンスが用いられているのを最近よく見かけます。特に麻布台ヒルズの映像は、“点灯式”をテーマにしたショーアクトとして実際に開業直前に麻布台ヒルズの中央広場を主役にしたパーティーを開催し、パフォーマンスを映像記録しているそうです。
そのライブ感も含め、建物の「完成」ではなく新しい人々の営みの「はじまり」というテーマが表現されていて、見ていてドキドキしてしまうような感動がありました。ダンサーたちの活気あふれるダンスにもぜひ注目して見てみてください。
動きのプロフェッショナル!コレオグラファーが活躍するプロモーション映像現場
さてここまでダンス×プロモーションの事例を紹介してきましたが、これらはプロのクリエイターによって生み出されています。
「コレオグラファー(日本語で振付師)」(実は私も社会にでるまでこの職種について詳しく知りませんでした)と呼ばれ、ダンスを用いたプロモーション映像ではこのコレオグラファーが入って振り付けをしたり、撮影中の指揮をとったりすることが多いです。話題のバズるダンスも大半はこのクリエイターたちの手によって生み出されているようです。
私はコレオグラファーは、ダンスをつくるだけでなく、色々な動きをつくる「動きのプロ」とも言えると思っています。ダンス×プロモーションの表現手法にも関わってくる話ですが、音楽に合わせてリズムを刻んだりテクニックを見せることだけがダンスではありません。
例えば、写真を撮る時に皆さんは手をピースにして顔の横に掲げますよね?あれも言ってしまえば「ダンス」です。肘を伸ばして空に掲げれば「元気なピース」、手と同じ高さまで肘だけ引き上げれば「子供がするようなピース」、ピースを力なく腰あたりまで下げてしまえば「したくないけど無理やりさせられた思春期男子ピース」(ふざけました)、ちょっと前ですが手を裏返して「ギャルピース」なんて言葉もありましたね。
動き一つ、手の角度一つで、受け取る印象には大きく違いが出ます。これらは「ポージング」とも言われますが、広告で扱う動きはどんなに些細な小さな動きであってもプロによって綿密に考えられています。
こちらは花王から発売された次世代の洗剤、パーフェクトスティックのプロモーション。主役級の俳優陣を豪華に起用したCMが毎度話題を呼びますよね。画面が華やかすぎて私も大好きです。
今回のCMでは5人が1列に並んでスティックタイプの洗剤をくるりと回して洗濯機へ入れる動きが印象的でした。CMのメイキングを見ると、この一見シンプルな動きもコレオグラファーが関わって制作されている様子が写っています。
スティックをただ洗濯機に入れるよりも、くるりと一回転させて入れる演出をつけることで、見る側には何倍もキャッチーに映りますよね。
CMを見た購買者は同じように自宅でくるりと回して洗濯機へ入れたくなるかもしれませんし、テクノ調のオリジナルBGMは、この動きとともに頭に強く印象にのこります。爽やかな俳優陣がスマートに洗濯機へ投げ入れる無駄なかっこよさも魅力ポイントですよね。
まとめ
たった一つのポーズにも広告の狙いが込められるって面白いですよね。これからもトレンドを追っていきたいと思います!
自分の好きなダンスの分野と、今向き合っている仕事にまつわる記事として、個人的に楽しんで書かせていただきました。また是非、ダンス×プロモーションに焦点をあてた記事を書きたいと思っているので楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです!
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