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「見せ方」で勝負!アイデア光るアイスクリームCM特集

「見せ方」で勝負!アイデア光るアイスクリームCM特集

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000040840.html

2025年も7月に入り、気温30度を超える日が続き始めました。汗ばむ季節の対策として「やっぱりアイス!」という方も多いのではないでしょうか。

一説には、北海道でアイスクリームの消費が高いという説もありますが、東京都の気温とアイスクリームの売り上げを比較すると、気温が高くなるほどアイスクリームの支出額が高いというデータがあります。

今回は、そんな“夏の定番おとも”アイスクリームをテーマにしたCMたちをご紹介します。冷たくて甘いだけじゃない、アイスの魅力を伝える映像表現にも注目です。

アイスクリームのCM

1. ロッテ|クーリッシュ TVCM 「バニラドラゴン」篇

ロッテが展開する「クーリッシュ」のCMには、SixTONESのジェシーさんが出演。一見、“ド直球の爽やか系”かと思いきや、いい意味でその期待を裏切る展開が話題になりました。

「外暑いな〜」とつぶやくジェシーさんの前に現れるのは、謎の“クーリッシュの妖精”。そこから突然、バニラドラゴンが召喚され、ジェシーさんの口元にクーリッシュを届けるというカオスな流れに。そして決め台詞は、「キモティィィ〜!」。このインパクトが視聴者の記憶に残り、YouTubeでは430万回以上再生されるなど大きな話題に。

CMと連動して、ブランドサイトではジェシーさんの口にバニラドラゴンを届けるゲームが登場したほか、SNSでは「#クー顔」として飲んだときの表情を募集するキャンペーンも展開。2023年から続くこの企画は、子どもたちを中心に今もSNSでじわじわと愛されています。

“冷たさ”だけでなく、“クセになる面白さ”で夏を盛り上げる、ロッテのユニークなCM戦略が光っています。

「飲むアイス」というユニークな形態を最大限に活かした、CMやキャンペーン展開ですね。

2. 赤城乳業|Sof ’「なぜか上さま」篇

アイスクリームのCMでは、タレント力に比重を置いたものも多いのですが、商品ごとにクスッと笑える独自の世界観で攻めてくるのが赤城乳業です。

「Sof ’」のCMでは、なんと武士の顔に足が生えたようなビジュアルが、無言で歩くだけというシュールな映像が展開。視聴者の記憶に強烈な印象を残します。商品自体は、北海道産の生クリームを中心に、乳製品はすべて北海道産。濃厚なミルクの味わいが楽しめるアイスクリーム。そんな正統派の商品に添えられたキャッチコピーは「ソフトクリームの上だけ」

この“上だけ”というキーワードを、「上様の上だけ」というまさかの解釈で映像に落とし込んでおり、その振り切った発想が見事にハマっています。YouTubeでの再生回数は約30万回と、シュールさがじわじわと広がるCMに仕上がっています。

3. 森永製菓|グレフルク〜ル 「アイスボックス」

「グレフルクール、グレフルクール…」と、ひたすら低音ボイスで畳みかけるのが、森永「アイスボックス」の印象的なCM。無機質なのに耳に残る不思議なナレーションで、気がつくと“アイスボックスが食べたくなっている”ような、中毒性のある演出が特徴です。

また、森永はTikTokでも視聴者参加型のキャンペーンを展開。アイスボックスを使った簡単デザートレシピは以前からSNSでも人気で、「美味しいのに子どもでも作れる」として、ショート動画の定番ネタになっています。映像・SNS双方で“クセになる冷たさ”を伝える、多面的なプロモーションが目を引くシリーズです。

@morinaga_seika 爽やかな香りがおいしい〜 #アイスボックス #森永製菓 ♬ ノリ良いロックンロールセッション – Canal Records JP

4.明治|Dear Milk「何も足さないアイスクリーム」篇

2024年5月に公開され、YouTubeで600万回以上再生された話題のCMが、明治「Dear Milk」です。

「原材料、乳製品のみ。何も足さない、アイスクリーム。」というコピーの通り、CMでは驚きの演出が。なんと、商品のビジュアルがすべて“白”で塗りつぶされ、最後まで商品そのものが一切映らないのです。

登場を期待させた視聴者の前に現れるのは、真っ白なシルエットだけ。正体が気になった人は、思わず検索してしまうという設計になっており、商品への興味を逆手に取った巧みなプロモーションとなっています。

この大胆なアイデアは広告でも展開され、「真っ白抜き広告」として6月1日までキャンペーン化。シンプルさと潔さで印象に残す、静かなインパクトを放つCMです。

まとめ

このように、アイスクリームのCMは今や“味”だけでなく、“形状”や“形態”といった商品そのものの個性を活かした、アイデア勝負の展開が増えています。

それに呼応するように、CMの表現も実にバリエーション豊か。同じ「ひとつの食品」とは思えないほど、ジャンルを超えた幅広さと工夫が詰まっていますね。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

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