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VRやAR以外にもまだまだある「●R」!
「SR」「DR」「XR」の世界

VRやAR以外にもまだまだある「●R」! 「SR」「DR」「XR」の世界

前回、AR、MRの定義や使用例を紹介いたしました。今回は、これから広がってくるであろう「SR」「DR」「XR」といった世界を紹介します。

SR

SRの定義

ヤマハが作っていたオートバイと同じ名前ですが、映像の世界では「Substitutional Reality」、つまり「代替現実」を指します。

VRと同じくヘッドマウントディスプレイを活用します。例えば、目の前に広がる現実世界に過去世界の映像を映します。そうすると、昔の世界の風景、人々、出来事が今、目の前に存在しているかのような体験ができます。

体験できるのは過去世界だけではありません。未来や虚構の世界を映し出すこともできます。つまり、SF映画や漫画でたまにある「現実と虚構の区別がつかなくなった‥‥」なんてシーンが今後実際に起きるのかもしれませんね。

【ポイント】
・VRと同じくヘッドマウントディスプレイを使用
・過去、未来といった虚構現実を目の前の現実世界に加えて映し出す

使用例

SRはまだ実験段階で、「ポケモンGO」のような代表歴な事例はありません。YouTubeを見てみると、目の前のお姉さんに触れる、大根が触ると喘ぐといったちょっとふざけたような実験事例が紹介されています。

SRではこのように、視覚や聴覚だけでなく触覚も組み合わせて使用されていて、将来的には人間の心理的認知に関する動きの研究につながるのではないかとされています。

DR

DRの定義

「Diminished Reality」、聞きなれない単語ですが、「ディミニシェット・リアリティ」つまり「減損現実」と日本語では記載します。これは「消すAR」とも呼ばれるもので、ARとは逆に、実際に存在する世界を消してしまって見えなくする技術です。そのために「隠ぺい現実」なんて言葉で表されることもあります。

元々はドイツのイルメナウ工科大学(TU Ilmenau)により提唱された技術です。そう書くと難しそうに感じるのですが、例えば動画編集で映り込んでしまったモノや人を消すということは行われています。

そのリアルタイムバージョンだと思えば分かりやすいでしょう。使用者はタブレットなどを通じて現実世界をスキャンすると、指定したものが見えなくなってしまいます。それはタブレットの角度を変えても出てくることはほとんどありません。

【ポイント】
・「消すAR」とも呼べる
・映し出された現実世界からいらないものを見えなくしてしまう

使用例

例えば、1本目の動画では本棚にたてた緑色のシートが「DR」によって見えなくなり、普通に本が置いてあるように見えています。2本目の動画では洗面所にあるタバコが消えてなくなったように見えます。

XR

XRの定義

決して、iPhoneのモデルではありません。「X Reality」と書き「クロス・リアリティ」と読みます。「XR」は他の言葉と違い、それ単体で何か技術があるわけではありません。

これまで登場した「SR」「DR」「AR」「VR」「MR」といった言葉は日々増え続けています。それらを総称して「XR」の世界と表現するなど技術的な総称になっています。他と区別をつけるため、「xR」という風に「X」を小文字で表記するケースも多く見受けられます。

このような総称が出てきたのには理由があります。それは「●R」が増えすぎたこと、そしてそれらの区別がつきにくくなってきていることです。実際に、これはARなのかMRなのか、複合された技術などにより境界があいまいになってきているからです。

【ポイント】
・XRは単体の技術を指し示す言葉ではない
・他の「●R」の総称として「XR」と呼ばれている。

使用例

こちらはKDDI株式会社が制作した、XRグラスを使った体験型ゲームの例です。この場合は「近未来型バッティングセンター」という形で、架空のピッチャーが投げたボールを、バッターが打ち返して遊ぶことができます。

現実世界に架空のピッチャーが浮かび上がる部分はARやVRといえますし、打ち返す、ボールに触れると考えればSRともいえます。このように未来の世界では「XR」を通じて、さまざまな「●R」が同時に活用されていくのではないか、と推測されます。

▼こちらの記事も読んでみてくださいね!
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この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

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