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地方自治体のPR動画3選
斬新なアイデアで話題を呼ぶ動画の特徴【後編】

地方自治体のPR動画3選 斬新なアイデアで話題を呼ぶ動画の特徴【後編】

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2017年に宮城県の観光PR動画に壇蜜さんが出演してからというもの、自治体が制作するPR動画が注目を集めています。

女優やアーティストとして幅広く活動するのんさんも、今年の1月に東京都が東北地方の復興の現状を海外に伝えるために発表したPR動画に出演し、大きな話題を呼びました。

ここのところ地方自治体が地元とゆかりのある芸能人を招聘して、動画やCMで地域や観光のPRをする手法は一般的なものとなっており、実際に目にされた方も多いことでしょう。

それはそれでとても面白い現象ではありますが、今回は、そんな数ある自治体のPR動画の中でも、アイデアや発想が斬新で面白いものをいくつかピックアップしてご紹介したいと思います。

おら、こんな世界いやだ!シュールすぎる関市PR動画!

イギリスのシェフィールド、ドイツのゾーリンゲンと並び、由緒正しい「刃物の名産地」として世界から認められている岐阜県関市。

しかしながら、その認知度は低く、関市の職人たちが鎌倉時代から盛んに刀鍛冶を行ってきたことを知る日本の若者は年々減少しているようです。

そんな歴史が薫る「刃物のまち」が威信をかけて制作したPR動画。(動画はすでに削除されております。)

手刀で野菜を切ろうとする主婦に、客の髪を噛みちぎる美容師、歯で髪を切ろうとする美容師に、ウェディングケーキを叩き潰す新郎新婦……。

「もしも刃物がなければ」こんな世にも奇妙な世界になっていたのかと思うと、ゾッと背筋が凍ります。

わずか1分あまりですが、刃物のありがたさが骨身に沁み、関市の刀鍛冶たちに直接会って感謝の気持ちを伝えたくなる、インパクト抜群のPR動画です。

最高の”ない”がここにはある!和歌山県紀美野町のPR動画!

逆転の発想で作られたPR動画をもう一つ。

こちらは、和歌山県紀美野町の観光PRムービーで、さまざまなものが”ない”豊かさをアピールした内容になっています。

電車もスーパーもネイルサロンも”ない”紀美野町ですが、広大な大自然を遮るものも何ひとつ”ない”ため、夜になり空いっぱいに広がった天の川は、眠りを忘れるほどの美しさ。

「最高の”ない”がここにはある」というキャッチコピーもとても素敵で、視聴していると、子供たちの屈託の”ない”笑顔に癒され、心が温まります。

予算をかけず、身近にある資源を最大限に活用したコンテンツ作りは、動画制作にあたって大いに参考にしていきたいところです。

あの名曲の替え歌でPR!広島県呉市のPR動画!

TRFの名曲「CRAZY GONNA CRAZY」をもじった「呉-市- GONNA 呉-市-」(クレシゴナクレシ)のPR動画がテレビをはじめとするメディアで大々的に取り上げられ、一世を風靡した広島県呉市が、第二弾として昨年に発表したのがこちらの動画「呉IN-呉IN」。

THE BLUE HEARTSの「TRAIN-TRAIN」の歌詞の一部を「呉」に替えているのですが、呉のいいところをPRするだけにとどまらず、”あなたが来て呉た今日は””本当の呉を聞かせてお呉よ”などなど、さりげないダジャレが秀逸でクスっと笑える内容になっています。ラストの大サビ”クレーン、クレーン”の場面で、海上自衛隊が全面協力しているのもビックリ。

THE BLUE HEARTSが大好きな筆者は、仕事も何もかも捨てて、あの列車で「呉」に行きたくて仕方なくなってしまいました。ストレスも日々の疲れもおきざりにして走っていきくて、たまりません。

▼「前編」もぜひご覧ください!
地方自治体のPR動画4選 斬新なアイデアで話題を呼ぶ動画の特徴【前編】

当サイトを運営しているエレファントストーンは、地域のありのままの”姿”を映像にするサービスフィルさと』のWebサイトをオープンしました。地方PR動画やインバウンド向けの映像などの制作実績もご紹介しているのでよかったら遊びにきてくださいね。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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