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究極はいつでも会えるパートナー!?
話題のバーチャルヒューマンSayaの現在と未来

究極はいつでも会えるパートナー!? 話題のバーチャルヒューマンSayaの現在と未来

先日、「え、CGなの? SNSで話題沸騰「バーチャルヒューマン」がまるで人間みたい」でいま話題沸騰中のバーチャルモデル/バーチャルインフルエンサーの存在を何人かご紹介させていただきました。バーチャルヒューマンの活用はモデルやインフルエンサーだけにとどもらず様々な分野で大きな広がりをみせています。

今回は、そんな中でも斬新で面白いバーチャルヒューマンの新しい役割と活用事例について、簡単にではありますが、お届けしたいと思います。

「地味だけど美しい」普通の存在を突き詰めたSaya

Sayaは、日本の3DCGアーティストユニット「TELYUKA(テルユカ)」によって生み出された、バーチャル女子高生です。

TELYUKAは、夫婦二人で制作を行うユニークなユニットですが、その石川友香さんによると「透明感、清潔さ、清純さがあって、かわいくてクラスの中では優等生」がコンセプトで、狙ったのは「この女の子だったら絶対信頼できるよね」という立ち位置だそう。

昨年、大きな話題を呼んだのでご覧になった方も多いかもしれませんが、CG特有の違和感や不気味さをまったく感じさせないリアリティがすごいです。女の子“らしさ”という固定概念にとらわれず、一人ひとりの持つ可能性に目を向けた講談社主催のオーディションプロジェクト「ミスiD 2018」では、「ぼっちが、世界を変える。」賞を受賞しています。

バーチャルな存在でありながら、人間の女性(書いていて変な感じですが)を対象とするオーディションに参加し、特別賞を受賞したのは、まさに快挙。新時代の幕開けを予感させます。

ナウシカ、アラレちゃん、ラムちゃんといったアニメ・漫画のキャラクターを参考に作られたSayaは、日本人特有の美しさを表現するために、平均的な美しさをとことんまで突き詰められており、その「普通さ」によって、かえって普遍的な存在感を獲得しているようにも見えます。

ガイドに受付!Sayaの活用事例

おしゃべり案内板

そんなSayaを暮らしの中で活用する試みが、NTTドコモとの共同プロジェクトによって昨年実施されています。

これは、高尾山口駅や成田空港などに設置された多言語案内サービス「おしゃべり掲示板」で、利用者が話しかけることによって必要な情報が提供されるインタラクティブなシステムになっています。

実際に情報を提供するのはAIですが、中継役としてSayaが存在することで、リラックスしたやりとりが楽しめるのが斬新です。

ヒトとモノ、あるいはヒトとヒトとのあいだに介在することで、バーチャルヒューマンがコミュニケーションの手助けをする姿が、近い将来には日常的なものになっているかもしれません。

サイエンスアゴラ2019 キービジュアル

また、先日開催された日本最大級のサイエンスコミュニケーションイベント「サイエンスアゴラ2019」では、Sayaがキービジュアルに起用されています。

言葉を使わない感情認識型のコミュニケーション「emo-talk」が体験できる展示も行われ、多くの体験者でにぎわった模様。

上部のカメラからリアルタイムで顔の画像を分析することで、こちらが無表情だとSayaもそっぽを向き、笑顔でいると手でハートマークを作って応じてくれるようです。

生徒・学生と会話をする1日転校生

博報堂と博報堂アイ・スタジオは11月28日、Sayaと会話ができるシステム「Talk to Saya」を開発したと発表しました。同日には鎌倉女学院高等学校でこのシステムを利用してAI技術を学べる授業「1日転校生Saya」を実施。

Sayaが1日限りの転校生として2年生の生徒とともに「情報」の授業に参加し、生徒たちはAIとの会話体験「Sayaとトーク」をしたり、生徒の会話からSayaが思考し、その考えをSaya自身が発表する「Sayaの考えを聞いてみよう」などの体験を行いました。

博報堂と博報堂アイ・スタジオは「1日転校生Saya」の普及を通じて、生徒・学生の情報システムの理解促進、情報リテラシーの向上に貢献していくとしています。

博報堂と博報堂アイ・スタジオ、3DCG女子高生Sayaとの会話を通してAI技術を学ぶ授業「1日転校生Saya」を鎌倉女学院高等学校で実施

今後の活躍にも期待大

なんともキュートなバーチャル女子高生Sayaですが、TELYUKAの石川晃之さんは、そのあるべき理想的な姿として2017年に公開された『ブレードランナー2049』のジョイをあげています。

ヒロイン役のジョイは、ポータブルプロジェクターで投射することによって、いつでもどこでも会うことが可能なバーチャルヒューマンで、「VR彼女」を超えた主人公の唯一無二のパートナーとして描かれています。

テクノロジーの進化のめざましい現代では、映画の中の出来事は決して絵空事ではなく、ディスプレイを飛び出してより身近になったSayaの姿を私たちが目にするのもそう遠くはないでしょう。

バーチャルヒューマンの最先端を走るSayaの活躍から今後もますます目が離せません。

まとめ

今回は、バーチャルヒューマンの斬新で面白い取り組みとして「Saya」の存在についてご紹介させていただきました。

お届けしたかったポイントをまとめると
☑バーチャルヒューマンのSayaは、いまもっとも注目度の高い最先端ガール
☑コミニケーションのサポート役としてのバーチャルヒューマンの活用が今後も増える
☑パートナーのように「人の心に寄り添う存在」こそが、バーチャルヒューマンの目指すべき究極の姿
という感じでしょうか。

時間の経過とともにバーチャルとリアルの境目がなくなっていくなか、「バーチャルヒューマンにしかできない役割」をどのように担っていくかという視点が今後ますます重要視されていく気がします。

バーチャルヒューマンに関しましては、今後もホットな話題をいろいろと取り上げていく予定です。どうぞお楽しみに!

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この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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