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『SNOW』はもう古い?
イマドキのカメラアプリ6選

『SNOW』はもう古い? イマドキのカメラアプリ6選

先週、ギャル流行語が発表された。1位は「いい波のってんね~」、そうこれは動画アプリ『TikTok』に用意されているBGM内の歌詞である。

スマホでのカメラ(動画)アプリは「いかに盛れるか」がカギとなる。つまり、自分の容姿をいかに美しく、可愛く見せてくれるか? ということだ。

スマホが登場してから間もない頃は「美肌加工」が施せるカメラが一躍人気となった。肌のシミや凹凸を消し、美白にしてくれるというものだ。

ところが開発競争が進むにつれて「自分の顔の粗をなくしてくれる」では物足りなくなってきた。例えば、ゲームセンターにあるプリクラで撮影すると足は長くなり目は大きくなる。いつしかスマホカメラは輪郭を削る、目を大きくする、鼻を小さくするといった「整形機能」を備えていった。

すると今度は、実物との乖離がおこる。会ったら別人だった、誰かわからないということはよくあるネタになった。また、多くのアプリは動画をサポートしておらず「写真だけしか綺麗にならない」ため、動画では素の自分のまま(よくて美肌機能)……という状況もあった。

そんな中で登場した『SNOW』は、簡単なフィルタひとつでレンズ越しに映し出された自分がリアルタイムに「整形」されるようになったし、『TikTok』などでは加工されて盛れた自分で動画がとれるようになった。

つまり、ポイントは「写真と動画がとれること」「美肌だけでなくパーツも修正できること」「レンズ越しに修正後の姿がリアルタイムでレンダリングされること」そして何より「それらが簡単にできる」という4点に集約されている。

Tik Tokが他の類似アプリを抑えて人気な理由のひとつはここで、動画内の自分が「カメラアプリ以上に非常に盛れる」のだ。

つまり加工の度合いが非常に高く、さらに簡単だということが大事なトレンドになった。さて、2018年も終わろうという中で現在の若者はどんなカメラアプリを使っているのだろうか? 20人に聞き取り調査を行った。

『Foodie – 生活のためのカメラ』

『Foodie』は元々は食べ物を美味しそうに撮るためのカメラアプリである。実際に使ってみると、ラーメンでもステーキでも「映えな」画像にしてくれる。当然、目を大きくしてくれるとかそうした機能はない。

だが、多様なフィルタが、血色を足す、クマが隠れるなどちょうどよい塩梅の肌になるらしくこれを加工のベース(つまり輪郭やら整形は他のアプリで行う)にする、またはそのまま投稿するというのが流行ったのだという。

人によりおすすめのフィルタ番号は違うが「おいしく1」「プレーン2」などが人気であった。

 

『U  like – 激盛れ楽撮りビューティーカメラ』

現在1番人気のアプリがこの『U like』だ。読み方は「ユーライック」である。断じて「ウライク」でも「ユーライク」でもない。細かい説明をする前に1枚自撮りを撮っていただくといいだろう、誰だこれ!? となるだろう。

『U like』の優れているところはリアルタイムに美肌加工、顔パーツ微調整(整形機能)、メイク機能が調整できる点だ。つまり、撮影加工後に修正する……のではなく、撮影前にカメラを見ながら理想の自分が追及できるのだ。

特に、顔パーツ微調整機能は11種類あり、おでこ、あご、鼻の長さなど細かく指定ができる。そのために誰でも理想の輪郭に近づけるし、コンプレックスを修正することができる。生え際も修正できるので、おじさんをジェントルマンにするにも使える? アプリかもしれない。

 

『Meitu』

2017年から2018年に瞬間風速的に流行ったアプリ。フィルタ機能、美肌、スタイルの修正、モザイクなど必要な機能は一通り備えているが、何より流行ったのが「似顔絵ロボ」機能。

ボタンひとつで自分の似顔絵を作成してくれ、それがとても可愛いのだとか。漫画風のものや何となく和を感じさせるものもあるなどバリエーションが豊富だ。

筆者もやってみたところ「マジ!平安時代」というとても素晴らしい評価をもらった。あまりうれしくないような気もするが、素直に喜んでおこう。今では類似のアプリも多くリリースされている。

 

『SNOW』

全てはここから始まったといっても過言ではない革命児『SNOW』。リアルタイムに自分の顔を動物だったり面白い顔にしてくれる。

面白いだけでは当然うけるわけはない。例えば、鼻にコンプレックスがある場合それまでは鼻を加工する必要があったが、ウサギやクマのフィルタで鼻を動物にしてしまえば隠す必要はなくなる。輪郭や目の大きさなどもやりすぎなぐらい理想的な姿にしてくれる。

一方で、Twitterで#SNOW詐欺というハッシュタグがあるほど加工が著しいため、無加工の状態との違いに唖然とする人も後を絶たなかった。今ではバイト時の履歴書などでプリクラ不可と同時に、SNOWなどの加工アプリ不可という文言をいれる企業も少なくないのだとか。

オンライン上の世界はあくまで空想上の世界なのかもしれない。

 

『Beauty Plus』

『Beauty Plus』は、古くからありながら現在まで定番として定着しているアプリのひとつ。盛れるフィルタを数多くそろえ、リアルタイムの修正反映、動画にも対応と一通りの機能を取り揃えている。今では世界で3億人以上が使っているという。

当初はあまりの加工ぶりに驚く人もいたようだが、今ではこのぐらいで驚いてはいけないスタンダードなアプリである。

 

『B612』

『B612』も同じく古くからあるアプリのひとつ。SNOWがリリースしているアプリで、アプリ名はあの「星の王子様」にも出てくる小惑星B612が由来となっている。

Beauty Plusと同じく、フィルタ、整形機能など一通りの機能が取り揃っていてその盛れ具合も非常に高い。今ではド定番なアプリとなったひとつである。ミュージックビデオが作成できるのがちょっと面白い。

 

 

ちなみにカメラアプリの多くはSNOW、Meituなど特定の会社が出しており、彼らが開発競争しながら既存のアプリのバージョンアップに加えて新しいアプリをリリースするというのが恒例となっている。例えば、Foodieや定番アプリのB612はSNOWが開発しており、同じく定番アプリとなったBeuaty PlusはMeituの開発である。

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/黄鳥木竜
慶應義塾大学経済学部、東京大学大学院情報学環教育部で学ぶ。複数のサイトを運営しZOORELでも編集及び寄稿。引きこもりに対して「開けこもり」を自称。毎日、知的好奇心をくすぐる何かを求めて街を徘徊するも現在は自粛中。

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