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本場欧米の傑作2020クリスマス動画

本場欧米の傑作2020クリスマス動画

気がつけば窓の外はすっかり冬景色。時間が経つのは早いもので2020年も残りわずかです。

巣篭もり生活にすっかり馴染んでしまった筆者ですが、世間ではクリスマスシーズン真っ只中ということで、今回は2020年の傑作クリスマス動画をご紹介。

クリスマスの本場の欧米では、一年に一度の特別な日のために有名企業やクリエイターたちがこぞって真心のこもった作品を発表するのが毎年の恒例なのですが、その中から特にオススメの作品を4本ほど厳選してお届けします。

そのどれもが、観るだけでハッピーな気分にさせてくれる素敵なクリスマス動画ばかり。今年は、ステイホームで少し退屈なクリスマスをお過ごしの方も多いことと思いますが、暇つぶしにでも、ぜひご覧になってみてくださいね。

感涙必死!ディズニーが贈るハートフルなスペシャルムービー!

ウォルト・ディズニー社がホリデーシーズン向けに発表したスペシャルムービーが、世界中で大きな反響を呼んでいます。

ヨーロッパ、アフリカ、中東でのキャンペーン「Family Our Family To Yours(私たちの家族からあなたの家族へ)」のために制作され、公式Twitterで公開されるや否や、またたくまに約3万回のリツイート、10万回以上の「いいね」が付いた映画さながらのショートムービーがこちらです。

ミッキーマウスのぬいぐるみが繋ぐ、おばあちゃんと孫娘の深い絆を描いた心温まるストーリー。

「さすがディズニー!」と思わず感嘆の声が漏れるほど美しい映像で紡がれる本作は、オラフ(『アナと雪の女王』に登場するキャラクター)主役の短編アニメーション『オラフの生まれた日』の映像作品や、随所に隠れミッキー(大小のボタン︎三つで構成されるモチーフ)がひそんでいたりと、細かな仕掛けもたっぷりで、何度も楽しめる作りになっています。

ちなみに、作品のなかで印象的な星形のクリスマスイルミネーションは、フィリピンでは一般的なもので「パロル」というそうです。

現地の映像も、キラキラと人目をひく電飾の灯りが幻想的で綺麗です。ディズニーの世界観にぴったりなアイテムですよね。おしゃれなインテリアとしてお家に飾ってみるのもオススメです!

毎年恒例!全英注目のクリスマスCM

イギリス国民がクリスマスが近づくと毎年心待ちにしているのが、イギリス大手百貨店ジョン・ルイスのスペシャルCMです。

木の枝に引っかかったボールを傘で取る少女、とけかけの雪だるまを助ける少年、タイヤが壊れた車を修理する雪だるま、修理してもらった車でプレゼントを届ける雪だるまの夫婦……ほんの小さな愛ある行動が、次から次へとリレーのように周囲へ広まっていく様子を描いたショートストーリー。

「Give A Little Love 」というタイトル通り、今年のCMは“周りの人にささやかな愛を贈る”というジョン・ルイスのメッセージがよく伝わってくる内容になっていますよね。アニメーションと実写がシームレスになった魔法のような映像の世界も素敵です。

ジョン・ルイスのクリスマスCMは、これまでエルトン・ジョン、リリー・アレン、エリー・ゴールディングと言った錚々たる顔ぶれが起用されてきたことから、CMソングを担当するアーティストにも毎年大きな注目が向けられています。

今年は、セレステ(BBCの最も期待を寄せる新人アーティストにも選出されたUKソウルシンガー)が今回のキャンペーンのために書き下ろした新曲『A little Love』を主題歌として使用。

セレステの楽曲は、ソウルとR&Bをミックスさせたアーバンかつクラシックなジャズ調のナンバーが多く、MVも4対3の画角で撮られた上の動画のように風変わりで面白いものが多いのでオススメです。是非いろいろとチェックしてみて下さいね!

まるでアドベンチャー映画!コカ・コーラウエストのクリスマスCM

わずか2分半という時間にも限らず、アドベンチャー映画のような壮大なスケールを感じさてくれたのが、YouTubeに公開されたコカコーラのクリスマス・ホリデーCMです。

海上風力発電の現場で働くワイルドなパパが、サンタさん宛の手紙を娘から手渡されたのをきっかけに突如として使命感に目覚め、本人に直接届けるべく「サンタさんを探す旅(北極まで)に出かける」という、父と娘の愛とクリスマスのささやかな奇跡を描いたショートストーリー。

娘の願いを叶えるために孤軍奮闘する父親の勇姿と心なごむ感動の結末に胸が熱くなること間違いなしの作品なので、ぜひその目で確認してみてください。
なお、CMを手掛けたのは『マイティ・ソー バトルロワイヤル』や『ジョジョ・ラビット』などで知られるタイカ・ワイティティ監督です。

本作では、家族愛を真っ向から描いたクリスマスにふさわしいハートフルな内容になっていますが、映画ファンの間では、どちらかというと癖のある変化球な作風で知られる監督で、どの作品もシュールでユニークでぶっ飛んでいて最高に面白いものばかり。年末年始の暇つぶしにコタツでみかんを食べながら観るのにもぴったりです。

ちなみに、ワイティティ監督はコメディアンや俳優としても活躍しており、『デッドプール』ライアン・レイノルズ監督の最新作であるコメディSFアクション『フリー・ガイ』にも出演。

年明けの1月8日(金)公開予定なので、そちらもあわせてチェックしてみて下さい!

今大注目の鬼才出演!アップルのクリスマスCM

ホリデー・シーズン向けにHome Pod MiniのスペシャルCMを公開したアップル。

きらびやかなイルミネーションに疎外感を覚える内気な女性が、しがらみから次第に解き放たれていく心のドラマを描いたショートストーリー。

葛藤を乗り越え、歌と踊りでステイホームでのクリスマスを謳歌する展開になっているのは、もしかしたらウイズコロナ時代のホリデーシーズンを意識してのことかもしれません。

商品プロモーションとしても巧妙な作りになっていて、擬人化したHome Pod Miniが「周囲の目を気にするな」「自分を肯定しよう」という前向きなメッセージを幾度となく語りかけるのがとても印象的です。

主役を演じたのはラッパー/シンガーソングライターのTieera Whack(ティエラ・ワック)。

ビリーアイリッシュもファンを公言する今大注目のアーティストで、2018年に一分ちょうどの楽曲を15曲収録したアルバム『Whack World』をリリースし日本でも話題に。上の動画は、それぞれの作品にショートムービーを付けて15分ほどのMVとして一本に束ねたものです。

彼女のアーティスト性を語る上で欠かせない特徴になっている、カラフルでビビッドなMVは映像ファンならばどれも必見です!

自身で監督を務めることも少なくないティエラ・ワックの映像センスは、絵本のようなメルヘンとキュートな毒っけ、辛辣なブラックユーモアに満ちており、観る者に強烈なインパクトを与えます。

2019年のグラミー賞で最優秀短編ミュージックビデオ賞にもノミネートされた『MUMBO JUMBO(ちんぷんかんぷんの言葉』。キューブリック映画を彷彿とさせるシュールな作風ですが、どこかポップでユーモラスな匂いも漂います。

彼女ミュージックビデオは、ほかにも一度見ただけで忘れられない鮮烈なものばかり。ぜひ、その独特の世界観に浸って見て下さい!

この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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