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話題沸騰!Netflix ドラマシリーズ「グラスハート」監督の映像作品をご紹介

画像引用:https://www.netflix.com/jp/title/81517368
こんにちは!ZOORELを運営する映像制作会社エレファントストーンです。
2025年7月31日に配信がはじまったNetflixのドラマシリーズ「グラスハート」が大きな反響を呼んでいます。
本作に登場するバンド「TENBLANK」が奏でる楽曲は、RADWIMPSやONE OK ROCKら有名ミュージシャンが提供し、物語の主題である「心の共鳴」をカット・声・光・音楽すべての調和によって表現しています。
映像そのものが感情を表現する舞台装置となっており、音、映像、物語の融合を目指したヴィジュアル・コンテンツの新しいスタンダードになりうる作品です。そこで今回は、本作の監督・撮影を担当した柿本ケンサクさんの映像作品(CM、ショートフィルム、ミュージックビデオ)をご紹介します!
「グラスハート」について
グラスハート作品概要
同名小説が原作のNetflixドラマシリーズ「グラスハート」は、音楽を諦めかけていた女性ドラマーが、孤高の天才ミュージシャンのバンドメンバーに抜擢され、スターダムを駆け上がっていく音楽ドラマです。
音楽と青春、葛藤と友情を繊細に描いた脚本は、『あの日見た花の場前を僕達はまだ知らない』や『心が叫びたがってるんだ』で知られる岡田麿里さんが担当し、佐藤健、町田啓太、志尊淳、菅田将暉さんといった人気俳優陣で彩られたキャスティングは豪華そのもの。
それぞれが苦悩を背負いながらも、短時間でブレイクするバンドの成長物語を、カメラの揺れや光の表情、沈黙を駆使したエモーショナルな映像とともに描いています。
グラスハート 映像の魅力
柿本ケンサクが監督・撮影を担当した本作の最大の見どころが、音楽との融合を意図したスタイリッシュな映像美です。物語のキーとなるライブ演奏のシーンでは、ミュージックビデオ的編集リズムを随所に取り入れ、演奏時間や楽曲のテンションを編集のタイミングで強調。
カメラの動き・ライティング(自然光と人工光の対比)を巧みに使って、まるで音楽を“視る”ような映像を生み出しています。
また、天候と登場人物の内面をシンクロさせた演出は見事で、本作のハイライトの一つになっています。特に上記動画でみられるような雨のシーンでは、雨粒の大きさや水滴の動きを音とリンクさせることで、登場人物たちの感情の揺らぎを繊細に表現しています。
柿本ケンサク監督について
画像引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000135.000037516.html
柿本ケンサク監督のキャリア
柿本ケンサク(1982年生)監督は、日本を代表する映像作家・写真家・CMディレクターであり、国内外で高く評価されるクリエイティブリーダーです。
ジャンルを自由に越境しながら、演出家、映像作家、撮影監督として様々な映像作品を手がけています。CMディレクターとして、これまでトヨタ、コカ・コーラ、アサヒ、SUBARU、AEONなどの大手ブランドのプロモーション映像を制作。
ミュージックビデオでは、坂本龍一、Mr.Children、RADWIMPSなどと組み、観る者のイマジネーションを触発する印象的な作品を多数発表しています。
柿本ケンサク監督の作風
彼の作品に共通するのは、「視覚化されない間や空気を切り取る力」です。
日常と非日常の境界を探求しながら、言葉では表現できない手触りや温度感を切りとった独特の映像世界を構築。時間と記憶をモチーフにしたポエティツクな映像美と、日常の断片を視覚化するエモーショナル作風は必見です。
柿本ケンサク監督 作品紹介
1. 自由CM『colacola002』
映像と音楽を始めとする色々なジャンルのアーティストたちが表現するサイト「kamp site-キャンプサイト-」で放送された企画「10 人のディレクターが勝手にCMを創る“FREE CM”」。
コカ・コーラをテーマにした本企画では、企業の制約から離れた自由な発想のもと、「自由CM」という実験的フォーマットで ポートフォリオ的なショート動画を各クリエイティブ・ディレクターたちが発表しています。
全作品が海外ロケを含めて構成され、通常の企業CMとは異なるユニークな感性と発想が楽しめる内容になっています。
2009年公開の上記動画は、そこで出品された柿本ケンサク監督の作品で、ボリビアのウユニ塩湖の景色と“コーラの在り方”を自然に組み込んだ演出で、視覚的にも印象深い仕上がりに。
視聴者が自然とのどの渇きを意識するような壮大な映像を飲料水のプロモーションと結び付けるアイデアが素晴らしい作品です。
2. ショートフィルム『TONOMURA(トノムラ)』
東京に拠点を置く「+81」ブランドを母体とする映像制作・出版のハブ 「Plus81 Film」。「縁」をコンセプトに、世界中のクリエイターと協働することで、商業と芸術の境界を超えた柔軟な創造活動を展開しています。
柿本ケンサク監督は、その活動の一環として、リモート短編映画企画「+81FILM」を発起。2023年8月に期間限定で配信された上記ショートフィルム 『TONOMURA(トノムラ)』 は、前田敦子さんと工藤阿須加さん、高田里穂さんらを主演に迎えた短編作品で時間と記憶を映像で詩的に表現。
観る者の五感を触発する、空気感、光の使い方は柿本作品特有のもので、商業とアートの狭間にある実験性がとても魅力的です
3. ミュージックビデオ ゲスの極み乙女『勝手な青春劇』
ゲスの極み乙女『勝手な青春劇』のミュージック・ビデオは、叙情的な楽曲に合わせたドラマチックな映像とストーリー性のある演出が魅力的な1本です。
鍵穴を覗くシーンからスタートする演出は、まるでサスペンス映画のようにスリリング。一瞬で視聴者を作品世界へといざなう視覚的仕掛けが素晴らしく、物語への没入感を高めています。
バンドの演奏シーンと物語パートのバランス感覚に優れており、多数のキャラクターが交錯する群像劇的な魅せ方も非常に参考にります。
2. ミュージックビデオ 平手友梨奈『イニミニマイニモ』
2025年の3月に平手友梨奈さんが公開した「イニミニマイニモ」のミュージックビデオは、アーティスティックな演出でキャラクターの魅力を最大限に引き出した作品です。
鮮やかな色彩とポップで毒々しい世界観が、登場人物の感情を象徴する舞台装置として機能しています。
視線や動きのクローズアップは、選択の葛藤や決断の瞬間を示し、歌詞に込められたメッセージやストーリーを動きだけで表現。柿本ケンサク監督の得意とする「内面のドラマを視覚化する」手法によって生み出された本作は、その映像センスがいかんなく発揮された好例です。
まとめ
Netflixのドラマシリーズ「グラスハート」は、その作品もさることながら、ドラマ、CM、ミュージックビデオなどジャンルを超えて活躍をする柿本ケンサク監督に注目が集まりました。