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野球をモチーフにした最新企業CM!大谷翔平出演作も

画像引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000146464.html
こんにちは!ZOORELを運営する映像制作会社エレファントストーンです。
数多くのドラマをつくり出してきた夏の甲子園大会が、今年も開催されています。「挫折」「挑戦」「絆」など、人間ドラマを象徴するテーマに富んだ「スポーツ」関連のプロモーションは、視聴者の記憶や経験だけでなく企業理念ともリンクしやすく、心を動かすコンテンツを構築しやすいメリットがあります。そこで今回は、本年度の甲子園CMとあわせて「野球」をモチーフにした企業の最新CMをお届けします!
甲子園のCM紹介
夏の甲子園(全国高校野球選手権大会)を主宰している朝日新聞社は、大会の開催に合わせ、毎年プロモーション映像を制作・公開しています。
挑戦的なスタイルの作品も多く、節目の100回大会(2018年)の「ダンス篇」では、「振り付け×吹奏楽」という斬新な映像演出で記念と情熱を象徴。
本年度(第107回)のCM「心をひとつに夢の先まで!」篇においても、これまでにない多くの新しい感覚と演出要素を見出すことができます。
試合前の静かな胸の中の熱情を、「ラップバトル」という形式で表現。ピッチャーとバッター、言葉の応酬とリスペクトを軸に、心の闘いとチームの一体感が描かれています。大会歌を新たな形で継承しつつ、モダンな文化を取り入れた表現で、球児たちの心の揺れや相互リスペクトを描いた革新的な作品と言えるでしょう。
ビジュアルと音の融合を意図したプロモーションの観点から見ても非常に参考になる1本です。
野球がテーマの企業CM紹介
1. ポカリスエット
ポカリスエットのweb movie「つば裏言葉」篇(2025年8月公開)は、夏の甲子園シーズンにタイアップした新しい映像施策です。普段あまりフォーカスされることのない野球帽の“つばの裏側”。そこに記された言葉に焦点を当てた心温まる演出が、とても印象的な作品です。
胸の内にある想いを象徴する独自の野球文化に着目し、仲間たちとの絆や勝利への執念を描くことで、感情レベルで共鳴する表現を構築。実際に使用されていた帽子やその言葉をモチーフにしているため、自然なリアリティを生み出すことに成功しています。日々の練習風景を通して、「汗の力」をビジュアライズした表現もぜひ注目したいポイントです。
努力そのものや葛藤の蓄積を示す汗は、他人を励ます“希望の種”であるという、企業理念にリンクした感動的なメッセージを視聴者に伝えています。
2. 日清焼そばU.F.O. CM「疲れブチ抜く野球部 篇」
日清焼そばU.F.O.の新CM「疲れブチ抜く野球部 篇」は、圧倒的なスケール感で高校球児たちの青春エネルギーを描いた強烈な作品です。
72人の坊主姿の野球部員が一斉にU.F.O.をむさぼり食うシーンは圧巻です。「青春の疲れをぶっ飛ばす」をコンセプトに、視聴者のアドレナリンを刺激し、商品イメージを「濃厚・反骨・熱量」として印象づける手法は、斬新そのもの。
ただ単純においしさをアピールするのではなく、「青春を代弁するような熱い食体験」を表現することで、U.F.O.という商品の“濃さ”とブランドの世界観をエネルギッシュに発信。視聴者の記憶に刻み込むインパクト抜群の1本に仕上げています。
3. DUNLOP BABE → SHOHEI さあ世界へ篇」
『DUNLOP(ダンロップ)』のブランドCM 「BABE → SHOHEI さあ世界へ篇」では、野球の伝説ベーブ・ルースと、大谷翔平選手の夢の共演が実現。観る者の予想を超えるクリエイティブな演出でブランドメッセージを鮮烈に体現し、国内外で大きな話題を呼んでいます。
なんとベーブ役は全米から選ばれたそっくりさんを起用し、特殊メイク+CGを加えることで、驚異的なリアリティを創出。ベーブの記録が、大谷によって塗り替えられた事実を軸に、ナレーションで「想像を、追い抜け。」というブランドメッセージを強く印象づけています。
さらに、続編「シンクロウェザー大ヒット御礼篇」では、「このタイヤ、何刀流だ。」という二刀流表現と絡めてプロダクトの強み(全天候対応タイヤ)をアピール。
メッセージと新技術をかけ合わせた広告設計のうまさは、商品ブランディングを考える上でとても参考になります。
まとめ
映像制作の視点で見れば、野球は「チーム」「役割」「挑戦」「挫折」「歓喜」といった普遍的な物語要素を内包し、シーンのバリエーションも豊富です。ベンチでの会話、試合前の静寂、全力疾走、汗の粒、歓声と沈黙。こうした瞬間を組み合わせることで、視聴者の感情を揺さぶる映像が構築できます。
今回紹介した各企業のCMも、野球そのものの迫力だけでなく、選手たちの内面や関係性を切り取ることで、ブランドメッセージをより強く、印象的に伝えています。野球は単なるスポーツではなく、映像表現のための豊かな「物語の舞台」でもあることを、改めて感じさせてくれます。