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怖いけれどタメになる!?映像表現が斬新なホラー映画5選
季節は、夏真っ盛り。
猛烈な暑さが続くなか、身も心も冷やしてくれる、とびっきり怖い上にためになる最恐ホラー映画をピックアップしてみました。
映像の表現方法・撮影方法が斬新な傑作揃い。これで今年の夏は、冷房いらず!?
REC/レック(2007)
一作目は『REC』。公開されるや否や、またたくまに世界中を震撼させた究極のスペイン産オカルトホラー。
封鎖されたアパートに発生した未知の感染症による死屍累々の惨劇を、なんと「全編ハンディカメラ」によって撮影。
ゾンビ映画のサバイバル要素、悪魔映画のオカルティズム、POV方式のリアルな臨場感をかけあわせた本作は、他の追随をゆるさぬ驚愕のパニックホラーに仕上がっている。
物語のクライマックスで、暗視映像にこの世に存在してはいけない一人の少女がほのめく姿は、最恐すぎてホラー映画ファンの語り草に!!
アンフレンデッド(2014)
若者たちによるSNSでのいじめをモチーフとし、全編“PC画面上”で物語が進行していく革新的な米ホラー映画。
ヒロイン・ブレアが彼氏のミッチはじめ仲の良い友人たちとビデオチャットをしていると、いつの間にか未承認のユーザーが会話に参加していることに気付く。グループを混乱させようとするその人物からのメッセージは、いじめを苦に自殺した友人からとしか思えないもので……というのが本作のストーリー。
『ゲットアウト』『パラノーマル・アクティビティ』シリーズなどのヒットメーカー、ジェイソン・ブラムと、『search/サーチ』(全編PC画面で展開)や『ハードコア』(以前に記事で紹介)の製作も務めたティムール・ベクマンベトフがタッグを組んでおり、現代的なテーマ設定とその斬新な演出が大きな話題を呼んだ。
同じスタイルで作られ、禁断の闇サイトにアクセスしてしまう続編『アンフレンデッド・ダークウェーブ』も最恐に後味のわるい新感覚スリラーでおすすめ!
サスペリア(2018)
カルトホラーの伝説的な名作を大胆にリメイクした、米・伊合作によるサスペンスホラー。
ストーリーは、名門バレエ団に入団した少女の身のまわりに不可解な現象が頻発し、やがてバレエ団の恐るべき闇が明らかになっていく……というもの。異様な角度で手足のねじまがる暗黒舞踏や、クライマックスで繰り広げられる悪魔召喚の儀式はトラウマ必死のおぞましさ!
鬼才ルカ・グァダニーノ監督の狂気があますところなく表現されたバラ色の地獄絵図は、映像に関心のある人に大きなインスピレーションを与えてくれるはず。
イギリスのロックバンド「レディオヘッド(Radiohead)」のトム・ヨークが手がけた音楽もまたディープインパクト。不気味にエロティックで未曽有の恐怖に色をそえている。
ヘレディタリー/継承(2018)
公開とともに全米を凍りつかせ「21世紀ホラーの最高傑作」とまで称された、戦慄のオカルトホラー映画。
祖母の死をきっかけに、不可解な怪奇現象と悲劇的な事件にみまわれる家族の巨大な闇と恐怖を描く物語は、フィナーレに衝撃的な展開が待ち構えている。
王道的なつくりで「ローズマリーの赤ちゃん」や「オーメン」といった古典ホラーの名作を継承しつつ、暗闇のなかに何かがほのめくジャパニーズホラーの香りもただよう本作は、崩壊していく家族の絶望をトラウマ必死の演出によってえぐりだし、観る者のメンタルを容赦なく追いつめていく。
「現代ホラーの頂点」の看板に偽りなしの恐さなので、ひとりで見るのはおすすめしないが、端々に監督の美意識を感じさせるカットがあり、また音の使い方がミニマルで上手な作品でもあるので、映像づくりの参考としては大いにおすすめしたい。
ブレア・ウイッチ・プロジェクト(1999)
20世紀の終わりに世界中でブームを巻き起こした、歴史的な元祖POVホラー。
森のなかで発見されたビデオ映像をそのまま映画として公開するという設定は、当時としては革新的なもので、超低予算(700万円前後)にもかかわらず世界各国で爆発的なヒットを飛ばしたことで日本で公開された際にも大きな話題となった。
モキュメンタリー形式(ノンフィクションを装ったフィクション映画)の先駆けであり、『パラノーマル・アクティビティ』をはじめ本作に影響をうけたホラー映画が数多く制作されている。
伝説の魔女「ブレア・ウイッチ」のドキュメンタリー映画を撮影するため、ブラック・ヒルズの森に向かった三人の学生におそいかかる8日間の怪現象が記録されたフィルム映像は、撮影に使用したハンディカメラ特有の手ぶれもあり、友人と夜の樹海をさまよっているような身近な恐さがある。
正統的な続編として本作の20年後を舞台にした「ブレアウイッチ」も2016年に公開されている。
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