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令和のヒーリングは音+視覚の「ASMR動画」で最大限の癒しを体感せよ

令和のヒーリングは音+視覚の「ASMR動画」で最大限の癒しを体感せよ

前回は「バイラル動画」について簡単にご紹介させていただきましたが、今回は「ASMR動画」について取りあげてみたいと思います。

”ASMR”とは「Autonomous Sensory Meridian Response」の略で、わかりやすい日本語訳はないものの、直訳すると”自立感覚絶頂反応”になります。マキシマムザホルモンの新曲ではありません。音楽や映像などの外的な刺激によって「脳が最高にリラックスする現象」のことを表しています。

ASMRの科学的なメカニズムやエビデンスはまだ研究中のようですが、その高いヒーリング/リラックス効果をねらって作られたものが、今回ご紹介させていただく「ASMR動画」となります。

川のせせらぎ、小鳥のさえずり、草木のざわめき、詩の朗読、ささやき声、タイピング音といった心地いいサウンドに、ゆったりとした手の動きや美しい自然をの景色をかけ合わせた「ASMR動画」は、映画が好きな人が見たら思わずデレク・ジャーマンの遺作『BLUE ブルー』を想い起こすかもしれません。

いずれにせよ、どの作品を観てもリラックスすること間違いなしの「ASMR動画」は、「脳のマッサージ」「脳のオーガズム」と呼ぶ人がいるほど効果てきめん。

不眠症が治ったという事例も報告されているようなので、仕事に疲れ気味のときや、ついつい夜更かししがちな秋の夜長に以下の動画をぜひご覧くださいませ。

不眠が治ると評判のASMR動画

清潔感あふれるオフホワイトの背景と寝具がパッと見、印象的。

こちらの動画は、ASMR界では有名なMariaさんの手によるもので、再生回数は1000万回を超えています。

その優しいウイスパーボイスと柔らかな動きを見ていると、言葉がわからずとも、いつしか深い眠りにいざなわれていることでしょう。

私もこちらの動画を知ってからというもの、寝つきの悪い夜には、この動画を見てMariaさんにラリホー(ドラゴンクエストの眠りの魔法)をかけてもらうことにしています。

海外では、ASMR職人のことをリスペクトをこめ「アスマリスト」と呼んでいるようですが、どうやらASMRなしでは生きられない「アスマー」も少なくないようです。ご視聴にはご注意を。

眠りの神モルフェウス降臨!?

眠くなるASMR動画をもう一つ。

こちらは、「おじいちゃんユーチューバー」として有名なトーマス・クレリーさんの動画。動画を見るに、どうやら人生ではじめて餅アイスクリームを食べるのに挑戦しているようです。

お年は70歳前後でしょうか。食べ方がとても上品で、仕草も愛嬌たっぷり。ささやくような話し声は、とても優しく、見ているだけでとても癒されます。

海外では見れば見るほどハマってしまう人が続出し、動画の再生回数は800万回を超え、チャンネル登録者数も70万人を突破しています。

眠りの神「モルフェウス」のユーザーネームに偽りなしの、催眠効果たっぷりな素敵なASMR動画なので、不眠のときにはぜひ!

スライムが七変化!ビビッド&キュートなASMR動画

こちらは、さまざまなタイプのスライムをもんだり、こねたり、握ったりするASMR動画です。

スライムは小学校の理科の実験の授業で作った記憶がありますが、こんなにカラーのバリエーションがあることに驚きです。色鮮やかなスライムの形が不規則に変わっていく様子がなんともキュートで、映像作品としても、とても目を引きます。

配合の違いなのでしょうか、モノによってパイ生地を切るようなサクサクとした音や、洗濯をしているような音になるのも、また印象的です。シンプルな発想に基づいた作品ですが、2000万回を超える再生回数にも納得の動画です。

アップル公式 音フェチにはたまらないASMR動画

ASMR動画を企業でも活用しようという事例があります。職人の男性が木製のまな板をカンナで黙々と削っているこちらの動画。アップルがYouTubeの公式チャンネルで公開したものです。

リズミカルな音がとても心地よいのですが、なんと iPhoneで録音されています。かなりの高音質ですね。イヤホンやヘッドホンで聞きたいところです。

確証はないのですが、立体的で臨場感にあふれぞわぞわするこの感じは「バイノーラル録音」かもしれません。

7分半くらいから、刷毛で色をぬりつける意図と映像に切り替わるのですが、そちらもまた耳に心地よくとても癒されます

ビックリASMRナンバーワン!?人の声でコーヒー音を再現

この聞いていてなんとも心地のよい、コーヒーを淹れる音。

映像を見るとわかるように、実は人の声によって再現されたものなんです。制作したのは、”音の魔術師”として有名な笠松広司さん。

スタジオジブリの名作『風立ちぬ』では、音響効果を担当し、飛行機のプロペラ音、蒸気機関車、車のエンジン音といったさまざまな機械音を人の声と口の音だけで表現したことで大きな話題を呼びました。

この動画では、テレビCMでもなかなか出すのが難しい「シズル感」(思わず商品を買いたくなる”おいしそうな感じ”)を、人の声だけで出しきっていて、見事というよりほかに言葉がありません。

まとめ

「ASMR動画」とは、聴覚や視覚によって惹き起される究極の癒し=ASMRを目的に作られた映像作品のことです。

ご紹介した作品を見てわかるように、最近の「ASMR動画」は、バイノーラル録音の普及にともない音声を主体とした「音フェチ」なコンテンツが多い傾向にあるようです。

韓国や欧米では大きなブームとなっており、日本でもメディアで取り上げられることが増えています。これまで「聞く」だけだったことが多いヒーリングに「見る」という視覚の要素が足されたことで、新時代のヒーリングシステムとして、今後ますます注目度が高まっていくことでしょう。

ASMRを引き起こすトリガーとなるサウンド&映像は、人それぞれ。YouTubeでも人気ジャンルの一つでさまざまな種類のものが公開されているので、自分の好みがわかるまでいろいろと視聴してみるのもよいかもしれません。

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この記事を書いた人

ZOOREL編集部/コスモス武田
慶應義塾大学卒。大学時代から文学や映画に傾倒。缶チューハイとモツ煮込みが大好き。映画とマンガと音楽が至福のツマミ。

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